若者のコミュニケーションはソーシャルメディアが主流…意志疎通メディア利用状況を探る(最新)

2019/10/28 05:08

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2019-1020自分の意志を特定少数、あるいは不特定多数に、即時、あるいは時間をおいて伝える手法をコミュニケーションと呼ぶが、各種メディアはそのために用いられることが多い。電話も手紙もインターネットのさまざまなサービスも、突き詰めれば自分の意志を誰かに伝えるための道具に他ならない。今回は総務省が2019年9月13日に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「平成30年 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を通じ、個人が意思発信のために用いるメディアの利用状況について、利用時間の観点から確認していくことにする(【発表リリース掲載ページ:研究成果-調査研究報告書】)。

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固定電話はほとんど使われず、もっぱらデジタルコミュニケーションに


今調査に係わる調査要項などは先行記事【主要メディアの利用時間をグラフ化してみる】を参考のこと。

次に示すのはコミュニケーションメディア、具体的には携帯電話(従来型携帯電話、スマートフォン双方。通話)、固定電話(通話)、インターネット通話(Skype、LINEなどの音声通話(ビデオ通話含む))、ソーシャルメディアの利用、電子メールの利用、計5種類のメディアの利用時間を示したもの。使わない人も利用時間をゼロとして、合算した上での平均利用時間なので、全体としての動向の把握が可能となる。つまりおおよそ利用者の利用時間と利用されている度合いそのものを推し量ることができる。

↑ コミュニケーション系メディアの平均利用時間(平日、分)(2018年)
↑ コミュニケーション系メディアの平均利用時間(平日、分)(2018年)

緑系統色は直接音声によるもの、赤系統色はデジタル系のものとして区分しているが、赤系統色の棒がよく伸びており、全般的に音声を用いたコミュニケーションの時間より、デジタル系の方が長いことが分かる(今件はインターネット経由の調査ではないことに注意。デジタルギャップによる調査結果のぶれは生じない)。

音声通話のみで動向を調べると、10代から20代まではインターネット通話が多用されている。これはLINEなどによる無料の通話が多用されているからと考えられる。30代以降はインターネット通話が落ち込み、携帯電話の方が長い時間となる。他方、60代に至っても固定電話はほとんど使われず、携帯電話の利用時間の方が長い。

デジタル系では全体においては電子メールの方が利用時間が長いものの、10代から20代に限ればソーシャルメディアの利用時間の方が長い。30代以降で一気に逆転の動きがある。以前別調査を基にした精査記事【やりとりは携帯電話メインで…小中高校生のメール利用状況をグラフ化してみる(2014年)(最新)】でも解説した通り、若年層におけるデジタルコミュニケーションは、電子メールよりもソーシャルメディアが主流であることが、今調査結果からも明らかなものとなっている。もっとも30代以降になるとソーシャルメディアの利用時間は大きく減少し、電子メールによるコミュニケーションがまだまだ主流であることも事実には違いない。

1年間で大きく変動するコミュニケーションのルート


同じような条件下で行われた前年分、つまり2017年分調査の結果と見比べ、その動きを算出した結果が次のグラフ。マイナスはそれだけそのメディアが使われなくなったことを意味する。

↑ コミュニケーション系メディアの平均利用時間(平日、前年比、分)(2018年)
↑ コミュニケーション系メディアの平均利用時間(平日、前年比、分)(2018年)

10代で大きくソーシャルメディアが伸びている一方、50-60代では電子メールが伸びており、同じデジタル系でも年齢階層間のギャップが広がった感はある。他方、20代でソーシャルメディアと電子メールの双方が大きく落ち込んでいるのが気になるところ。また、それらの動きを除くと、多くの属性で前年比がマイナスを示しており、コミュニケーション疲れ的なものが発生しているのではないかとの推測もできる。もっとも全体ではプラスにしてもマイナスにしても1分足らずの動きであり、誤差の範囲だとの解釈の方が的を射ているように思えるが。

直近年における単年の各メディアの利用状況の比較としては、「若年層がソーシャルメディア主流、中年層以降は電子メールがメイン」「固定電話も携帯電話も音声通話はほとんど使われない」に変わりは無い。今後ソーシャルメディアがより年上の層に深く浸透していくか否かに注目したいところだ。


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