固定電話の利用率、10代は平日1.1%・20代では0.2%…コミュニケーション系メディアの利用状況(最新)

2017/07/25 04:59

2017-0724インターネットの普及と技術進歩に伴い、コミュニケーションのかたちも通話からデジタルに、そしてデジタル内でも電子メールからソーシャルメディアへと、その利用頻度や注力度合いは確実にシフトしつつある。利用のしやすさ、気兼ねの度合い、融通の利き易さなどでメリットが多い手法の方が多く使われるのは当然の成り行きだからだ。今回は総務省が2017年7月7日に情報通信政策研究所の調査結果として公開した「平成28年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の公開値を基に、個人が意思発信のために用いるメディアの利用状況について、利用しているか否かの観点から確認していくことにする(【発表リリース掲載ページ:研究成果-調査研究報告書】)。

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10代の固定電話利用率、平日では1%強


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

次に示すのは平日におけるコミュニケーションメディアの平均行為率。要はどの程度利用されているか。例えば10代のソーシャルメディアの値は47.1%とあるので、10代の5割近くは平日において、ソーシャルメディアを使ってコミュニケーションをしている計算になる。また、これらのツール以外にもコミュニケーション手段は存在する(直接口頭、手紙、貼り紙など)ことにも留意する必要がある

↑ コミュニケーション系メディアの平均行為率(平日、2016年)
↑ コミュニケーション系メディアの平均行為率(平日、2016年)

全体では半数近くが電子メールを用いている。利用ハードルが低く、パソコンだけでなく携帯電話(従来型とスマートフォン双方)も含むため、利用者が多いのも当然の話。それに続きソーシャルメディア、そして携帯電話(通話)と続く。固定電話(通話)、インターネット通話(Skype、LINEなどの音声通話(ビデオ通話含む))の利用者率が低めなのは、利用ハードルが高いことに加え、導入者自身が少ないことも一因として挙げられる。当事者が導入していても、意思を伝えたい相手の環境が整っていなければ、意思疎通の手段としては利用は不可能。

年齢階層別に見ると、コミュニケーション系メディアの年齢階層間格差、様態の違いの大きさが改めて認識できる。10代はソーシャルメディアが一番多く、そこから随分と値を落とす形で電子メールが続き、ネット通話と携帯電話がどうにか顔をみせる。固定電話は1.1%。インターネット通話同様、固定電話もまた、利用する機会が無い以外に器材そのものが無い人も多分にいるのだろう(就業者ならば勤め先で利用する機会は多分にあるが)。

20代になると電子メールの利用率も上がるが、まだソーシャルメディアの方が利用率は上。しかも10代以上に使われている。また、携帯電話による通話も1割強にまで上がる。ビジネス面で使う事例も増えるからだと考えれば納得はいく。しかし固定電話は10代より少なく、0.2%でしかない。正直なところ、10代・20代の固定電話利用率は誤差の範囲でのぶれレベルのものでしかない。

30代以降は電子メールとソーシャルメディアの順位が逆転する。そして電子メール以外のデジタル系メディアの利用が減り、固定電話の利用がわずかずつだが増えていく。興味深いのは携帯電話の通話利用が高止まりしていること。シニア層においても、携帯電話を介した通話の手法は十分に普及していることを意味している。また、シニア層ではデジタル系でも電子メールはそれなりに使われており、注目に値する。

休日に活性化する若年層のコミュニケーション


今件は休日でも調査が行われ、結果が公開されている。そこで休日の動向と、さらに平日との差異を算出した結果をグラフ化する。

↑ コミュニケーション系メディアの平均行為率(休日、2016年)
↑ コミュニケーション系メディアの平均行為率(休日、2016年)

↑ コミュニケーション系メディアの平均行為率(休日における平日との差異、2016年、ppt)
↑ コミュニケーション系メディアの平均行為率(休日における平日との差異、2016年、ppt)

10代は全般的に利用率が増える。平日では学業などで多忙なために知人とのコミュニケーションを行う時間的余裕が無かった分、休日に活性化するのだろう。特に相手の時間を拘束する、ネット電話や携帯電話での通話の利用機会が増えているのが特徴。メールの時間も増えているが、長文でのやり取りが成されているものと考えられる。

一方20代以降になると電子メールの利用率が大きく下がる。また固定電話の利用率も落ち込みを見せている。これは多分に、平日のこれらのメディア利用が就業によるもの、または就業場の端末を利用していたことを示唆する動きと考えられる。仕事では電子メールで連絡をするため利用することになるが、プライベートでは使わないために利用率がその分落ちる次第である。プライベートでは使う事例が多いからか、ソーシャルメディアの利用率が上昇している層も複数で見受けられるのも、公私を使い分けている様子を想像させる。

また30代までで大きくネット通話が増えているのは、多分にLINEなどで知人とのやり取りを携帯電話での通話代わりに成しているものと思われる。使える情報、機能はネット通話の方が上であり、また料金面でも有利だからだ。



いくぶん余談ではあるが、平日における前年調査分、つまり2015年分との差異を計算した結果が次のグラフとなる。

↑ コミュニケーション系メディアの平均行為率(平日における前年との差異、2016年、ppt)
↑ コミュニケーション系メディアの平均行為率(平日における前年との差異、2016年、ppt)

大よその属性で減退傾向にある。一部年齢でソーシャルメディアが増えている程度。ただし減った中身は10代のソーシャルメディアを除けば大よそ音声系と電子メールであり、最新世代のネット通話やソーシャルメディアは際立った下げを示していない。コミュニケーションそのものが縮退化したというよりは、メディアシフトのさ中にある過程での値動きと見た方が良いのだろう。

今後さらなるスマートフォンの普及に伴い、ソーシャルメディアを中心とした、コミュニケーションツールのデジタルへのシフト化が進むことは間違いない。それに連れてコミュニケーション全体の増加もまた、推し進められていくのだろう。


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