月一以上でも3割台…映画鑑賞頻度と観賞方法を探る(2015年)(最新)

2015/02/28 14:30

ライフメディアのリサーチバンクは2015年2月25日、映画館に関する調査結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、テレビや映画館、ソフトレンタルなど方法を問わず映画を月1以上で観る人は、3割強に留まっていることが分かった。観賞方法としては「映画館」と「テレビ放送」が上位を占めているが、「映画館」利用者は年々減少する傾向にある。しかし「映画館」利用者は今年に限ればいくぶん増加に転じている(【発表リリース:映画に関する調査】)。

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今調査は2015年2月13日から18日にかけてインターネット経由で10代から60代の男女に対して行われたもので、有効回答数は1200件。男女比、10歳区切りの世代構成比は均等割り当て。

映画館での鑑賞に限らず、テレビ放送、DVDソフトのレンタル、動画配信までを含め、ともかく「映画」を観る頻度を聞いたところ、月1以上で鑑賞する人は33.1%に留まっていた。大よそ1/3のみが、毎月何らかの形で映画を観賞する計算になる。

↑ 映画を観る頻度(観賞方法は問わず)(2015年)
↑ 映画を観る頻度(観賞方法は問わず)(2015年)

CATVなどの有料映画チャンネルに登録し、好きな映画を鑑賞している人ならば週1などすぐに到達できるはずだが、その頻度に該当する人は9.7%しかいない。逆に(テレビなどを含めても)半年に1回程度に留まっている人は15.3%、それ以下の頻度の人は22.8%、さらに映画そのものを観ていない人も13.6%に達している。

それでは具体的に、どのようなルートで映画を観ているのか。リサーチバンクでは2011年以来ほぼ同時期に同様の調査方法で同項目の調査を行っていることから比較は可能とし、その結果を並べて経年変化を記したのが次のグラフ。

↑ どのようにして映画を鑑賞するか(複数回答、映画は観ない人以外)
↑ どのようにして映画を鑑賞するか(複数回答、映画は観ない人以外)

直近の2015年ではテレビ放送経由が一番多く、それに映画館での鑑賞が続いている。一段下がってソフトのレンタルが続き、ネットでの無料動画配信、有料テレビ放送が名前を連ねる。ソフト購入者やネットの有料配信は少数に留まっている。

興味深いのは経年による変化動向。インターネットの環境整備や新サービスの登場、充実でネット利用による動画観賞が増えると思われたが、そのような動きは見られない(2011年は調査項目そのものが無かったので、それと比べれば増えてはいるが)。他方で、映画館での鑑賞の他に、ソフトレンタルやソフト購入による映画鑑賞をする人も減っている。特にソフトレンタルの利用率減少度合いは著しい。増加している項目といえば、(無料の)テレビ放送のみ。

もっとも直近の2015年に限ると、経年変化の一部傾向に新たな動きが見受けられる。「映画館」の観賞率は1.0%ポイント増加し、「ソフトレンタル」に至っては5.1%ポイントもの増加が確認できる。単なるイレギュラーとしての動きか、あるいはトレンド転換によるものかは現時点では定かではないが、次年以降には注意を一層払う必要があることに違いは無い。

ただし「ソフトレンタル」に限れば前年の2014年の下げ方がやや大きすぎる感もあるため、その反動との見方も出来る。仮に2014年分が無かったものとして見なせば、2011年以降なだらかな方での減少が続いている形となる。

映画館離れは昨今良く耳にする話だが、DVDやブルーレイなどのソフトレンタル・購入まで、映画鑑賞の手段として利用率が減っているのはやや驚き(前者は直近では増加しているが)。それと同時にテレビ放送が増えているのを合わせ見ると、「映画を観る意志がある人」においては、映画館やブルーレイなどのソフトから、テレビ放送へのシフトが起きているものと見て良さそうだ。ネット配信は一定の観賞者をつかんでいるものの、少なくとも映画鑑賞の観点では、映画館やソフトのシェアを削る影響力は「現状は」さほど無いようである。

ただしHuluに代表される定額・利用放題のサービス様式が、映像・音楽の類を問わず、コンテンツを楽しむスタイルとして急速に普及し始めている。今件項目では「ネット有料動画配信」に該当するが、今後大きな成長が期待できよう。

テレビ本体が大型化し、さらにインターネット接続によるスマートテレビ化するに連れ、テレビ視聴環境における映画鑑賞は、娯楽としての有意義さを増している。映画館やソフトの調達による映画鑑賞と比較し、テレビによるものが相対的・絶対的に価値が高まっていく。テレビなどのウェイトの増加もその結果によるシフトと考えれば、何の不思議もない。



やや余談となるが、「映画を観る頻度」の部分の一番右端、「映画は観ない」とする選択肢の経年変化は次の通りとなる。

↑ 映画を観る頻度(観賞方法は問わず)(「映画は観ない」人の割合)
↑ 映画を観る頻度(観賞方法は問わず)(「映画は観ない」人の割合)

観賞媒体・手段が増えているにも関わらず、映画そのものから離れる人は増加している。いわゆる「映画離れ」はメディアシフトでは無く、映画そのものから距離を置く動きによるところが大きいようだ。


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