鉄道内迷惑行為ランキング、今年の最上位は「荷物の持ち方・置き方」(最新)

2018/12/21 05:19

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2018-1220日本民営鉄道協会は2018年12月20日、駅と電車内のマナーに関するアンケートの結果を発表した。それによれば調査対象母集団においては、鉄道利用時にもっとも迷惑と考えられている行為は「荷物の持ち方・置き方」であることが分かった。次いで「騒々しい会話・はしゃぎまわりなど」「座席の座り方」が続いている。男女別では男性が第1位に挙げている「騒々しい会話・はしゃぎまわりなど」が、女性では第4位と順位を下げており、男女によって迷惑行為の認識が異なるようすがうかがえる(【発表リリース:平成30(2018)年度 駅と電車内の迷惑行為ランキング発表】)。

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今調査は2018年10月1日から11月30日にかけて同協会公式サイト上で行われたもので、有効回答数は2686人。男女比、年齢階層別構成比は非公開。協会サイトへのアクセス者による結果であり、いくぶんなりとも鉄道に興味関心を持つ人による結果であることに留意が必要となる。

駅や電車は多人数が同時に参加・利用する公共の場でもある。当然道徳、倫理の類を守らないと、多数の人が迷惑をこうむることになる。今件ではそのような「鉄道施設内における迷惑行為」について尋ねている。

列挙されている事例のうち、自分が特に迷惑だと思う内容のものを3つまで挙げてもらい、その回答数を集計した結果が次のグラフ。最上位には「荷物の持ち方・置き方」がついた。4割近くの人が「迷惑だ」と感じている。

↑ 鉄道利用客が迷惑と感じる行為(3つまでの複数回答)(2018年)
↑ 鉄道利用客が迷惑と感じる行為(3つまでの複数回答)(2018年)

「荷物の持ち方・置き方」は具体的には座席に置かれた荷物や濡れ傘など、そして最近利用する人が増えているリュックサックやショルダーバッグなどが邪魔となる状態を意味している。後述するがリュックサックやショルダーバッグは利用者の増加とともに迷惑さを覚える人が増えており、「荷物の持ち方・置き方」の中では最大の迷惑要因となっている。

第2位は「騒々しい会話・はしゃぎまわりなど」。周囲に他人がいることを気にせずに大声を出しての会話や、電車内で走り回る(恐らくは子供が対象だろう)などの行為が該当する。第3位は「座席の座り方」だが、これは足を大きく広げたり、姿勢を崩したり、あぐらをかくなどして、座席の設計時に想定したよりはるかに大きなスペースをとってしまい、他の人の着席を邪魔するような行為が当てはまる。さらには子供が靴を履いたまま座席に立つのも含まれる。

第4位は「乗降時のマナー」。具体的には「扉付近から動かない(乗降を妨げる、奥に詰めないなど)」がもっとも多く、「乗降時のマナー」のうち44.3%を占めている。出入りがしやすいようにとの考えからだろうが、他の人の乗降には大変迷惑な行為に他ならない。「ドア際族」とでも表現すべきか。

第2位の「騒々しい会話・はしゃぎまわりなど」に加え、「ヘッドホンからの音もれ」のような音に関する迷惑行為がいくつか上位に食い込んでいるのが目に留まる。駅構内はまだしも電車内は一種の閉鎖空間であり、ただでさえプレッシャーを覚えるところに、自分が意図していない音を聞かされることへの反発が大きい。

また中途半端に耳に入ることで、音楽や会話などでは無く、単なる雑音として認識してしまうのも「迷惑」と覚える理由。その上「通話」は、その場にいる人の声のみが聴こえ、相手側の会話は聴こえないことから、やり取りの一部のみが耳に入ることになり、大きな違和感が生じ(半ば独り言のように聴こえてしまう)、それが不快感につながるものと考えられる。

