成人男性18.7%・女性9.3%は「強い疑い」な糖尿病の現状(最新)

2020/02/04 05:16

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2020-0120厚生労働省は2020年1月14日、「平成30年国民健康・栄養調査結果の概要」を発表した。それによると2018年時点では推計で糖尿病が強く疑われる20歳以上の人は男性で18.7%、女性で9.3%存在していることが分かった。年齢階層別では年上ほど、男女別では男性の方が、強い疑いの人の割合が大きい傾向が確認できる(【国民健康・栄養調査】)。

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糖尿病とは体内の各組織を動かすエネルギー源となるブドウ糖が、細胞内に上手く運ばれず、血液内に留まってしまう症状。ホルモンの一種であるインスリンが不足したり、うまく細胞に作用しないことで起きる。

また糖尿病には大きく4つ「1型」「2型」「遺伝子異常や他の病気が引き金となるもの」「妊娠糖尿病」に分けられるが、多くは「1型」「2型」に該当する。「1型」は子供のうちに始まることが多く、かつては小児糖尿病などと呼ばれていた。「2型」は食事や運動などの食生活によって肝臓や筋肉へのインスリンの働きが悪くなったり、インスリンの出る量が少なくなって起きる。日本では95%以上がこの「2型」タイプであり、糖尿病が一般的には「生活習慣病」の代表的な病症の一つとされるのも、これが起因となっている。

今調査では原則として5年おきに糖尿病に関する症状状況を詳しく調べており、2012年分がそれに該当した。ただしここ数年では糖尿病への注目が高まっていることから、2014年分以降は毎年詳細な調査が行われている。今回公開された2018年分の調査結果は速報に該当する概要の時点では詳細の調査結果は無く、簡易検査の調査結果が公開されている。

これは調査対象母集団のうち血液検査を行った者(20歳以上)を対象とし、その検査から取得した各種パラメータや調査票の関連項目を基に、「糖尿病が強く疑われる者(強度の糖尿病リスク者)」(糖尿病治療を現在行っている人も含む)を集計したもの。その結果が次のグラフ。例えば男性70歳以上は「強く疑われる」が24.6%とあるので、男性70歳以上の人のうち、1/4ほどは糖尿病の可能性が多分にある、あるいは治療中となる。

↑ 「糖尿病が強く疑われる人」の割合(男女別・年齢階層別)(2018年)
↑ 「糖尿病が強く疑われる人」の割合(男女別・年齢階層別)(2018年)

男女別では男性の方が値が高い。また年齢階層別ではおおよそ年上になるに連れて率が上昇していく。70歳以上では男性で24.6%、女性で15.7%が「強い疑い」状態にある。

これを男女総計の値の上で、毎年の変移を2006年以降の推移にして確認したのが次のグラフ。なお先行記事【一日の平均歩数は男性6794歩・女性5942歩(最新)】でも解説の通り、「国民健康・栄養調査」では経年変化の調査結果に関して、年齢階層による差異が生じやすい項目の全体平均については、2014年分から構成比によるひずみを補正した年齢調整後の値を併記するようになった。最初のグラフの通り「糖尿病が強く疑われる者」も年齢階層で大きな差が出ることから、経年でひずみが生じ得るため、年齢調整後の値も併記されている。そのため、グラフも別途作成した。社会全体の実情を知るには調整前、その動向の原因を考察するのには調整後のグラフを合わせて見るのが望ましい。

↑ 「糖尿病が強く疑われる人」の割合
↑ 「糖尿病が強く疑われる人」の割合

↑ 「糖尿病が強く疑われる人」の割合(年齢調整後)
↑ 「糖尿病が強く疑われる人」の割合(年齢調整後)

調整前のグラフの限りでは男女ともに少しずつ上昇しているように見える。しかし調整後のグラフと見比べると、女性はほぼ横ばい、ボックス圏内での動き、男性もやや動きが激しいが女性同様に上昇や下降の動きとは解釈し難い。世間一般における「糖尿病リスクの増加」は、多分に元々リスクの高い高齢者の人口構成比が増加しているのが一因であることがうかがえる。



糖尿病は放置しておくと多種多様な合併症を引き起こす。特に「糖尿病神経障害」「糖尿病網膜症」「糖尿病腎症」から成る3大合併病は高い発症率とリスクで知られている。確率的には自分自身はもちろんだが、身近な人の発症を見聞きすることが多分にありえる病気である以上、一通りの知識と予防策を学んでおくことをお勧めしたい。


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