30代でも新聞は1割も読んでいない…主要メディアの利用状況(最新)

2021/09/21 03:19

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2021-0919加速的なスピードでメディアの進化が生じている昨今、年齢階層間のメディアギャップが問題視され、注目を集めている。身体的な能力の変化によるところもあるが、高齢層と若年層との間の利用メディアの差は非常に大きく、いわゆる世代間格差(ジェネレーションギャップ)は社会問題化にすらなりつつある。今回は、総務省が2021年8月25日に情報通信政策研究所の調査結果として発表した「令和2年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の内容を基に、年齢階層別の主要メディアの利用状況を行為者率の視点から確認していくことにする(【情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査】)。

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平日と休日、年齢階層別主要メディアの利用状況


調査要項などは今調査に関する先行記事【主要メディアの利用時間(最新)】を参考のこと。次に示すのは主要メディア(雑誌は欠けているが)の年齢階層別平均行為者率を示したもの。「行為者率」とは該当する区分の期日、今件の場合は1日単位でその行為をした人の割合を示す。いわば利用者率である。例えば平日・テレビ(リアルタイム)・10代の値は59.9%とあるので、10代で平日1日にリアルタイムでテレビを連続で10分以上(調査用紙に「10分以上利用した場合は」との記述がある)視聴した人は59.9%いることになる。

↑ 主要メディアの平均行為者率(平日)(2020年)
↑ 主要メディアの平均行為者率(平日)(2020年)

↑ 主要メディアの平均行為者率(休日)(2020年)
↑ 主要メディアの平均行為者率(休日)(2020年)

平日の動向を見ると、利用者率そのものはインターネットが一番高く、テレビ(リアルタイム)がそれを追い、新聞が続く形。そしてテレビはリアルタイムでは高齢層ほど行為者率が高く、録画もほぼ同じ動き。インターネットは20代がピークだが、50代までは8割超を維持する。一方で新聞やラジオの年齢階層間格差は大きい。新聞利用者率は10代で2.5%、20代でも6.3%にとどまるが、60代では53.7%と半数を超える。

よく論争の的になるインターネットとテレビだが、10-40代はインターネットの方が利用者率は高く、それ以降はテレビ(リアルタイム)の方が高い。利用した人それぞれがどのぐらいの長さで利用したかはまた別問題だが、少なくとも利用した・しないの区切りでもこれだけはっきりとした、年齢階層別のメディアギャップが見て取れる。

休日も基本的なメディア間・年齢階層別の動向に違いはない。プライベートな時間を取れる機会が増えることから、いくつかのメディアの利用者率が底上げされている感はある。特にテレビ(録画)は大きく増加しており、平日に録画した番組を休日にまとめて視聴するスタイルが透けて見える。

休日と平日の差をチェック


生活リズムや各種メディアの利用状況において、平日と休日では過ごし方、時間の消費方法は随分と異なる。そこで休日値における平日との差異を算出したのが次のグラフ。

↑ 主要メディアの平均行為者率(休日値の平日値との差異、ppt)(2020年)
↑ 主要メディアの平均行為者率(休日値の平日値との差異、ppt)(2020年)

テレビ(録画)は休日の方が利用率は高い。上記で触れた通り、平日に録画した番組を休日にまとめて視聴するのだろう。テレビ(リアルタイム)は休日の方が利用率は低くなっているが、休日には観たい番組が無く、あるいは平日に録画した番組を観るのに時間を取られているのかもしれない。

インターネット、新聞、ラジオは休日の方が利用率は低い。仕事で利用しているので休日は利用しない、あるいは仕事や学業、さらにはテレビ視聴とのながら利用のため、休日はテレビ視聴に専念しているのだろうか。特にラジオでは自動車を運転しながら聴いている、家事をしながら聴いているなど、ながら利用のパターンが容易に想定できる。

前年比の算出をしてみると


最後に示すのは前年分、2019年調査分の結果との差異を算出したもの。

↑ 主要メディアの平均行為者率(平日、前年比、ppt)(2019年)
↑ 主要メディアの平均行為者率(平日、前年比、ppt)(2019年)

法則のような動きは見出しにくい。インターネットでは10代が減少しているのは興味深いというぐらいだろうか。新聞の60代が大きく減っているのも注目に値する。



今件調査は2012年分から今回発表された2020年分の9回分のみ。経年変化を精査するのには少々データが足りない。単年の動向を推し量るのには十分すぎる、貴重な値が多数盛り込まれているだけに、その変化も非常に気になるところではある。次年分まで継続調査が行われれば都合10年分となるため、より精度の高い傾向が確認できるだろう。もっとも今回最新分となる2020年分、そして次回年となる2021年分も恐らくは、新型コロナウイルスの流行で社会様式に大きな変化が生じているため、メディアの利用率にもイレギュラーな動きが生じる可能性はある。

メディアとの接触、利用率や利用時間は、個々の年齢階層におけるメディアへのスタンスを推測できる、重要なデータに他ならない。特にメディア関連の技術が著しいスピードで進歩し、普及している昨今では、その変化は他のさまざまな社会事象を検証する上で非常に役立つものとなる。今件調査の継続を願い、その結果発表に期待したいところだ。


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