衣料品不調続くも食料・住関堅調で全体底上げ…2014年2月度チェーンストア売上高、前年同月比プラス1.5%

2014/03/25 13:30

【日本チェーンストア協会】は2014年3月24日に同協会公式サイトにおいて、チェーンストア(スーパーマーケットやデパートなど)の2014年2月度分販売統計速報(月報)を公表した。その値によると2014年2月は衣料品の不調が続いたものの、食料品や住関品が堅調な値動きを示し、売上総額の前年同月比は3か月ぶりのプラスとなるプラス1.5%(店舗調整後)を記録した。食料品では畜産品、住関品では医薬・化粧品や家具・インテリアが特に大きな伸びを示している(【同協会内発表リリース一覧ページ】)。

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今データは協会加入の59社・9174店舗に対して行われた調査結果によるもの。店舗数は先月比で5店舗増、前年同月比で1294店舗増と大幅に増加している。売り場面積は前年同月比105.2%となり、5.2%ポイントの増加。

各主要分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値を示している。数字はすべて店舗調整後(いわゆる「既存店」)。店舗の増減を反映させずに1年前の状態と比べるために、昨年同月の時点では存在していない店舗の分を除いた値で算出されたもの。

■総販売額……9655億0905万円(前年同月比101.5%、△1.5%)
・食料品部門……構成比:66.3%(前年同月比102.6%、△2.6%)
・衣料品部門……構成比:8.0%(前年同月比92.5%、▲7.5%)
・住関品部門……構成比:19.8%(前年同月比103.3%、△3.3%)
・サービス部門…構成比:0.3%(前年同月比89.4%、▲10.6%)
・その他…………構成比:5.6%(前年同月比98.9%、▲1.1%)

食料品は鍋需要で
特に畜産品が堅調。
住関品は家具や家電で堅調。
衣料品は不調が続くも
全体ではプラスを確保。
食料品は先月まで言及されていた農産品の「相場高」の言い回しが無くなり、市場価格の高騰が山場を越えたことが確認できる。一方で鍋物需要が大きく影響し、大根や白菜などの煮物向け野菜、さらにキャベツやトマトなどの一般野菜は堅調。その一方で葉物野菜は不調。果物では安売りをそこかしこで見受けられたバナナやリンゴが好調だった。畜産品は主な区分別品種はすべて堅調で、これが食料品部門のプラス化にも大きく貢献している。またその他食品では特定保健用食品飲料や乳酸菌飲料などが大きくプラスに動き、花粉症に備えた流れを予見させる。

衣料品は一部冬物、小物商品(例えば防寒靴下、手袋)などは良く動いたが、単価の高い商品はその多くで動きは鈍く、全体的な鈍さは継続中。住関品では食料品の一部でも見受けられた、花粉症に備えた動きの他、風邪薬やカイロなども良く動いた。また消費税率改定前の駆け込み需要を反映してか、白物は全般的に好調。テレビやレコーダーも「好調」との表記が用いられている(これは同月のテレビ出荷動向を示す「薄型テレビ出荷動向」の2014年2月分でも確認されている)。

コメントから「相場高」の文言が消えた通り、野菜の価格高騰は峠を越えたようで、定点観測をしている特定品目の野菜でも、少しずつだが確実に価格は落ち着きを見せつつある。卵も似たような動きを示しており、消費性向の高いこれらの商品の価格安定化は、利用者にとっては喜ばしい話に違いない。もっともデパート側には売り上げ減の一因となるのだが、他方今回月では関東地方などの2度に渡る大雪に代表されるように、かなり寒い期間が続き、これが鍋物需要を活性化させ、結果として関連商品の売れ行きをアップさせたようだ。

一方、衣料品の不調は継続中。元々スーパーやデパートの衣料品部門は中期的に縮小傾向にあることは以前からお伝えしている通りだが、今回月では全売り上げの8.0%にまで規模を縮小してしまった。「その他」項目が5.6%であることを考慮すると、このまま売上・シェア減が続けば、デパートの主要取扱部門は「食料品と住関品」と呼ばれる状態になってしまうかもしれない。

また、この衣料品同様、サービス部門の縮小ぶりが著しい。今回月も前年同月比で1割を超える減少幅を示している。売り上げ全体から見ればごくわずかな比率だが(今回は0.3%)、デパートにおける市場変化の一端を知るシグナルとして、注視すべき動きではある。同項目に該当する商品、具体的には「旅行関連やチケット販売」が、競合相手となるインターネット通販やコンビニに打ち負けつつあると見れば間違いはない。

今回月も堅調な売り上げを示したことで、今や全売上のほぼ2/3に達することになった食料品部門。住関品の内容構成を見るに、今後食料品と同じような伸びは期待できない、むしろ専門店やインターネットに客を奪われる可能性は決して低くない(「サービス」の低迷がそれを示唆している)。デパートなどは今後さらに食料品への特化が進むことだろう。

そしてその特化性に伴うメリットに目を付けた一部コンビニでは、コンビニの発展型としてデパートのものに近い食料品売り場の充実をアピールするスタイルの大型店舗の展開を始めている(ローソンマートなど)。今後は食料品部門でも、コンビニ群との競合が激しさを増すに違いない。


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