新入社員ですら「定年まで・定年後も勤めたい」は3割強のみ、1年経過すると…!?(最新)

2019/04/22 05:26

このエントリーをはてなブックマークに追加
2019-0421日本の終身雇用制度的慣習も薄れつつあるとはいえ、正規・非正規雇用問題や社会保障の観点も併せると、多くの就業者は自ら門戸を叩いた企業に長年勤めたいと考えている。一方、就業してからの企業の実態を知るに連れ、長期間の就業は難しい、転職や転業を考えたいとする人も多い。今回はソニー生命保険が2019年4月18日に公開した、新社会人に対する意識調査結果を基に、新社会人と、就業してから1年が経過した準新社会人における、就業企業への就業希望年数を確認していくことにする((【発表リリース:社会人1年目と2年目の意識調査2019】)。

スポンサードリンク


今調査の調査用件は先行記事【新社会人への「つうこんのいちげき」となる言葉とは!?(最新)】を参考のこと。

それこそ腰掛け的に転職を前提として入社をした人なら別だが、多くの人は新社会人として企業などに入社を果たし、長きにわたり就業を続けたいと考えている、はず。今調査対象母集団のうち社会人1年生に、最初に就職した会社でどれくらいの期間働きたいかを聞いた結果が次のグラフ。定年まで・定年後も働きたいとする人は3割強に留まっていた。

↑ 最初に就職した会社でどのぐらいの間働きたいと思うか(単一回答、社会人1年生)(2019年)
↑ 最初に就職した会社でどのぐらいの間働きたいと思うか(単一回答、社会人1年生)(2019年)

ボリュームゾーンは2-10年で、合わせて44.4%。回答者はその多勢が20代前半のはずだから(社会人1年生。一応調査対象は20代なので、中には20代後半の人もいるだろうが)、定年退職までの期間が間近にひかえているので継続就業希望期間が短くなるとの話でも無い。企業に対する忠誠心、就業し続けたい思いはさほど強くは無いようだ。さらに入社直前(質問をしたのは3月15-22日)の時点で、すでに9.0%の人が「すでに辞めたいと考えている」と答えている。何か色々と複雑な事情があるのだろうが、就業を果たせない人から見れば「もったいない」との言葉しか浮かんでこないに違いない。

これが就業してから1年が経過した社会人2年生となると、大きく心境は変化する。

↑ 最初に就職した会社でどのぐらいの間働きたいと思うか(単一回答、社会人2年生)(2019年)
↑ 最初に就職した会社でどのぐらいの間働きたいと思うか(単一回答、社会人2年生)(2019年)

まず「定年まで・定年後も働きたい」とする意見が2割近くにまで減少する。そして「すでに辞めたいと考えている」との意見が27.4%と大きな増加を示し、辞めたい意欲が強まっているのが分かる。最初の「1年生」と同一人物による回答では無いので誤差が生じている可能性はあるが、1年間の就業の中で、転職(少なくとも現在勤めている企業からの離職)の思いをより強く抱かせる事柄が少なからず生じたのだろう。とりわけ、どこまで本気なのか否かはともかく、1年の就業で「この会社は今すぐにでも辞めたい」と考えている人が4人に1人以上は存在している実態に、驚く人もいるに違いない。

ちなみに上記2つのグラフの値を比較することで、1年の就業期間に生じた継続就業意欲の変化を推し量ることができる。

↑ 最初に就職した会社でどのぐらいの間働きたいと思うか(単一回答、社会人1年生から2年生への変移、ppt)(2019年)
↑ 最初に就職した会社でどのぐらいの間働きたいと思うか(単一回答、社会人1年生から2年生への変移、ppt)(2019年)

「すでに辞めたい」とする意見が大幅増加し、「定年まで」で大きな減少が生じている。年単位での就業希望者の回答率変化は誤差程度であまり変化無し。ただし「1年くらい」「2-3年くらい」が増加し、「4-5年くらい」以降の長期期間のほとんどが減少していることから、辞めたい気持ちが強まっていることが見て取れる。特に「1年くらい」「2-3年くらい」は心境的には「すでに辞めたい」と同じようなものと解釈することもでき、それらを合わせると26.0%もの人が1年間の就業の中で「早く今の会社を辞めたい」と考えるようになったと読むこともできる。

今件は新社会人にスポットライトをあてた調査で、社会人1年生と2年生に限定されているが、仮に3年生、4年生…と就業継続年数を重ねて再調査をした場合、どのような値の変動を示すのだろうか。結婚やマイホーム購入など就業継続にかかわる要素が加わるため、一概に比較することは難しいが、興味深いテーマではある。

他方、今調査はほぼ同じ条件で2014年以降毎年実施されており、それと比較すると注目すべき動きも見られる。「定年まで働きたい」と「定年後も働きたい」を足した、つまり会社への高い傾注心の度合いを推し量れる値を算出したものだが、社会人1年生では前年よりも高い値が出る傾向が生じている。つまり会社への終身帰属意識が高まりを見せている。

↑ 社会人1・2年生の会社定着率(定年まで働きたい+定年後も働きたい)
↑ 社会人1・2年生の会社定着率(定年まで働きたい+定年後も働きたい)

ただし直近年の2019年に限れば社会人1年生・2年生双方ともに前年から減少を示している。特に社会人1年生は大きく減っている。新卒社会人の終身帰属意識が急に減ったのか、それとも単なる統計上のイレギュラー値なのか、注目すべき動きには違いない。


■関連記事:
【「今の会社に定年まで勤めたい」人は3人に1人】
【「男30代は働き盛り♪」けど、ツラくて身体が持ちません!】
【「仕事がツラい」=「結婚できない」症候群】
【「自己管理の日」を設けてみよう】
【ようやく決まった就職先、「定年まで勤めたい」と考えている人は……】
【「終身雇用制の継続は難しい」と経済界のトップが語った重み】

スポンサードリンク


関連記事


このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2019 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|Twitter|FacebookPage|Mail|RSS