新聞一番テレビが二番…メディアへの信頼度、テレビと新聞の高さ継続(最新)

2020/10/13 05:16

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2020-1006実際には個々のメディア内におけるそれぞれの発信元次第で大きく変わるのだが、メディア単位での信頼度が、情報内容の真偽を精査する際に参照されることがある。新聞は信用できるからまず新聞で確認しよう、インターネットの話はあてにならないのでその情報はウソだ、といった具合である。今回はメディアとの区切りにおける信頼度について、総務省が2020年9月30日に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、その実情を探ることにする(【情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査】)。

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新聞が一番、ついでテレビ。ネットや雑誌はあまり信頼できない


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

今件項目では主要メディア、具体的にはテレビ、新聞、インターネット、雑誌を挙げ、それぞれについて信頼度の観点で「全部信頼できる」「大部分信頼できる」「半々ぐらい」「一部しか信頼できない」「まったく信頼できない」の5選択肢の中から1つを選んでもらい、そのうち前者2つの合計、つまり信頼できる派の値を信頼度として提示している。次のグラフはその結果を年齢階層別に連ねたもの。全体では新聞への信頼度が68.4%、テレビが65.3%と、高い信頼が寄せられている。

↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」)(2019年)
↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」)(2019年)

10代は学生の回答者が多分にいることから(社会にもまれて色々な情報の実情に触れる機会がまだ得られていない)新聞とテレビ、特にテレビの値が高いが、20代になると大きく減少。その後は新聞をより信頼する形で高い値を示す傾向がある。インターネットは10-30代で高め、40代以降は少しずつ落ちるが、雑誌は10代がピークとなり、それ以降は下落。そして両者ともテレビや新聞にははるかにおよばない。信頼度の観点で、テレビと新聞の2大従来メディアにおける「権威」が今なお絶大なものであることがうかがえる。

インターネットへの信頼度の低さの理由は大きく二つ挙げられる。一つはインターネットそのものを利用していない層が一定数いるため。利用している・していないで大きな差異が生じている。

↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」、インターネット利用状態別)(2019年)
↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」、インターネット利用状態別)(2019年)

信頼できないからこそインターネットを利用していない可能性は多分にあるが、利用者と非利用者との間ではこれほどまでの大きな差異が確認できる。インターネット非利用者ではインターネットを信頼できる人は6.1%しかいない。

またインターネットの信頼度の詳細においては、ニュースサイトはそれなりに高いものの、ソーシャルメディア、動画配信・共有サイト、ブログなどではそもそもそのルートでニュースを取得していない人が多いのに加え、取得している人でも信頼性の低さが露呈しており、これがインターネット全体の値を大きく下げている。

↑ 情報源毎の情報信頼度(政治・経済問題(国内)、インターネット関連)(2019年)
↑ 情報源毎の情報信頼度(政治・経済問題(国内)、インターネット関連)(2019年)

全体では高めのテレビや新聞同様、インターネットでも対象となる場所により、信頼度は大きく異なっている。新聞もテレビもインターネットも、いずれにせよ単なる情報伝達手段に過ぎない、結局は各発信元単位の信頼性の問題と考えれば、道理は通る。

前年比で信頼度の動向を確認する


次に示すのは前年分にあたる2018年分の同様調査の結果と今件2019年分とを比較し、その変化を算出したもの。

↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」、前年比、ppt)(2019年)
↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」、前年比、ppt)(2019年)

↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」、前年比、インターネット利用状態別、ppt)(2019年)
↑ メディアの信頼度(「全部信頼できる」+「大部分信頼できる」、前年比、インターネット利用状態別、ppt)(2019年)

全体では大きな変化はないが、10代・40代・60代では全メディアの値が増加しているのに対し、30代ではインターネット以外で大きく減少している。極端な動きが興味深い。もっとも5%幅ぐらいまでは誤差の範囲だと考えると、実質的には30代の減少と60代の増加に注目すればよいということになる。そして2018年における前年比では逆の現象が起きているため、実質的には反動の範囲でしかなく、際立った動きは無いものと見てよいだろう。

インターネットの利用状況別に見ると、インターネット利用者の信頼度の増減は誤差程度ともみられるが、インターネット非利用者においてインターネットの信頼度が大きく減少しているのが目に留まる。インターネットの情報は信頼がならない、新聞やテレビを信じようとの啓蒙は日々新聞によって行われているが、その啓蒙の成果が新聞に注力している人達に対して出たのかもしれない。



テレビ、新聞、インターネット、雑誌。いずれもメディアには違いないが、テレビや新聞、雑誌がほぼ同時に配信する情報を収集し編集する業界をも意味しているのに対し、インターネットは多分にインフラそのものを意味し、厳密にはテレビや新聞などとの比較は難しい。

テレビでは個人や少数グループによる配信が不可能、新聞も事実上不可能に近く、雑誌は同人誌などで可能なものの、今件のような調査の際には対象とはされていない。今件のような調査で新聞や雑誌が掲げられた際に、学級新聞や団体の機関紙、同人誌を合わせてイメージする人はいない。一方インターネットは個人や特定少数の集団による情報配信も可能で、さらにテレビや新聞、雑誌などの他メディアもその情報を置換した上でインターネット上に配信している。それらをすべてあわせた上で、「インターネット」の選択肢に回答しているのが実情。

この点を考慮した上で、各種メディアの信頼度は読み解く必要があることを付け加えておかねばなるまい。


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