新聞とネットの順位交代…今年一年の従来4マスとインターネットの広告売上動向を振り返ってみる(2013年)

2013/12/19 20:00

今年もあと半月を切り、いよいよ色々な作業において追い詰められた感が強くなってきた今日この頃。当サイトでも毎月定点観測をしている公開値の分析記事のうちいくつかについて、今年の動向を簡単にまとめ、この一年を振り返っている。今回は経済産業省が発表している「特定サービス産業動態統計調査」のデータを基にした、従来型4マスメディア(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌)とインターネットの広告売上に関する動向について、まとめていくことにする。

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ネットは堅調、テレビは復調、その他は軟調


まずは今年一年……とはいえ、現時点では2013年10月分までのデータしか公開されていないので10月分までだが……の、4マスとネットの広告売上における前年同月比推移を見ていくことにする。

↑ 月次における4大既存メディアとインターネット広告の広告費・前年比推移(2013年10月まで)
↑ 月次における4大既存メディアとインターネット広告の広告費・前年比推移(2013年10月まで)

インターネット広告は堅調、テレビはマイナスとプラスの領域を行ったり来たりしているが、後半に入るとプラス圏が多くなる。一方でラジオと雑誌は軟調。雑誌はまだプラスの月が数回かあるのでマシだが、ラジオはずっと低迷のまま。

意外にも新聞が今年後半に入り復調しているように見える。動きとしてはテレビに近いものだが、これは新聞が昨年後半期に大きなマイナス値を示していたため、その反動が前年同月比ではプラスとして表れたに過ぎない。実際、実金額の動向を見ると、起伏を繰り返しながらも全体としては減少傾向にあるのが分かる。

↑ 新聞広告費売上高推移(単位:百万円)(赤線は近似曲線)
↑ 新聞広告費売上高推移(単位:百万円)(赤線は近似曲線)

月次動向では大体このような形だが、年間を通した動きとしてはどのような状況だろうか。そこで1月から10月分までの累計、さらに2012年の同月分までの累計と比較した上での変化を算出した結果が次のグラフ。

↑ 4大既存メディアとインターネット広告の広告費累積額(2013年1月-10月、億円)
↑ 4大既存メディアとインターネット広告の広告費累積額(2013年1月-10月、億円)

↑ 4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年同月までの累積比<br>
(2012年1月-10月と2013年1月-10月の変化)
↑ 4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年同月までの累積比
(2012年1月-10月と2013年1月-10月の変化)

金額としてはテレビがあまりにも巨大であること、インターネットと新聞がそれに続いていること、雑誌やラジオは今件取り上げた項目では小さな市場範囲に留まっているのが分かる。また前年からの動向としては、上記の折れ線グラフからの印象とほぼ同じで、インターネットが堅調、テレビがそこそこ、そして新聞がやや弱く、雑誌とラジオが「こらアカン」状態である。

「インターネット>>新聞」の時代


直上の累積金額にもある通り、広告市場規模としてはインターネット広告が新聞よりも大きな金額となっている。これは月次ベースでは2011年3月に初めて起きた現象で、以後何度か新聞とインターネットとの間で金額面でのデッドヒートが繰り広げられており、2013年2月以降は常にインターネット優勢の状態が続いている。

↑ 新聞広告・インターネット広告推移(月次、億円、特定サービス産業動態統計調査から)(2010年-)
↑ 新聞広告・インターネット広告推移(月次、億円、特定サービス産業動態統計調査から)(2010年-)

↑ 新聞広告・インターネット広告推移(月次、億円、特定サービス産業動態統計調査から)(インターネット広告−新聞の値)(2010年-)
↑ 新聞広告・インターネット広告推移(月次、億円、特定サービス産業動態統計調査から)(インターネット広告−新聞の値)(2010年-)

インターネット広告は起伏が激しいため、今後タイミング次第では新聞がインターネットを上回る月が生じるかもしれない。しかし新聞の広告売上は上記にある通り漸減、インターネットは上昇傾向を継続しているため、事実上今年2013年が「新聞広告とインターネット広告のポジションが入れ替わった年」と見なして良いだろう。

額面上の順位に変化が生じたからといって、何か特別なイベントが起きるわけでもなく、政策上で優位・不利になるような話も無い。第一順位云々といっても、あくまでも4マス+ネットに限った話で、他の屋外広告まで含めてカウントすれば、順位変動は頻繁に起きている。

とはいえ、主要メディアとネットの間において、そのポジションに変化が生じたことは特記すべき事象ではある。昨今のメディアのすう勢を象徴する動きであるとも表現できる。

現行額面を見れば分かる通り、新聞・インターネット以外では互いの媒体の額には相当な差が開いており、今後しばらく順位変動が起きる兆しは無い。来年の年末、今頃の時期にこれらの位置関係がどのような変化を見せることになるのか、楽しみではある。


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