新興国の携帯電話・スマホの所有とネット利用事情をグラフ化してみる

2014/02/25 15:30

持ち運びが容易にできる携帯電話の登場、そしてその携帯電話をインターネットの窓口として仕立てられる、パソコン並の機能を実装したスマートフォンの登場は、人々の情報取得やコミュニケーションの様相を大きく変化させつつある。それは先進国だけでなく、むしろ他のインフラの整備が立ち遅れ気味な新興国において劇的な影響を及ぼしている。今回はアメリカの大手調査機関【Pew Research Center】が2014年2月13日に発表した、新興国の携帯電話(一般携帯電話とスマートフォン双方を含む)事情の調査結果【Emerging Nations Embrace Internet, Mobile Technology】から、新興諸国の携帯電話やインターネットの利用現状を探ることにする。

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今調査はアフガニスタン、ボリビア、ブラジル、チリ、中国、エジプト、エルサルバドル、ガーナ、インドネシア、ヨルダン、ケニア、レバノン、マレーシア、メキシコ、ナイジェリア、パキスタン、フィリピン、ロシア、セネガル、南アフリカ、チュニジア、トルコ、ウガンダ、ベネズエラ、計24か国の18歳以上の人達、各国毎に800人から3200人程度に対して、対面調査方式で2013年3月から5月にかけて行われたもの。基本的には各国の大人を代表するような抽出が行われているが、一部国では特定地域の除外がなされている。

次に示すグラフは、携帯電話全体の所有率と、そのうちスマートフォンが占める割合。例えばロシアは携帯電話の所有率が94%、そのうち23%分はスマートフォン所有者ということになる。

↑ 携帯電話、及びそのうちスマートフォン所有者(2013年3月-5月)
↑ 携帯電話、及びそのうちスマートフォン所有者(2013年3月-5月)

当サイトでも何度か記事で解説したが、新興国では一部でイメージされている以上に携帯電話の普及が進んでいる。SMS(ショートメッセージサービス)を活用し、ビジネスに役立てる事例も数多く見られる。今回取り上げた24か国では最低値を示すパキスタンでも、成人の半数以上は携帯電話を所有している。

報告書によれば新興国の多くでは通信インフラの整備の際に、先進国のような「固定電話から携帯電話の普及浸透」ではなく、固定電話をパスする形で「何もないところから携帯電話の普及浸透」というプロセスを踏んでいるという。先進国でも固定電話の利用者が漸減し、携帯電話のみの世帯も増えていることを思い返せば、当然の結果といえよう。

携帯電話全体の所有率と比べれば低めだが、それでもスマートフォンの所有率も案外高めな値を示している。一部の国を除けば最低でも1割、携帯電話所有率上位の国では2割から3割が普通となっている。また具体的値は提示されていないが、全般的には教育水準が高い人ほど(≒所得が高い人ほど)スマートフォンの所有率は高くなる。

スマートフォンを所有している人はほぼすべてインターネットにアクセスができる。そしてスマートフォンを持っていなくともパソコン経由でインターネットを利用できる人もいる。そこでスマートフォンを所有しているか、ともあれインターネットを時々以上使う人、つまりインターネット利用者であるか否かを尋ねた結果が次のグラフ。最上位はアルゼンチンで、ほぼ7割の人がネット利用者という計算に。

↑ スマホ保有かネットを時々以上使う人(2013年3月-5月)
↑ スマホ保有かネットを時々以上使う人(2013年3月-5月)

大よそ携帯電話、そしてスマートフォンの所有率と近しい順位を示している。細かな順位に違いはあるが、スマートフォンの所有が確実にインターネット利用者を底上げしている結果といえる。また、新興国でもすでにこれだけの人(成人)が、インターネットにアクセスし、情報を取得し、発信し、お金の決済をしうる環境を有していることになる。

人口の現状、そして増加傾向は新興国の方が大きい実情を思い返せば、今後の新興国におけるインターネット関連の可能性は、非常に大きなものがあると見ても良さそうだ。特にスマートフォンの普及に伴い、飛躍的な動きを見せるに違いない。


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