今回の調査結果に関して、男女別に見ると、いくつかの違いが確認できる。

↑ 鉄道利用客が迷惑と感じる行為(3つまでの複数回答、上位陣、男女別)(2018年)
↑ 鉄道利用客が迷惑と感じる行為(3つまでの複数回答、上位陣、男女別)(2018年)

迷惑行為をしないようにとの啓蒙ステッカー男性はトップが「騒々しい会話・はしゃぎまわり」なのに対し女性は「荷物の持ち方・置き方」。特に女性の「荷物の持ち方・置き方」は回答率が42.5%と他の選択肢の回答率を大きく上回っており、リュックサックやショルダーバッグなどが邪魔との認識を強く抱いているであろうことが予想される。

「騒々しい会話・はしゃぎまわり」は女性では回答率こそ33.9%と男性との差異は4.0%ポイントだが、順位は第4位に留まっている。騒がしい会話や子供のはしゃぎまわりの際の引率者として多分に該当するであろう女性と、第三者の立ち位置であることが多いであろう男性との認識の差が見える結果となっている。

「乗降時のマナー」は男性で第4位だが女性では第3位。回答率も34.0%と35.3%とあまり違いは無く、迷惑との認識は男女共通のようだ。

迷惑行為のうち上位の「荷物の持ち方・置き方」「座席の座り方」に関して、細分化をした上でもっとも迷惑を覚える行動を示してもらった結果が次のグラフ(第2位の「騒々しい会話・はしゃぎまわりなど」については非公開)。

↑ もっとも迷惑に感じる行為ランキング(それぞれの項目で択一)(2018年)
↑ もっとも迷惑に感じる行為ランキング(それぞれの項目で択一)(2018年)

「荷物の持ち方・置き方」のうちほぼ2/3がリュックサックやショルダーバッグが邪魔だとの認識を持っている。使っている人にとっては便利極まりない道具だが、自分の視線が届かない背中部分に大きくはみ出ることになるので、他人に迷惑をかけているとの認識を持たない人も増えているのだろう。結果として、迷惑さを覚える人も増えることになる。

「座席の座り方」のトップは「座席を詰めて座らない」で6割強。具体的には間を広く取ったり、荷物を置いたり、足を広げる行為などを指す。本人は悪気は無いのかもしれないが、あるいは自分の権利だとしてむしろ正当な行為であるとの認識すら持っているのかもしれないが、多くの人は迷惑だと思っていることに違いは無い。

なお一部方面で物議をかもした「混雑した車内へのベビーカーを伴った乗車」については、2009年の調査以降選択肢として加わっていたが、今回も併せ2015年分以降は選択肢から一切除外されている。また、過去のデータを紐解くと、2003年までは「携帯電話の(車内)使用」がトップだったが2004年以降は1位から脱落し、携帯電話の利用が一般化するのとともに、利用が音声通話からボタン操作にシフトしたようすをかいま見ることができる。

さらに「混雑した車内での読書(新聞・雑誌・書籍など)」が6.0%に留まり、具体的選択肢では最下位、さらに「その他」よりも回答率が低いのも、時代を感じさせる結果には違いない。



リリースでも指摘されているが、最上位の「荷物の持ち方・置き方」は2016年では第4位、2017年では第3位だったことから、迷惑行為と感じる人が増えていることがうかがえる。見方を変えれば、それだけリュックサックやショルダーバッグを利用する人が増えているということなのだろう。

また今回は第2位となった「騒々しい会話・はしゃぎまわりなど」だが、前回年の2017年までは9年連続のトップだった。集団で電車を利用していると、特に飲み会やイベント帰りでは、ついテンションが高くなり、結果として大きな声を出したり、はしゃいでしまうこともありうる。しかし鉄道施設内は公共の場であり、他の人も利用していることを忘れてはならない。特に電車内は閉じた空間で、自分の声が周囲に届きやすいことを認識した上で、礼儀正しく使いたいものである。


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