鉄道内迷惑行為ランキング、今年の最上位は「座席の座り方」(最新)

2019/12/20 10:43

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2019-1220日本民営鉄道協会は2019年12月19日、駅と電車内のマナーに関するアンケートの結果を発表した。それによれば調査対象母集団においては、鉄道利用時にもっとも迷惑と考えられている行為は「座席の座り方」であることが分かった。次いで「乗降時のマナー」「荷物の持ち方・置き方」が続いている。男女別では男性が第2位に挙げている「乗降時のマナー」が女性では第3位と順位を下げているなど、男女によって迷惑行為の認識が異なるようすがうかがえる(【発表リリース:2019年度 駅と電車内の迷惑行為ランキング発表 迷惑行為の1位は約10年ぶりに「座席の座り方」】)。

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今調査は2019年10月1日から11月30日にかけて同協会公式サイト上で行われたもので、有効回答数は2676人。男女比、年齢階層別構成比は非公開。協会サイトへのアクセス者による結果であり、いくぶんなりとも鉄道に興味関心を持つ人による結果であることに留意が必要となる。

駅や電車は多人数が同時に参加・利用する公共の場でもある。当然道徳、倫理の類を守らないと、多数の人が迷惑をこうむることになる。今件ではそのような「鉄道施設内における迷惑行為」について尋ねている。

列挙されている事例のうち、自分が特に迷惑だと思う内容のものを3つまで挙げてもらい、その回答数を集計した結果が次のグラフ。最上位には「座席の座り方」がついた。4割強の人が「迷惑だ」と感じている。

↑ 鉄道利用客が迷惑と感じる行為(3つまでの複数回答)(2019年)
↑ 鉄道利用客が迷惑と感じる行為(3つまでの複数回答)(2019年)

「座席の座り方」は具体的には足を大きく広げたり、姿勢を崩したり、あぐらをかくなどして、座席の設計時に想定したよりはるかに大きなスペースを取り、他の人の着席を邪魔するような行為が当てはまる。さらにはお年寄りや身体の不自由な方、妊婦の方などに席を譲らない行為や、子供が靴を履いたまま座席に立つ行為も含まれる。

第2位は「乗降時のマナー」。詳しくは後述するが、具体的には「扉付近から動かない(乗降を妨げる、奥に詰めないなど)」がもっとも多く、「乗降時のマナー」のうち56.5%を占めている。出入りがしやすいようにとの考えからだろうが、他の人の乗降には大変迷惑な行為に他ならない。「ドア際族」とでも表現すべきか。

第3位は「荷物の持ち方・置き方」。具体的には座席に置かれた荷物や濡れ傘など、そして最近利用する人が増えているリュックサックやショルダーバッグなどが邪魔となる状態を意味している。リュックサックやショルダーバッグは利用者の増加とともに迷惑さを覚える人が増えており、「荷物の持ち方・置き方」の中では最大の迷惑要因(68.2%)となっている。もっとも今件は2018年では37.3%でトップ項目だったものが2019年では第3位にまで落ちており、リュックサックやショルダーバッグの電車内での使い方に関して注意喚起などが行われたことが、利用者に適切な判断を取らせたものと考えられる。

第4位は「スマートフォンなどの使い方」。具体的には「歩きながらの使用」がもっとも多く「スマートフォンなどの使い方」のうち43.1%を占めている。スマートフォンを操作しながら突撃するがごとくに駅構内を歩く人が多い実情を考えれば、十分理解できる結果には違いない。

今回の調査結果に関して、男女別に見ると、いくつかの違いが確認できる。

↑ 鉄道利用客が迷惑と感じる行為(3つまでの複数回答、上位陣、男女別)(2019年)
↑ 鉄道利用客が迷惑と感じる行為(3つまでの複数回答、上位陣、男女別)(2019年)

迷惑行為をしないようにとの啓蒙ステッカー男性はトップが「座席の座り方」で、これは女性も変わりない。しかし女性の値は男性をはるかに上回るものとなっており、男性以上に女性が座席の座り方に関して迷惑を感じている、さらには実際に迷惑行為を受けているであろうことが想像できる。

2018年ではトップだった「荷物の持ち方・置き方」は男性では第4位に留まっているが女性では第2位。2019年から新たに選択肢として加えられた「周囲に配慮せず咳やくしゃみをする」が女性では第4位に入っていることも併せ、身近にいる利用客による自分に直接かかわる行為に、女性は男性以上に敏感なのかもしれない。

迷惑行為のうち上位の「座席の座り方」「乗降時のマナー」に関して、細分化をした上でもっとも迷惑を覚える行動を示してもらった結果が次のグラフ。

↑ もっとも迷惑に感じる行為ランキング(それぞれの項目で択一)(2019年)
↑ もっとも迷惑に感じる行為ランキング(それぞれの項目で択一)(2019年)

「座席の座り方」のトップは「座席を詰めて座らない」で6割強。具体的には間を広く取ったり、荷物を置いたり、足を広げる行為などを指す。本人は悪気は無い、あるいは自分の権利だとしてむしろ正当な行為であるとの認識すら持っているのかもしれないが、多くの人は迷惑だと思っていることに違いはない。一方で男性に多い行為として「座りながら足を伸ばす・組む」も2割強が同意している。

「乗降時のマナー」では5割後半が「扉付近から動かない」。車両に乗り込んだら奥の方まで行けばよいのだが、混雑時には降車駅で降りられなくなるのではとの不安があり、扉付近のポジションを維持してしまう。その気持ちは理解できるが、乗降車する人には邪魔以外の何ものでもないのもまた事実ではある。

なお一部方面で物議をかもした「混雑した車内へのベビーカーを伴った乗車」については、2009年の調査以降選択肢として加わっていたが、今回も併せ2015年分以降は選択肢から一切除外されている。また「混雑した車内で新聞・雑誌などを読む」が5.5%に留まり、具体的選択肢では最下位なのも、時代を感じさせる結果には違いない。


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