「日本は安保理の常任理事国入りすべき」米有識者では58%が賛成(最新)

2024/04/22 02:44

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2024-0415外務省は2024年3月15日に同省公式サイト内において、アメリカ合衆国における対日世論調査の結果を発表した。その内容によれば調査対象母集団のうち有識者において、日本が国連安保理の常任理事国となるべきだと思う人は58%に達したことが分かった。その理由として賛成派の中でもっとも多くの人が挙げた理由は「信頼できる同盟国であるから」とするものだった(【発表リリース:令和5年度海外対日世論調査】)。

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「日本の常任理事国入り」賛成の米有識者は58%


調査概要に関しては今調査に係わる先行記事【アメリカ合衆国の日本への一般人信頼度73%・有識者は88%に(最新)】を参照のこと。

国際連合の主要機関の一つ、安全保障理事会(安保理)は、第二次世界大戦における戦勝大国のアメリカ合衆国・ロシア(かつてはソ連邦)・イギリス・フランス・中国で構成される常任理事国と、非常任の理事国10か国(2年毎に改選)で構成されている。今世紀に入ってから世界情勢の変化に伴い、前者の常任理事国について、数か国を追加すべきではとの議論が持ち上がっている。特に先のロシアによるウクライナへの侵略戦争の勃発後は、ロシアを常任理事国から外すべきではとの議論とともに、追加国に関する話も出ている。

これに絡み、日本が新たに国連安保理の常任理事国となるべきだと思うか否かについて、今調査対象母集団の有識者に聞いた結果が次のグラフ。2007年度から問い合わせの対象としているので、グラフも2007年度以降のみとなっている。

↑ 日本が新たに国連安保理の常任理事国となるべきだと思うか(有識者)
↑ 日本が新たに国連安保理の常任理事国となるべきだと思うか(有識者)

直近2023年度においては58%が同意を示し、反対意見は28%に。2013年度以降は調査機関の変更とともに内部的な調査仕様の変更が考えられるため、一概に連続した結果として比較するのはいくぶんリスクが高くなるが、2013年度以降は反対意見が減少し、その分賛成意見と回答留保派が増える傾向にあったが、直近では大きく賛成意見が減り、反対意見が増える形となった。

ぱっと見でもイレギュラー的な動きと分かるが、今設問に限らず多くの設問で、有識者の対日感情だけでなく対韓・対オーストラリアの感情悪化とともに、中国とインドに対する急激な良好化が確認できる。設問そのものや調査対象母集団の選び方に違いはないことから、回答票に何か変化があった可能性はあるが、それを確認することはかなわない。

賛成派の理由


それでは日本の常任理事国入りに賛成している人たちは、どのような理由でそのジャッジを示したのか。賛成意見を持つ人限定で、選択肢の中から当てはまる理由を複数回答で答えてもらった結果が次のグラフ。なお今設問は従来、賛成意見・反対意見それぞれの意見を持つ人にその回答理由を尋ねているが、昨今では前年度に続き賛成意見の人のみとなっている。

↑ 日本の国連安保理の常任理事国入りに賛成する理由(有識者、複数回答、賛成回答者限定)
↑ 日本の国連安保理の常任理事国入りに賛成する理由(有識者、複数回答、賛成回答者限定)

賛成意見を持つ人の賛成理由としては、明確な「日本だからこそ」との理由が上位を占めている。もっとも見方を変えれば、「信頼できる同盟国であるから」はともかく、それ以外の選択肢においてはそれぞれ指摘している要件の(現状以上の)実行を日本に強く求めているとの解釈もできる。例えば「経済大国である日本の存在は安保理機能の実効性を強化するから」なら、国連安保理の常任理事国入りを日本が果たしたら、相応の金銭的負担をするべきであるとの意見の裏返しと解釈できる。「日本は国際の平和と安全に貢献を行っているから」ならば、アメリカ合衆国同様に、国際平和のために積極的な行動をしてほしいとの思惑があるのだろう。

もっとも今件はアメリカ合衆国の有識者に限った意見の集約によるもの。アメリカ合衆国全体としてはどのような意見となるのかまでは分からず、さらに当然、他国の動向も大きく影響する。その上、安保理、さらには国連そのものの存在意義が大義名分以上のものではなくなっているとの指摘も見受けられる。

以前は「論議が繰り広げられるといった状況が継続するのみで、情勢そのものに大きな前進も後退もないのが、もっともありそうなパターン」との言い回しで記事を終えていたが、常任理事国のロシアによるウクライナへの侵略戦争の勃発で、国際情勢に大きな変容が生じたことは否めない。早ければ戦争終結後にも、日本を対象とするか否かは別として、常任理事国の構成をどうするかについて、国連で議論が行われるに違いない。


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