新聞一番テレビが二番…メディアへの信頼度、テレビと新聞の高さ継続(最新)

2017/07/27 04:56

2017-0726実際には個々のメディア内におけるそれぞれの発信元次第で大きく変わるのだが、メディア単位での信頼度が、情報内容の真偽を精査する際に参照されることがある。新聞は信用できるからまず新聞で確認しよう、インターネットの話はあてにならないのでその情報はウソだ、といった具合である。今回はメディアとの区切りにおける信頼度について、総務省が2017年7月7日に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「平成28年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、その実情を探ることにする(【発表リリース掲載ページ:研究成果-調査研究報告書】)。

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新聞が一番、ついでテレビ、ネットや雑誌はあまり信頼できない


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

今件項目では主要メディア、具体的にはテレビ、新聞、インターネット、雑誌を挙げ、それぞれについて信頼度の観点で「全部信頼できる」「大部分信頼できる」「半々ぐらい」「一部しか信頼できない」「まったく信頼できない」の5選択肢の中から1つを選んでもらい、そのうち前者2つ、つまり信頼できる派の値を信頼度として提示している。次のグラフはその結果を年齢階層別に連ねたもの。全体では新聞への信頼度が70.1%、テレビが65.5%と、高い信頼が寄せられている。

↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」)(2016年)
↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」)(2016年)

10代は学生回答者が多分に居ることから新聞とテレビの値の値が突出する形で大きく、20代から30代にかけて減退。その後は歳を経るに連れてが上昇する傾向にある。インターネットは60代、雑誌は50代以降でやや下がるが、大よそどの年齢階層でも大きな変化は無い。信頼度の観点で、テレビと新聞の2大従来メディアにおける「権威」が今なお絶大なものであることがうかがえる。

インターネットへの信頼度の低さの理由は大きく二つ挙げられる。一つはインターネットそのものを利用していない層が一定数居るため。利用している・していないで大きな差異が生じている。

↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」)(2016年)(ネット利用形態別)
↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」)(2016年)(ネット利用形態別)

信頼できないからこそインターネットを利用していない可能性は多分にあるが、利用者と非利用者との間ではこれほどまでの大きな差異が確認できる。逆にインターネットを利用していない層の方がテレビや雑誌への信頼度が高いのも、うなづける話ではある。

またインターネットの信頼度の詳細においては、ニュースサイトはそれなりに高いものの、ソーシャルメディアとブログ、動画配信・共有サイトではそもそもそのルートでニュースを取得している人が少ないのに加え、取得している人でも信頼性の低さが露呈しており、これがインターネット全体の値を大きく下げている。

↑ 情報源毎の情報信頼度(2016年、政治・経済問題(国内)、インターネット関連)
↑ 情報源毎の情報信頼度(2016年、政治・経済問題(国内)、インターネット関連)

全体では高めのテレビや新聞同様、インターネットでも対象となる場所により、信頼度は大きく異なっている。新聞もテレビもネットも、いずれにせよ単なる情報伝達手段に過ぎない、結局は各発信元単位の信頼性の問題と考えれば、道理は通る。

前年比で信頼度の動向を確認する


次に示すのは前年分にあたる2015年分同様調査の結果と今件2016年分を比較し、その変化を算出したもの。

↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」)(2015年から2016年への変移)
↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」)(2015年から2016年への変移)

↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」)(2015年から2016年への変移)(ネット利用形態別)
↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」)(2015年から2016年への変移)(ネット利用形態別)

大よそどのメディアも信頼度が上昇しているが、もっとも大きな上昇幅はインターネット、次いで雑誌。新聞はわずかな上昇に留まり、年齢階層によってはマイナスを示している。20代ではインターネットが大いに伸びているが、それと共に新聞も年齢階層別では最大の伸びを示しているのは興味深い。60代はテレビと新聞が伸び、インターネットと雑誌が減っており、ますます固執化している感はある。もっともこの動向に関して報告書では「すべてのメディアで信頼度が増加したが、メディア間の傾向に大きな変化は見られなかった」とだけ説明しており、個々のメディアの信頼度の増減としては、あまり大きな意味合いはないのかもしれない。

インターネットの利用状況別に見ると、ほぼきれいな形でインターネット利用者の信頼度の増加、非利用者の減少が生じている。もっとも前年の2015年では、その前年比でまったく逆の動きが生じていたため、その反動が生じている可能性はある。その点では、インターネット非利用者の雑誌への信頼度がプラスされているのは、注目に値する。



テレビ、新聞、インターネット、雑誌。いずれもメディアには違いないが、テレビや新聞、雑誌がほぼ同時に配信する情報を収集し編集する業界をも意味しているのに対し、インターネットは多分にインフラそのものを意味し、厳密にはテレビや新聞などとの比較は難しい。

テレビでは個人や少数グループによる配信が不可能、新聞も事実上不可能に近く、雑誌は同人誌などで可能なものの、今件のような調査の際には対象とはされていない。今件のような調査で新聞や雑誌が掲げられた際に、学級新聞や団体の機関紙、同人誌を合わせてイメージする人はいない。一方インターネットは個人や特定少数の集団による情報配信も可能で、さらにテレビや新聞、雑誌などの他メディアもその情報を置換した上でインターネット上に配信している。それらをすべてあわせた上で、「インターネット」の選択肢に回答しているのが実情。

この点を考慮した上で、各種メディアの信頼度は読み解く必要があることを付け加えておかねばなるまい。


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