ドコモの純増数は「一か月天下」、SBMトップに返り咲き(2014年1月末携帯電話契約数)

2014/02/08 10:00

電気通信事業者協会(TCA)は2014年2月7日、2014年1月末時点における日本国内の携帯電話、PHSの契約数を発表した。その公開値によると1月末時点の携帯電話の契約数は主要3社合計で1億3713万8100件となり、前月比で0.4%のプラスを示した。純増数ではソフトバンクモバイル(SBM)が24万9900件の増加で、主要3グループ中トップの座を確保することとなった。前月トップを見せたNTTドコモは14万0200件の増加に留まり、第3位に甘んじている(【発表リリース:事業者別契約数(2014年1月末現在)】)。

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ドコモは後退、されどプラスは維持


2014年1月末時点の主なデータは次の通り。

・携帯電話3社全体……1億3713万8100件
・事業者別
 NTTドコモ……6232万1800件(+14万0200)
 au(KDDIなど)……3980万6900件(+18万9900)
 ソフトバンクモバイル……3500万9400件(+24万9900)
 イー・アクセス……(非開示)
↑ 携帯電話契約件数(万台)(-2014年1月)
↑ 携帯電話契約件数(万台)(-2014年1月)

↑ 携帯電話契約件数(増減)(-2014年1月)
↑ 携帯電話契約件数(増減)(-2014年1月)

NTTドコモは【NTTドコモからもiPhone販売へ、正式発表】で報じた通り、2013年9月20日に発売を開始したiPhone 5c/sからiPhone販売に参入し、他の事業者(SBM、au)における「iPhoneプレミアム」をなきものとした。しかしキャッシュバックの展開をはじめ先行2社のiPhone販売に関する実績によるアドバンテージは今なお大きく、ドコモのMNP(ナンバーポータビリティ)は今回月もマイナス値(数字上は他社への流出)が続いている。今回月2014年1月で、2009年2月以来60か月連続してドコモは流出状態を継続する形となった。

しかしながら去年後半からは6ケタ台のマイナスを継続していたドコモのMNP値は、iPhoneの発売開始以来ケタを縮小。今回月は前月からやや流出数を積み増しする形となったものの、5ケタ台に留まっている。また今回月に限れば、2年前の販促で大いに伸びたデータ通信カードの契約解除による影響も少なくない。

【ドコモのデータ公開ページ(契約数月次データ)】で確認すると、2014年1月単月のXi(クロッシィ)(LTE)純増数は81万4200件。またFOMAの契約数は67万4000件の純減。仮にFOMAの解約者がすべてXiに流れたとすると、さらに約14万件近くが足りないことになる。新規契約者が増加していること、iPhone(新規)加入組が多分に居ることが推測できる。

SBMは他社が減る中で先月から純増数をわずかに増やし、3社中ではトップへと返り咲き。第2位のauとの差異はちょうど6万件に達することとなった。新機種のiPhone 5c/sは堅調なセールスを持続、通信モジュールの契約数も後押しする形となり(3社中トップの9万1700件)、2011年7月以来月次純増数は20万件超を31か月継続しており、安定した伸びを示している。さらに今回月の上乗せ分で累計契約数は3500万件の大台を突破している。

au(KDDI)は契約純増数では第2位。固定回線とのセットによる割引「auスマートバリュー」をはじめとした各種割引サービスが功を奏している。また後述するMNPでは引き続き3社中トップを維持しており、「iPhoneプレミアム」が無くなった後もiPhone販売上では利用者からの支持をもっとも集めているとの見方もできる。

ゆれうごくMNP動向


TCA上では非公開だが、MNPはドコモが引き続き転出超過(マイナス8万1000)、SBMとau(KDDI)は転入超過状態(それぞれプラス4万6900、プラス3万6000)。数の上だけではドコモ利用者からの移転組の大半がSBMとauに流れている(今回の場合は1900件がイー・アクセスから他社へ転出している計算)。auへのMNP利用者がMNPによるドコモからの移行組の過半数を占めている状況に変わりは無い(今月は6割足らずにとどまっている)。

↑ MNP件数推移(-2014年1月)
↑ MNP件数推移(-2014年1月)

↑ 2014年1月時点での3社間契約者数比率
↑ 2014年1月時点での3社間契約者数比率
一方他の2社に吸われる形が続いているドコモのMNPだが、マイナス幅はiPhoneの販売参入以降、少しずつ縮小する傾向にある。今回月はドコモのマイナス幅拡大、auとSBMのプラス幅拡大に転じているが、中期的なトレンドの転換というよりは、「ぶれ」の動きと見た方が良さそう。

小数第一ケタまでの表記だが、現時点で上位3社におけるドコモのシェアは45.4%。先月から続き0.1%ポイント減少。ドコモのジリ貧状態は続いている。このシェア減退の動きが止まることになれば、シェア動向の本格的な状況変化が起きたと見てよいだろう。

今後の流れ


今回月は直近数か月の動きから転じる形で、再びドコモのMNPの減少幅が拡大している。各社からその理由付けの説明が伝えられているが、拡大幅はさほど大きなものでは無く、直上で触れている通り「ぶれ」の範囲と考えられる。一方で同社のMNPのマイナス(流出)が60か月連続という大台に達したのも事実であり、ドコモから見て好ましくない状況が継続していることにも違いない。

過去のデータ、特に契約件数の増減グラフを見れば分かる通り、携帯電話の契約動向は毎年3月に大きな動きを見せる。これは年度の切り替えに合わせて新規加入や端末の変更を行う事例が多いことを起因としている。各社ともこの機に合わせて新型モデルやサービスプランを展開し、波に乗るべくしのぎを削ることになる。まさにおもちゃ業界における年末商戦、チョコレート業界のバレンタインデーさながらの展開である。

「iPhoneプレミアム」が無くなった2014年3月では、各社の契約状況はどのような値を示すのか。その結果が少なくとも今年一年の、携帯電話3社の勢いを示すことになるのは必至なだけに、2か月後の発表が楽しみでならない。


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