TBSが「倍返し」で大躍進…主要テレビ局の直近視聴率をグラフ化してみる(2014年3月期上半期)

2013/12/12 08:30

従来型4マスでは最大の市場規模、そして媒体力を誇るテレビ。そのテレビ全体の、そして各局の勢力度合い、パワーバランスを示す指標として用いられるのが「視聴率」。今サイトではテレビ局のうちキー局でもあり上場している企業の(半期)決算短信資料などを基に、ほぼ半年間隔でキー局の動向を確認している。今回は2013年11月に発表された各社の半期決算短信資料を用い、2014年3月期(2013年4月から2014年3月)における上半期の視聴率動向をチェックしていくことにする。

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全日では日テレトップ、プライムではテレ朝が逆転


日本国内のテレビ局における視聴率は以前【「テレビをつけている時間」と「視聴時間」、「視聴率」を考え直してみる】で解説した通り、現在ではビデオリサーチ社のみが計測を実施している。この流れは今なお変わらない。上場テレビ局では各社が多かれ少なかれ経営の状況判断を投資家にしてもらうため、短信資料で視聴率の提示を行っているが、どの資料の値もビデオリサーチ社提供のため、基本的に同じものとなる。

まずは現時点で直近半期に該当する、2014年3月期上半期におけるキー局の視聴率をグラフ化する。データそのものは【TBSホールディングス・決算説明会資料集ページ】内にある「2014年3月期第2四半期決算説明会」から取得した。なお厳密には「キー局」と表現した場合NHKは含まれないが、基データに記載されていることもあり、合わせて記述、考慮の対象とする。

↑ 2014年3月期・上期視聴率(2013/4/1-2014/9/29、週ベース、ビデオリサーチ)
↑ 2014年3月期・上期視聴率(2013/4/1-2014/9/29、週ベース、ビデオリサーチ)

テレビ東京は在京キー局の5局に収められているが、他の4局と比べて放送エリアの問題や放送内容の特異性があることから、視聴率で他局と比べて低めの値が出るのはやむを得ない面がある。その特異性を考慮すると、TBSが主要キー局では視聴率が一番低迷している。

視聴率が低迷しやすい昼間や深夜を除いていることから、全日と比べて高い視聴率が期待できるゴールデンタイム・プライムタイム双方で、10%を切っているのは(テレビ東京以外では)TBSのみ。テレビ朝日と日本テレビが上位陣にあり、そのあとをフジテレビとNHKが追いかけている。そのNHKだが、他局と比べるとゴールデンタイムとプライムタイムの差が大きく、22時から23時の特定時間帯における視聴率の低さがうかがえる。もっともこれは民放とNHKとの番組構成の違いから来るもので、ある程度は仕方がない。

ゴールデンタイムに限定すればトップは日本テレビ、次いでテレビ朝日、NHKの順。ところがプライムタイムで見るとテレビ朝日がトップとなり、次いで日本テレビ、フジテレビの順になる。個々の局で放映されている番組のすう勢でゼロカンマ数ポイントは動くので断定はできないものの、全日での視聴率動向と合わせ、各時間帯・局毎の得手不得手、放送されていた番組の勢いの違いが見えてくる。

前年同期からの変化で各局の勢いを推し量る


視聴率の変移を前年同期比で表すと次のようになる。比較対象は2013年3月期上期のもの。

↑ 2014年3月期上期・視聴率前年同期比(週ベース、ビデオリサーチ)
↑ 2014年3月期上期・視聴率前年同期比(週ベース、ビデオリサーチ)

各キー局の「勢い」が明確に表れたグラフとなっている。健闘組はTBS、テレビ東京、横ばいと評せるのは日本テレビ、苦戦組はフジテレビ、テレビ朝日、NHK。特にNHKの下げ率の大きさが目立つが、フジテレビやテレビ朝日の下げ方も無視できない。 NHKは該当時期には社会現象を巻き起こした「あまちゃん」が放映されておりポジティブな材料としては申し分ないはずではあるが、この下げ方となった。同局を支える番組の一つである大河ドラマ「八重の桜」が低迷しているのが一因かもしれない。

TBSの短信資料から一方、勢いを示すTBSだが、短信資料でも大々的にアピールしている通り、今回四半期では視聴率を底上げする材料に恵まれていたのが、前年同期比で大きくプラスを出した原因。「倍返しだ!」の「半沢直樹」、世界陸上モスクワなど、高視聴率を勝ち得た番組が好評を博した番組リストに並ぶ。特に「半沢直樹」はNHKの「あまちゃん」同様、社会現象化した番組の一つで、半期決算短信本文でも「放送開始以降、最終回まで一度も視聴率を落とさず、全10話の平均視聴率は28.7%、特に、最終回の平均視聴率は42.2%を記録し、連続ドラマでは、今世紀最高視聴率を塗り替えました」と長文で説明書きがされており、同ドラマのTBSへの貢献度の高さを(実数値と共に)物語っている。

数年に渡る経年としての流れを見ると、少し異なる姿を見せる面もある。一方で昨今の状況では、各キー局の大勢は今回呈した各数字に表れていると見てよい。落ち込みを見せる局はどこまで下期に挽回できるか、上昇機運のある局はいかにその勢いを維持できるか、下期・通期の動きに注目したい。


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