女子高生の7割は「スマホの無い生活なんて考えられない」

2014/04/04 11:30

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知人の他愛もない戯言にはじまり、社会一般の出来事、面白情報、芸能人の生の声やコンサートの実況、私生活でのやり取りなど多種多様な情報を取得でき、ゲームや勉学にも使え、動画や音楽まで楽しめる、携帯電話(一般携帯電話とスマートフォン双方)。朝から晩までアクセスを絶やさず、言葉通り一心同体状態の人も多いであろう。ましてや自制心がしっかりと構築できておらず、好奇心がひときわ高い子供達には、一度携帯電話の魅力を覚えてしまうと、言葉通り「虜」となり、「それが無ければ数分とて生き長らえることが出来ない」存在とまで認識しているかもしれない。2014年3月10日にデジタルアーツが発表した【未成年の携帯電話・スマートフォン使用実態調査】から、その「日常生活における携帯電話の必要不可欠度」について見ていくことにする。


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今調査は2014年2月17日から18日にかけて携帯電話(機種は問わず)を持つ小学4年生から高校生の男女618人、そして未就学児から高校生までの子供を末子に持つ保護者624人を対象とし、インターネット経由で行われたもの。携帯電話非保有者の子供は含まれない。

調査対象母集団に対して、携帯電話の無い生活が考えられるか、イエスかノーかというシンプルな二択による質問をした結果が次のグラフ。要は自分自身の今の生活において、携帯電話にどれだけ依存しているか、携帯電話が無くても我慢できそうか否かを尋ねていることになる。

↑ 携帯・スマホの無い生活が考えられるか(考えられない人の割合)
↑ 携帯・スマホの無い生活が考えられるか(考えられない人の割合)

全体では半数強の人が「考えられない」。これは子供でも大人でもほぼ同率。携帯電話の故障や紛失時、あるいは先の震災の際のようなインフラの一時途絶、通信環境が整備されていない場所への旅行など、実際には一定期間に渡る「携帯電話が使えなくなる事態」は十分に想定されるが、そのような状況が継続するのは耐え難いとする人は半数に及んでいる。それだけ生活に携帯電話が密着している、傾注していることに他ならない。

男女別では小中学生までは男子の方がやや高めだが、高校生になると女子の値が圧倒的高くなる。女子高生は各属性中では最高値の70.9%。いかにこの層が携帯電話(多分にスマートフォン)に夢中なのかが理解できる。

スマートフォンは一般携帯電話と比べて出来る事柄が多く、所有者の注力度、熱中度も高いものとなり、結果として「無い生活など考えられない」との回答率も上昇する。各属性の回答率と、スマートフォン所有率との間には、ほぼ連動する関係が見受けられるのも興味深いところ。

↑ スマートフォン使用性向(携帯電話保有者限定)(子供)(属性別)(2014年2月)(再録)
↑ スマートフォン使用性向(携帯電話保有者限定)(子供)(属性別)(2014年2月)(再録)

折しもアメリカでは先日、ほぼ似たような意味合いを持つ調査をPew Research社が実施している(【「インターネットが無いと生きていけない」米成人の46%が実感】)。残念ながら子供を対象としたものでは無いが、回答率は49%(携帯電話利用者限定)と出ており、大きな違いはない。

↑ 対象技術を手放すのはほとんど無理(アメリカ、各技術利用者限定)(再録)
↑ 対象技術を手放すのはほとんど無理(アメリカ、各技術利用者限定)(再録)

具体的にどの程度までが「考えられない」に相当するのか、判断に迷うところがあるのは否めない。しかし、かつて携帯電話が無かった時代を経験している人は、その時代へと戻ること、そして物心ついたころから携帯電話の存在を認識し利用している人(今件調査の「子供」はほぼこちらに該当)には、未知なる不自由な時代への逆行には、多分の抵抗感を覚えることは間違いあるまい。「タブレット機で何とか代用」「パソコンがあるから不自由だけど大丈夫かも」と考える人もいるだろうが、スマートフォンの普及率上昇と便宜性向上に伴い、「考えられない」と考える人は、確実に増加するに違いない。


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