ゲーム機は意外なネットへの窓口…小中高校生のゲーム機・携帯音楽プレイヤー・タブレット機の利用状況などをグラフ化してみる(2014年)(最新)

2014/04/12 20:00

インターネットがインフラとしての立場を確実なものとする中で、さまざまなサービスがインターネットを介して提供されるようになると、ネットアクセス機能が商品のセールスポイントの一つとして注目を集めるようになる。ゲーム機や携帯音楽プレイヤーが好例だ。それではそれらの端末を子供達はどの程度の割合で利用し、それを使ってインターネットにアクセスしているのだろうか。内閣府が2014年3月31日付で発表した【2013年度版 青少年のインターネット利用環境実態調査】の公開資料から各種具体的な値を算出し、その実態を確認していくことにする。

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ゲーム機、携帯音楽プレイヤー、タブレットの使用率


子供達が手に取りやすい、自分のものとして使うことが多い、インターネットへアクセス可能なデジタルツールとしては、携帯電話以外にゲーム機や携帯音楽プレイヤー(iPod Touchなど)、タブレット機が挙げられる。最近ではスマートテレビも該当しうるが、まだ普及率の上では汎用的とまでは言い難いため、今調査ではチェック対象には含まれていない。

その3つのツールについて、使用状況を尋ねた結果が次のグラフ。設問を確認する限りではゲーム機は「ゲーム機」としか説明がないので、据え置き型と携帯型の双方を対象としているものと見て問題はない。また「使用」であり、必ずしも「保有」している必要は無いことにも注意する必要がある(タブレット機は多分に家族共用だろう)。

↑ ゲーム機・携帯音楽プレイヤー・タブレット機の使用状況(2013年、男女別・学校種類別、全体比)
↑ ゲーム機・携帯音楽プレイヤー・タブレット機の使用状況(2013年、男女別・学校種類別、全体比)

ゲーム機は小学生が一番使用率が高く、中高生となるに連れて低下する。また男女別では男子の方が高く、歳を経るに連れて差異が大きくなる。ゲーム機への興味関心の違いが表れていると評しても良いだろう。逆に携帯音楽プレイヤーは学校種類が上になるほど使用率は上昇する。高校生では男女が逆転するが、小中学生では女子の方が使用率が高くなるのも興味深い。

タブレット機の使用率はほぼ横ばい。これは上記にある通り、家庭全体で保有している者を利用しているのみで、子供自体が所有しているわけでは無いことに起因するものだろう。見方を変えれば、タブレット機は子供がいる世帯においては1割強から2割近くの普及率を示していることになる。

ネットへの窓口としてのゲーム機、タブレット機、携帯音楽プレイヤー


これらの機器は概してインターネットへのアクセス窓口としても使われる。ブラウザやメール利用機能を有するものもあれば、ソフトウェアを介してインターネットに接続し、そのソフト内でさまざまな付加機能を楽しむものもある。ゲーム機のダウンロードコンテンツの利用、他人とのマルチプレイが良い例だ。今調査の該当項目ではインターネットの利用を「メールの送受信、ウェブサイトの閲覧、離れている人とのメッセージのやり取りなど」という表現で説明し、それぞれの機種を使ってインターネットを使っているか否かを尋ねている。

次に示すのはそれぞれの機種利用者におけるインターネットの利用率。例えば小学生の男子・ゲーム機の値は42.9%なので、ゲーム機を持つ小学生男子のうち4割強は、そのゲーム機を使ってインターネットにアクセスしていることになる(多分にゲーム内の機能として、だろうが)。

↑ 該当機種でのインターネット利用者(2013年、男女別・学校種類別、該当機種保有者限定)
↑ 該当機種でのインターネット利用者(2013年、男女別・学校種類別、該当機種保有者限定)

小学生の携帯音楽プレイヤーにおけるネット利用率がやや低めだが、それ以外は学年・性別による差異はほとんどないことが分かる。それぞれの使用者のうち携帯音楽プレイヤーは3割程度、ゲーム機は4割足らず、そしてタブレット機は7割前後が、インターネットにアクセスしている計算になる。タブレット機は多分にインターネットアクセス端末として使われており、携帯音楽プレイヤーも意外にネットアクセス率が高い。

これを所有者に対する比率ではなく、個々の属性別比率を算出した結果が次のグラフ。例えば高校男子のゲーム機の値は28.3%と出ているので、高校男子全体のうち28.3%が、ゲーム機でインターネットにアクセスしていることになる。こちらの方が全体像的な状況判断には有益かもしれない。

↑ 該当機種でのインターネット利用者(2013年、男女別・学校種類別、全体比)
↑ 該当機種でのインターネット利用者(2013年、男女別・学校種類別、全体比)

タブレット機は使用者内のインターネット利用率は高いものの、タブレット機そのものの使用率が低いため、結果として全体比はやや抑えられたものとなる。精々10%程度。しかし見方を変えれば、小学生でも10人に1人がタブレット機でインターネットにアクセスしているという状況は、ほんの数年前なら冗談のような話として受け止められたに違いない。

また、小学生のゲーム機を使ったインターネットへのアクセスが意外に多いことに気が付く。男子では1/3、女子でもほぼ1/4がゲーム機を使ってアクセスを果たしている。単にゲームソフト内のコンテンツのダウンロードや、協力プレイの類のみかもしれないが、保護者の立場にある人には気にかかる結果ではある。

中学生以上になると携帯音楽プレイヤーによるアクセス率が上昇していく。男子高校生では2割を超える値を示している。ネット経由での音楽コンテンツの購入に限っているのかもしれないが、それよりはむしろ、電話回線を使わない、例えば自宅内の無線LAN回線を併用する形で、インターネットへのアクセスをする事例が多分に考えられる。いわば簡易的に、金銭面などでよりリスクが低い環境下において、スマートフォンのアプリなどを楽しもうという切り口である。特に女子高校生ではタブレット機やゲーム機以上に、携帯音楽プレイヤーでインターネットにアクセスしているとの結果が出ており、注目に値する。



今件項目ではインターネットへのアクセスツールとして注目されている携帯電話とパソコン「以外」の端末として、ゲーム機、携帯音楽プレイヤー、タブレット機の動向を確認した。特に携帯音楽プレイヤーは昨年分の調査結果には項目自体が存在しておらず、以前と比べて利用端末として注目を集めつつある、利用実例が増えつつあることが透けて見える。

これらの端末からのインターネットアクセスは、ソフトの内部仕様の補完に留まるものもあれば、パソコンなどと同じように自在にウェブサービスを利用できるものもある。いずれの場合でもネットを介して多様なアクションが行えるため、インターネットの利用時における注意事項には十分気を付けねばならない。ゲーム機だから、携帯音楽プレイヤーだから完全なる安全のもとに保護されていると考えているのなら、それは単なる迷信に過ぎないことを認識する必要があろう。


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