35年連続の減少で子供の数は1605万人…「こどもの日」にちなんだデータをグラフ化してみる(国内編)(2016年版)

2016/05/04 18:50

子供の日総務省は2016年5月4日、5月5日の「こどもの日」にちなみ、毎年恒例となる日本の子供の数に関する統計データを発表した。その内容によれば2016年4月1日時点の日本における子供(15歳未満)の人口は前年に比べて15万人少ない1605万人となり、1982年から35年連続の減少状態を継続していることが明らかになった。また戦後の統計記録のある昭和25年以降においては、過去最低値を記録している。今回は発表された各種データの中から、日本国内に関する内容をいくつか抽出した上でグラフとして再構築し、状況を確認していくことにする(【発表リリース:我が国のこどもの数 -「こどもの日」にちなんで-(2016年5月4日)】)。

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子供の人数は1605万人、前年から15万人減少


今調査結果によれば2016年4月1日時点で日本の総人口は1億2698万人。そのうち子供の数は1605万人となり、子供の総人口比は12.6%を示した。これは前年比でマイナス0.1%ポイント。

↑ 男女別子供の数(2016年4月1日時点、万人)
↑ 男女別子供の数(2016年4月1日時点、万人)

幼少時の死亡リスクは特に男子の方が高い。元々人間に限らず生物の多くは男子の方が生まれる比率はわずかに高くなる。そして成人までにほぼ男女同数になるのが生物学上の仕組み。そのため、絶対人数・各性別の人口比共に、子供に限れば女子よりも男子の方が人数は多い。

今件では「子供」を0歳から14歳と定義している。その定義の中でさらに3年区切りの等年数で人口をカウントし、各年齢区分の人口数を棒グラフ化したのが次の図。

↑ 年齢階層別子供の数(2016年4月1日時点、万人)
↑ 年齢階層別子供の数(2016年4月1日時点、万人)

生活過程で病気や事故、その他の事由で命が失われるリスクを考慮した場合、各世代の人口が維持されるためには、若い世代ほど人数が多くなければならない。例えば0歳時点で100万人居たと仮定し、100万人全員がそのまま成人式を迎えられるわけではない。戦争や疫病などの突発的な事象が無くとも、何%かは失われることになる(さらに男女間では男性の方がリスクが高いのは上記の通り)。

その考え方にのっとり、総人口の維持を目指すのならば、今グラフはむしろ逆の動きをしていなければならない。しかし実際には若い世代ほど数が少なくなっているのが現状である(縦軸の下限が280万人であることに注意)。現在0歳から2歳児の307万人が100%そのまま12歳から14歳まで成長することはありえないので、少なくとも今後しばらくの間、若年層の人口がさらに減少することになる(仮に今後新生児がこれまでの傾向に反する形で、多分に生まれれば話は別となるが)。

この現状は別の視点からも確認できる。次のグラフは最初のグラフで記した子供人口・それ以外の人口に関して、前年2015年と単純比較したもの。対象となる人数・生存期間双方において子供以外の人の方が多いにも関わらず、子供人口の方が減少「数」は多い結果となっている。

↑ 男女別子供の数(前年比、2016年4月1日時点、万人)
↑ 男女別子供の数(前年比、2016年4月1日時点、万人)

推定値のため多少の誤差が生じている可能性はあるものの、目をふさいで無視することはできない結果として、見据えておかねばならない。

60年あまりの人口(比)推移


続いて示すのは「全人口における積上げ・比率形式の主要年齢区分による人口比」。5年区切りのものは国勢調査によるもの(年齢不詳は按分して含めている)、2011年から2016年は1年区切りで、人口推計による値。また2014年以降は4月1日時点、2013年以前は10月1日時点の値となっている。年数の区切りが異なるのと共に、実態との差異の度合いにも注意して欲しい。

↑ 国勢調査・人口推計を基にした年齢3区分別人口推移(万人)(-2016年)
↑ 国勢調査・人口推計を基にした年齢3区分別人口推移(万人)(-2016年)

↑ 国勢調査・人口推計を基にした年齢3区分別人口推移(全体比率)(-2016年)
↑ 国勢調査・人口推計を基にした年齢3区分別人口推移(全体比率)(-2016年)

丙午の関係で多少凸凹が生じているが(1966年の丙午が直接該当する可能性のある1970年で、子供の比率がイレギュラー的な低下を示している)、全般的には少しずつだが確実に、子供・成人層が絶対数・全体比率共に減少し、その分高齢者層が増加している。医療体制・技術の充実や、各種社会的インフラの普及・安定化による平均寿命の伸びが主な理由だが、【日本の出生率と出生数をグラフ化してみる】で解説している通り、出生率の低下も一因といえる。

医療技術の進歩や公衆衛生環境の整備、社会福祉の充実で高齢層が増えても、それに比する形で若年層の数も増加すれば、全体的な人口構造上のバランスはとれる。しかし【先進諸国の出生率や離婚率などをグラフ化してみる】などでも触れている通り、いわゆる「先進国病」と言われている出生率の低下は、一朝一夕で解決できる問題では無い。中長期的な視野に立った施策が求められていることは言うまでもない。

また今回の統計資料では2015年10月時点の都道府県別子供の数や割合も収録されている。それによるとその時点における子供数の前年比で増加したのは東京都のみ(プラス1万5000人)、同一水準を維持したのは福岡県と沖縄県のみで、後の地域はいずれも子供数は減少している。子供の人数だけを見ても、東京への人口の集中化の一端が見て取れよう。


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