ラジオや懐中電灯、医薬品は6割強…大地震への備えの実情をグラフ化してみる

2014/02/16 20:00

内閣府では2014年2月10日付で防災に関する世論調査の結果を発表したが、それによると6割以上の人が大地震に備えて携帯ラジオや懐中電灯、医薬品などの備えをしていることが分かった。食料や飲料水を用意している人は5割近くに登る。居住地域別では都市部ほど、性別では女性の方が備えている人の割合が多い。また経年別では昔より現在の方が備える人が多く、特に震災以降は急増しているのが確認できる(発表リリース:【防災に関する世論調査】)。

スポンサードリンク


ラジオや懐中電灯、医薬品の備えは6割を超えて


今調査は2013年11月28日から12月15日にかけて層化2段無作為抽出法で選ばれた人を対象に、調査員による個別面接聴取法で行われたもので、有効回答数は3110人。

大地震発生に備えてどのような事前対策をしているか、複数回答で聞いた結果が次のグラフ。今項目では前回調査は2009年に実施されているので、その回答も併記している。回答項目に数字が記載されていない部分は、その年で設問自体が無かったことを意味する。

↑ 大地震に備えてとっている対策(複数回答、2013年11-12月)
↑ 大地震に備えてとっている対策(複数回答、2013年11-12月)

「携帯ラジオ、懐中電灯、医薬品」の備えをしている人は62.2%で、唯一の過半数回答。次いで「食料、飲料水」が46.6%、「家具、家電などの固定」が40.7%と続く。先の震災の影響か、「外出時には携帯電話の予備電池を携帯」「自動車の燃料が半分以下なら満タンにしておく」もそれなりの回答率を示している。

前回調査の結果と比較すると、「何もしていない」の回答率が半減以下になったのをはじめ、具体的な対策項目の上位陣で大きく値が伸びている。2011年の震災が教訓となり、対策を取る人が増えたのだろう。ただし「避難場所の決定」「貴重品の持ち出し準備」「家族の安否確認方法の決定」など、最重要項目では無いものの、優先順位が比較的高めな項目で、前回調査より低い値が出てしまっているのが気になる。

女性は災害対策に敏感


大地震対策の上位3項目「携帯ラジオ、懐中電灯、医薬品」「食料、飲料水」「家具、家電などの固定」について、属性別の値を確認したのが次のグラフ。

↑ 大地震に備えてとっている対策(複数回答、2013年11-12月)(属性別)
↑ 大地震に備えてとっている対策(複数回答、2013年11-12月)(属性別)

居住地域別では全般的に都市規模が大きいほど備えている人の割合も高くなる。特に東京都区部では「食料、飲料水」の値が大きく跳ねているが、これは先の震災で流通網の麻痺に伴う商品不足、特に食料品の不足が生じたことを受けてのものだろう。

ただし町村部では「携帯ラジオ、懐中電灯、医薬品」の値がやや高めに出ている。これは世代別で高齢者層の方が高い値を示しているのと連動しているからだと考えられる。つまり地方部では高齢者比率が高く、高齢者は元々備える率が高いので、地方部で高い値が出る次第である。またインフラが途絶した場合、回復するまでに時間がかかった地域では、その経験からラジオや医薬品などの実装充実を図っているのも一因かもしれない。

男女別では概して女性の方が、世代別では(70歳以上はともかく)歳を経るほど備えている人が多い。前者は他の震災周りの調査同様、男性よりも女性の方が本能的に災害へは敏感になることが多いのが原因。後者は歳と共に慎重になることに加え、災害体験が重なること、そして生活面で余裕が出て備えに回せるだけのリソースが確保できるからだと考えれば道理は通る。

防災意識は高まりを見せる


同じく対策上位3項目の全体値を、経年変化で示したのが次のグラフ。

↑ 大地震への備えの変化
↑ 大地震への備えの変化

1995年に発生した阪神・淡路大震災、2007年の新潟県中越沖地震、そして2011年の東日本大震災と、大きな地震をきっかけに大きく上昇し、その後一時的な反動はあるものの全体的には中長期的に備えの割合が増加しているのが分かる。特に先の東日本大地震・震災以降は大きな上昇を示している。

今件調査は不定期実施のため、次の調査がいつ実施されるのかは不明。これまでのパターンに従えば、次の調査では今回の結果からは漸減している可能性が高い。「のど元過ぎれば熱さを忘れ」ではなく、備えをしている人は継続更新を欠かさず、まだ行っていない人は是非とも何らかの手立てを講じ、いざという時に安心できるような環境を整えてほしいものである。


■関連記事:
【震災で強まる社会参加意識、「自らの社会貢献」項目では男女逆転現象も】
【今後の地震への不安感、女性・既婚・子供有りが強い傾向】
【震災前後で大きく変わる地震への備え実行率、既婚女性・子供持ちは特に高い傾向】
【震災後に高まる食の安心・安全への意識、特に既婚女性・子供持ちは高い傾向】
【震災後の節電意識の高まり8割近く、中堅女性層は特に高い傾向】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー