残業を減らす効果的方法とその実践度合いをグラフ化してみる

2014/01/01 14:00

内閣府男女共同参画局は2013年12月17日、同局公式サイト上に、「ワーク・ライフ・バランスに関する意識調査」結果の速報内容を公開した。その内容によれば就業者では、残業を減らすのにもっとも効果的と思われている取り組みは「計画的な残業禁止日の設定」だった。次いで「上司からの声掛け」「短時間で質の高い仕事への評価」が続く。一方それらの取り組みの実導入率については上位2項目以外は概して低めで、有効だと考えられる方策が導入されていない実状が見受けられる(【発表リリース:「ワーク・ライフ・バランスに関する意識調査」結果速報を公表しました。】)。

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今調査のうち今件該当部分については、2013年9月に20歳から59歳の男女で被雇用者を対象に、インターネット経由で実施されたもの。有効回答数は3154人。正社員は2537人、非正規社員は617人。

突発的な事態の発生やスケジュールの遅延などで、残業をせざるを得ない場面も少なくないが、長時間労働の日常化は就業者、企業の双方に多くのリスクをもたらすことになる。それは極力避けねばならない事態だが、それではどのような取り組みが残業の削減には効果的だろうか。回答者に有効だと思う施策を複数回答で選んでもらい、さらに各施策が自分の職場で行われているか否かも回答してもらった結果が次のグラフ。

↑ 残業削減に効果的だと思う取り組みは何か/その取り組みは実際に行われていると感じるか
↑ 残業削減に効果的だと思う取り組みは何か/その取り組みは実際に行われていると感じるか

もっとも多くの人が「残業削減には効果的」として同意を示したのは、「計画的な残業禁止日の設定」。28.8%が同意している。次いで「上司からの声掛け」「短時間で質の高い仕事の評価」「担当不在でも他の人が仕事を代替できる体制」が続く。具体的に各職場に導入する際には臨機応変な対応、微調整が必要になるが、確かに残業を減らすことにはプラスとなりそうだ。

一方、それらの取り組みが自分の職場でなされているか否かにおいては、あまり芳しくない結果が出ている。「計画的な残業禁止日の設定」は効果的だとの回答率に対して7割程度、「上司からの声掛け」は6割強が実際に行われているとの回答が得られているが、その他は「入退時間のシステム管理と警告」が比較的高い実行率で、他は押し並べて「有効だ」とする回答率に対し1割から2割程度に留まっている。

これについて「有効な取り組み」から「実導入」の値を引いた、「残業削減には有効な手立てだと分かっているけれど、自分の職場では導入されていない」人の割合を算出したのが次のグラフ。いわば「地団駄踏まれている度の高低」を示したもの。

↑ 残業削減に効果的だと思う取り組みに対する、その取り組みの実行「されてない度」
↑ 残業削減に効果的だと思う取り組みに対する、その取り組みの実行「されてない度」

もっとも高い値を示したのは「短時間で質の高い仕事の評価」。調査対象母集団の22.8%が「短時間で質の高い仕事を高く評価してくれる仕組みが職場に導入されれば、残業を減らすことができるはずなのに、うちの職場にはそれが無い……」と苦い思いをしていることになる。他には「担当不在でも他の人が仕事を代替できる体制」「業務時間外会議の禁止」「部下の長時間労働を減らした上司を評価する仕組み」「長時間労働をさせた上司への罰則・ペナルティ」「会議の時間や回数制限」などが高い値を示している。いずれも改めて見聞きすると「確かに、効果的なのはわかっていても導入されていないよね」とうなづけるようなものばかり。

企業の、あるいは部署の業態・業務内容により、導入が事実上不可能、困難な仕組みも少なくない。しかし仕組みは一度導入して業務上に組み込んでしまえば、得てして上手く回るものである。すべてをいちどきに適用するのは困難でも、一つずつでも良いので、導入を検討してほしいものだ。


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