2013年12月度外食産業売上プラス1.6%・忘年会需要が奏功、ファストフードは不調続く

2014/01/28 13:30

日本フードサービス協会は2014年1月27日付で、同協会の会員会社を対象にした外食産業の市場動向調査における、2013年12月度の調査結果を発表した。その内容によれば同月の総合売り上げは前年同月比でプラス1.6%であることが分かった。前年同月と比べて土曜日が1日多かったことが幸いした。また忘年会需要、家族需要も増加し、特にファミリーレストラン業態の売り上げを底上げする形となった(【日本フードサービス協会:発表リリースページ】)。

スポンサードリンク


今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われている。対象数は事業者数が213、店舗数は3万1349店舗。今月は前月と比較すると事業社数は増加、店舗数は減少している。

全業態すべてを合わせた2013年12月度売り上げ状況は、前年同月比で101.6%となり、1.6%の上昇を記録した。これは奇しくも前月の同年11月と同じ値となる。今回月は東京・大阪共に雨天日が前年同月と比べて少なく、気温も高めで、気候面ではプラスに作用した。一方日取り面では休日は同じものの、土曜日が1日少なく、この点ではマイナスの影響が生じている。全体的な客数はマイナス0.5%と不調が続いているが(後述するがファストフードが足を引っ張っている)、客単価がプラス2.1%と堅調で、これが売り上げ増に貢献する形となった。

業態別動向。ファストフードは全体では前月から継続する形で軟調、0.3%のマイナス。洋風での客足の不調さは相変わらずで、前年同月比マイナス9.3%を記録し、売上も4.9%ものマイナスを示している。客単価はプラス4.8%と増加しているが、それ以上に客足が遠のいている(もっとも店舗数もマイナス1.1%と減少中な点を見ると、業界の再編成中に生じている変動によるところもあると考えられる)。

牛丼チェーン店を含む和風は今回月では客単価もわずかにプラスへと転じ、客足は堅調でプラス11.2%、売上もプラス11.5%と順調な流れ。ここ数か月この流れが続いているが、吉野家の牛丼の値下げが効果を見せているのに加え、同社を筆頭にした高単価商品のヒットが好影響を与えている。麺類も今回月は客単価・客数共にプラス。客数は店舗増加に伴うところが大きいが、売上アップには違いない。

ファミリーレストラン部門は全体の売上が5.7%のプラスと先月から続き良好。店舗数増加は2.1%プラスに留まっており、店舗の増加だけでなく、個々店舗の客数・客単価が共に上乗せされている(店舗数の増加は客単価にはさほど影響は与えない)。焼肉部門はファミレス部門内では一番の上げ幅となる17.2%の大幅なプラス。客数がプラス13.9%と大幅に伸びており、客単価も2.9%のプラスと順調。景況感の変化が好影響として表れている。

他方、パブ/居酒屋部門では先月同様、居酒屋の客入りの悪さ(前年同月比でマイナス3.2%)とそれに伴う売上の減少が特徴的。「多人数でのちょっと贅沢な、それなりに歓談しながらの外食」の需要として使われる焼肉と居酒屋で、相反する動きが起きている。どうやら消費者サイドにおける消費性向に変化が生じているようだ。

↑ 外食産業前年同月比・全店データ(2013年12月分)
↑ 外食産業前年同月比・全店データ(2013年12月分)

ファストフードの
洋風の不調は続く。
和風と麺類は順調。
ファミレスは全般的に堅調。
焼き肉特需は継続中。
居酒屋は不調。
あおり文字にある通り、「ファストフードは洋風マイナス、和風と麺類プラス」「ファミレスは全般的に好調」「居酒屋不調」という、ここ数か月のパターンが今回も踏襲されている。特に今回月は冒頭にもある通り忘年会特需が期待できる月であるだけに、居酒屋の不調が気にならないはずもない。単純に数字のやり取りだけで考えれば、居酒屋の忘年会需要が焼き肉屋に流れたと読めてしまうのだが。全部ではないものの、少なからずは利用のシフトは起きているはず(利用シーンを想定すれば顧客ターゲットは意外に近い)。

同じような客の利用性向のシフトが「家族を主体とした食事への傾注」を理由とし、「ファストフードの洋風」と「ファミリーレストランの洋風・和風・中華(さらには焼き肉)」との間に起きていると考えれば、一連の動きもある程度説明はできる。

恐らくは年間で外食産業がもっとも稼ぎ時となる忘年会シーズンにおいて、一番会場として使われるイメージの強い居酒屋が不調に終わったのは、ある意味衝撃的でもある。次の盛況となる時期は、新年会などを迎える4月から5月の時期。居酒屋は昨年もこの時期ではあまり好ましくない売上状態を示しているだけに、今年2014年には状況の回復を果たせるよう願いたいものだ。またファストフードの洋風も、そろそろ構造改革の成果を見せ始める時期ではないだろうか。


■関連記事:
【定期更新記事:外食産業(日本フードサービス協会発表)】(今カテゴリの過去記事一覧)
【カフェ優勢、コンビニは2割…淹れたてコーヒー利用性向 】
【セブンのセルフ式コーヒー「セブンカフェ」が全店舗導入完了、今月末には累計2億杯突破へ】
【朝食メニュー・値下げ・そして「はやい」から「ごゆっくり」に…今年一年の牛丼御三家動向を振り返ってみる】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー