「日本は安保理の常任理事国入りすべき」米有識者では73%が賛成(最新)

2021/06/03 04:37

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2021-0521外務省は2021年5月14日に同省公式サイト内において、アメリカ合衆国における対日世論調査の結果を発表した。その内容によれば調査対象母集団のうち有識者において、日本が国連安保理の常任理事国となるべきだと思う人は73%に達したことが分かった。その理由として賛成派の中でもっとも多くの人が挙げた理由は「信頼できる同盟国であるから」とするものだった(【発表リリース:令和2年度海外対日世論調査】)。

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「日本の常任理事国入り」賛成の米有識者は73%


調査概要に関しては今調査に係わる先行記事【アメリカ合衆国の日本への一般人信頼度70%・有識者は96%に(最新)】を参照のこと。

国際連合の主要機関の一つ、安全保障理事会(安保理)は、第二次世界大戦における戦勝大国のアメリカ合衆国・ロシア(かつてはソ連邦)・イギリス・フランス・中国で構成される常任理事国と、非常任の理事国10か国(2年毎に改選)で構成されている。今世紀に入ってから世界情勢の変化に伴い、前者の常任理事国について、数か国を追加すべきではとの議論が持ち上がっている。

これに絡み、日本が新たに国連安保理の常任理事国となるべきだと思うか否かについて、今調査対象母集団の有識者に聞いた結果が次のグラフ。2007年度から問い合わせの対象としているので、グラフも2007年度以降のみとなっている。

↑ 日本が新たに国連安保理の常任理事国となるべきだと思うか(有識者)
↑ 日本が新たに国連安保理の常任理事国となるべきだと思うか(有識者)

直近2020年度においては73%が同意を示し、反対意見は15%にとどまっている。2013年度以降は調査機関の変更とともに内部的な調査仕様の変更が考えられるため、一概に連続した結果として比較するのはいくぶんリスクが高くなるが、2013年度以降は反対意見が減少し、その分賛成意見と回答留保派が増える傾向にある。

直近の2020年度では前年度比で賛成意見が減り、反対意見が増える結果に。もっとも賛成意見の減少分のうち反対意見に回ったのは1%ポイントのみで、残り4%ポイントは回答留保派に回った形だ。

賛成派の理由


それでは日本の常任理事国入りに賛成している人たちは、どのような理由でそのジャッジを示したのか。賛成意見を持つ人限定で、選択肢の中から当てはまる理由を複数回答で答えてもらった結果が次のグラフ。なお今設問は従来、賛成意見・反対意見それぞれの意見を持つ人にその回答理由を尋ねているが、直近年度では賛成意見の人のみとなっている。

↑ 日本の国連安保理の常任理事国入りに賛成する理由(有識者、複数回答、賛成回答者限定)
↑ 日本の国連安保理の常任理事国入りに賛成する理由(有識者、複数回答、賛成回答者限定)

賛成意見を持つ人の賛成理由としては、明確な「日本だからこそ」との理由が上位を占めている。もっとも見方を変えれば、「信頼できる同盟国であるから」はともかく、それ以外の選択肢においてはそれぞれ指摘している要件の実行を日本に強く求めているとの解釈もできる。例えば「日本は国際の平和と安全に貢献を行っているから」ならば、国連安保理の常任理事国入りを日本が果たしたら、アメリカ合衆国同様に、国際平和のために積極的な行動をしてほしいという思惑があるのだろう。

もっとも今件はアメリカ合衆国の有識者に限った意見の集約によるもの。アメリカ合衆国全体としてはどのような意見となるのかまでは分からず、さらに当然、他国の動向も大きく影響する。その上、安保理、さらには国連そのものの存在意義が大義名分以上のものではなくなっているとの指摘も見受けられる。

各国のパワーバランスをはじめとした国際情勢の大きな変容が無い限り、今後も日本をはじめとした複数国が国連安保理の常任理事国入りを求め、それに関する論議が繰り広げられるといった状況が継続するのみで、情勢そのものに大きな前進も後退も無いのが、もっともありそうなパターンではある。


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