見通し大幅に弱気へ…野村證券、2014年2月分の個人投資家動向発表

2014/02/17 09:30

野村ホールディングス(8604)のグループ会社野村證券の一部門である「グローバル・リサーチ本部」は2014年2月13日、個人投資家の投資動向アンケート調査結果報告書となる「ノムラ個人投資家サーベイ」の最新版(2014年2月分)を発表した(【野村證券リリース一覧ページ】)。その内容によれば今後3か月後の株価見通しを調査対象母集団に問い合わせた「ノムラ個人市場観指数」は、先月から継続して下落、しかも大幅な下落幅を示した。また株価の先行きに対しては「小幅な上昇」を見込む意見が先月からさらに大きく減り、下落予想の回答者が増加している。株価動向への思惑は弱気へとシフトしているように見える。

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今調査は1000件を対象に(有効回答数が1000件に達した時点で締切)2014年2月3日から2月4日に行われたもので、男女比は81.6対18.4。年齢層は50代以上がもっとも多く30.4%、次いで40代が28.4%、60代以上が28.3%など。金融資産額は1000万円-3000万円の層がもっとも多く29.4%、500万円-1000万円が19.7%、3000万円-5000万円未満が10.6%と続いている。回答者の投資経験年数は10年から20年未満がもっとも多く29.6%を占めている。次いで5-10年未満が27.9%、20年以上が25.9%。

投資に対して重要視する点は、概ね長期投資が最大値で46.5%と5割近くでもっとも多い。ついで配当や株主優待が24.6%と1/4近く。短中期間の売買に伴う売却益より、配当収入や優待確保などの中長期的な安定感を求める投資方針が多勢を占めている。

詳細はレポートで確認してほしいが、概要的には次の通り。

・投資指数は36.8ポイント。前回からは12.2ポイントの大幅減少。1月以降2月に至っても東京市場は海外要素を主な要因として軟調さが継続しており、この流れが個人投資家にも及び腰を覚えさせてしまったようだ。日経平均株も昨年末を天上とし、失速状態にあり、マインドが冷え込むのも致し方あるまい。

・3か月後の日経平均株価の上昇を見込む比率は合計で68.4%。前月分の74.5%からは6.1%ポイントの減少。「1000円以上の上昇」を見込む意見がもっとも多い状況に変化は無いが、前月からは6.2%ポイントの下落。昨月からこの選択肢の下落が続いており、個人投資家の心境の変化が見て取れる。また下落予想の項目がすべて前月比でプラスを示しており、相場観の冷え込みも見て取れる。

・市場に影響を与え得る要因としては「国際情勢」がトップにつき、前月から12.2%ポイントのプラス。昨今の市場低迷が中国の経済への懸念、アメリカの景気先行きを起因としていることから、注目が集まるのも当然といえる。またそれと連動する形で市場に圧力を加えている「為替動向」もわずかだが増加を示している。

・魅力的な業種は「医薬品」「自動車」「資本財・その他」「素材」の順。」DI値では「医薬品」が大きく伸びてトップになった。「通信」「金融」「電気機器・精密機器」「運輸・公共」「消費」はマイナス。消費税周りもあり、「消費」は先月からさらに下落。

・ドル円相場に対する見通しは、やや円高方向へ傾倒。少々の円高ドル安を見込む声が大きく増加している。

・通貨への投資魅力は「日本円」がDI値を大きく上げてトップに。その分「アメリカドル」は値を落として2位に後退。「ブラジルレアル」がやや大きめに落ちたが、「中国元」のマイナスぶり(マイナス51.2)にはまだほど遠い。

・もっとも注目を集めた金融商品は「国内株式」。次いで「預貯金」「国内投資信託」。この順位は先月から不動。「なし」の値は先月からさらに後退しているが、DI値そのものがマイナス46.7と大幅に下落しており、敬遠の動きは相変わらず。
気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」、つまり個人投資家に買われやすいと思われる銘柄だが、今月も先月から継続してトヨタ自動車(7203)がトップに。魅力的な業種でも「自動車」が引き続き上位にあり、トヨタへの回答数も他銘柄と比べてケタ違いに多い。回答者世代がややシニアに偏っているのも一因だが、同社の信仰的人気は相変わらず。

1位……トヨタ自動車(7203)
2位……ソフトバンク(9984)
3位……武田薬品工業(4502)
4位……オリエンタルランド(4661)
5位……三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
今記事では5位までを抽出しているが、その限りではトヨタのトップはほぼ鉄板、ソフトバンクもこの数か月では上位陣の位置をキープし続けている。今件項目は人気投票でしかないが、個人投資家からの熱いまなざしを受けていること、そして株式の購入が人気投票的な意味合いも持つことを考えると、両社の株価が堅調なのも納得できる。

また今回月では先月から続き、武田薬品工業のような、派手さは無いが、質実剛健・安定志向の強い企業がランクインしている点に注目。市場が荒れ気味な昨今だからこそ、安定感の強い銘柄志向があるのだろう。



昨年末の加熱的な相場上昇感の反動に加え、中国とアメリカに対する経済上の懸念が市場を揺さぶる形となっており、それが市場に冷え込みを覚えさせ、いまだに継続しているのが現状。

さらに日本では消費税率の引き上げに伴う、消費者の消費マインドの低迷が懸念されている。実額面の影響分以上のネガティブな影響が市場の足を間接的に引っ張るのではないかとし、買いひかえが起きている。いわばマイナススパイラル状態ともいえる。少なくともゴールデンウィーク明け位までは、警戒感に満ちた動きが続くことだろう。それと共に銘柄選択もより手堅いものとなり、市場予想も慎重さを見せるに違いない。


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