2014年2月度外食産業売上マイナス2.8%・大雪で客足遠のき売り上げに痛手

2014/03/26 13:30

日本フードサービス協会は2014年3月25日付で、同協会の会員会社による外食産業の市場動向調査で最新値、2014年2月度の調査結果を公開した。その内容によれば同月の総合売り上げは前年同月比でマイナス2.8%を示したことが分かった。太平洋側を中心に襲った二度の大雪で客足が遠のき、さらに物流にも悪影響が及び、客単価は比較的堅調だったものの客足が遠のいたのが痛手となった(【日本フードサービス協会:発表リリースページ】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われている。対象数は事業者数が211、店舗数は2万9592店舗。今月は前月と比較すると事業社数・店舗数共に減少している。

全業態すべてを合わせた2014年2月度売り上げ状況は、前年同月比で97.2%となり、2.8%の下落を記録した。これは先月から転じて4か月ぶりの下落となる。前年同月は悪天候による軟調さが記録されたが、今年は2度に渡り週末にかけて大雪が降り、とりわけ関東地方の積雪は記録的なものとなった。これにより来客数が大きく削られたのに加え、物流にも影響が生じ、一部メニューの取りやめや営業時間の短縮、一時休業に追い込まれる店舗も相次ぎ、大きく売り上げを減らす動きを生じることとなった。客単価は引き続き好調(プラス2.1%)だったが、客数の減り方が大きく、売り上げ全体を引き上げるまでには至らなかった。

業態別動向だが、ファストフードは全体では前月から転じて2か月ぶりにマイナスに転じている(マイナス3.4%)。昨今では一番のネックな洋風(ハンバーガー系列店がメイン)は相変わらず客数が伸び悩み、そこに降雪が拍車をかける形となり、6.4%ものマイナス。ファストフード全体の足を引っ張る形となった。持ち帰り米飯/回転寿司はさらに調子が悪く、客数はマイナス10.4%、売上もマイナス8.8%と、大きく値を減らしている。

牛丼チェーン店を含む和風は今回月は天候上の悪条件の中でも客数をプラス6.5%と伸ばし、これが貢献する形で売上は6.0%のプラス。事業社数がごくわずかの「その他」をのぞけば、ファストフード部門では唯一のプラス売上となった(店舗数の拡大と共に売り上げを積み増ししている麺類ですら、今回月では売り上げはマイナス)。寒さが増したこともあり、鍋物メニューが大きく貢献したのだろう。

ファミリーレストラン部門は全体の売上が0.4%のプラスで、このような悪条件の天候下でも相変わらず堅調。店舗数増加は2.6%プラスだが、客数はマイナス1.1%に留まっている。焼肉部門は相変わらず突っ走り状態で、客数はプラス2.4%・客単価はプラス2.6%。売り上げはプラス5.1%と、ファミレス部門ではトップの上昇率を示している。

パブ/居酒屋部門では先月から続き居酒屋の軟調さに加え、パブ・ビアホールも調子が悪い。客数も客単価も一様に落ちており、問題が複数生じていることをうかがわせる。

↑ 外食産業前年同月比・全店データ(2014年2月分)
↑ 外食産業前年同月比・全店データ(2014年2月分)

大雪で客足遠のき
流通網混乱で
一時休業、メニュー減少も。
ファストフードは
鍋物特需中の和風が
唯一のプラスに。
居酒屋・パブは
大きく減退続く。
冒頭部分で触れた通り、今回月は2度の大雪により来客ハードルが大きく押し上げられたのに加え、食材の流通が滞るなどの関係で一時的な休業やメニューの一部取りやめに追い込まれる店舗も多々あり(【牛すき鍋定食(すき家)試食】でもレポートしているが、すき家の牛すき鍋定食を試食した際は流通の関係で材料調達が困難となり、「とろーりチーズカレー鍋定食」「野菜たっぷり牛ちり鍋定食」の販売を休止していた)、これが客足を大きく削る形となった。それでもファミリーレストラン部門やファストフードでも和風区分は健闘を示したものの、元々軟調の部門・区分はさらに客数で大きな痛手を受け、売り上げを減らす形となる。特にファストフードの洋風(マイナス11.0%)、持ち帰り米飯・回転寿司(マイナス10.4%)、居酒屋(マイナス8.7%)の客入りの悪さは注目に値する。

部門別ではファミリーレストランが比較的良い動きを示しているが、前年同月の動向を見ても売上高は全体でプラス2.4%とあり、前年の軟調さの反動でプラスを示しているわけでは無く、純粋に売り上げを底上げしているようすがうかがえる。景気の回復感による外食への傾注、というより、震災以降顕著化しつつある、「家族ぐるみや小規模のグループ単位で食事を楽しむライフスタイル」へのスライドの動きと見た方が、道理は通る。その分、居酒屋やパブなどが不調なのも、連動する形と読める。

来月発表分の3月分は、4月も合わせ新年度への切り替えタイミングに該当することから、新歓コンパの類による外食利用の機運に期待がかかる。他方、4月からの消費税率改定に伴い、消費性向そのものにおける外食を避ける無意識の判断がマイナスに働く可能性がある。先月も言及したが、ここしばらくは不安定な動きを示すことになりそうだ。


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