携帯持ちの高校生、9割はスマートフォン

2014/03/29 10:00

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昨今では各携帯事業会社が発売する新作の携帯電話は、そのほとんどがスマートフォンなこともあり、新たに携帯電話を購入する機会が多い若年層を中心に、スマートフォンの普及率が加速度的に上昇しているとの調査結果をしばしば見受けることができる。2014年3月10日にデジタルアーツが発表した【未成年の携帯電話・スマートフォン使用実態調査】でも、その実態を裏付ける結果を確認できる。それによれば高校生で携帯電話(一般携帯電話とスマートフォン双方合わせて)を持つ人のうち男子は9割近く、女子にいたっては95%がスマートフォンを使っているというのである。


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高校生までで携帯電話の6割はスマホ


今調査は2014年2月17日から18日にかけて何らかの携帯電話を持つ小学4年生から高校生の男女618人と、未就学児から高校生までの子供を末子に持つ保護者624人に対して、インターネット経由で行われたもの。携帯電話非保有者の子供は該当しないことに注意。

今調査対象母集団の子供に、スマートフォンを持っているか、持っていない(一般携帯電話使用者)がスマートフォンを今後使用するつもりか否かを聞いた結果が次のグラフ。経年変化で確実にスマートフォンが浸透している状況が分かる。

↑ スマートフォン使用性向(携帯電話保有者限定)(子供)
↑ スマートフォン使用性向(携帯電話保有者限定)(子供)

2011年11月の時点では携帯電話保有者のうち1割強に過ぎなかったスマートフォン所有者。しかしその時点ですでに「今後はスマホに切り替えたい」と考えている人が6割を超えており、浸透が容易に進むことを予見させる結果となっている。そしてその半年強後の2012年6月には3割を超え、さらに2013年8月の時点で一般携帯とスマートフォンのシェア率は逆転。直近の2014年2月ではさらにスマートフォンのシェアは伸び、6割に達している。

スマートフォンの使用率以外で注目すべきは「未使用・意向無し」の回答率。時間の流れと共に確実に減っている。一般携帯電話使用者のうち「未使用・意向あり」のみがスマートフォンに乗り換えをする可能性が高いことを考えれば、今後さらにスマートフォンの使用者率は上昇を示すものと考えられる。もっとも見方を変えれば、高校生までのうち携帯電話所有者の4割は一般携帯電話使用者ということでもある。

高校生女子はほとんどスマホ


これを属性別に仕切り直したのが次のグラフ。

↑ スマートフォン使用性向(携帯電話保有者限定)(子供)(属性別)(2014年2月)
↑ スマートフォン使用性向(携帯電話保有者限定)(子供)(属性別)(2014年2月)

小学生でもすでに携帯電話所有者のうち男子は4割、女子は3割強がスマートフォンを使っている。女子の方が一般携帯電話率が高いのは、子供向けの防犯機能が充実したタイプの一般携帯電話を持たされている場合が多いからだろう。中学生でもまだ男子の方がスマホ率は高いが、高校生になると一挙に立ち位置は逆転し、女子のスマートフォン率は95.1%に達してしまう。しかも「今現在は一般携帯電話持ち、今後もスマホに切り替える予定は無い」との回答者は(事実上)ゼロである。

今件はあくまでも携帯電話所有者に向けての問いであり、特に小学生では携帯電話そのものを持っていない事例も多々あることに留意しなければならない。他方、高校生になればほとんどすべての人が何らかの携帯電話を所有していることから、この値はほとんど高校生全体に向けたものと変わらないと見ても、大きな差異はない。

例えば【スマホは高一3/4、高三6割…高校生の携帯電話所有状況】によると、2013年中頃において高校生の携帯電話所有率は95%前後に達している。この値から概算すると、高校生では男子で77%、女子では9割がスマートフォン持ちという計算になる。通学時間帯の情景を見渡せば、これが大げさな値で無いことは容易に理解できるはずだ。



ちなみに今件回答の子供の保護者では無く、高校生までの子供を末子に持つ保護者の立場の人のスマートフォン使用性向は次の通りとなる。

↑ スマートフォン使用性向(高校生までの子供を末子に持つ保護者限定)
↑ スマートフォン使用性向(高校生までの子供を末子に持つ保護者限定)

確実にスマートフォン使用率は上昇しているものの、同時期の子供の値と比較すると、あっという間に追い越された感はある。しかも「スマートフォン非利用・今後も利用するつもりはない」の回答率は高めの2割強で、減る様子もない。

利用実態などを考慮し、スマートフォンの必要性を認めない大人は一定数を維持し続けるという次第だが、今後もこの値はこのまま維持されるに違いない。それと共に全体的に見た場合の、親子間のデジタルギャップも多少ながら拡大していくことになるのだろう。


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