ドコモ純増継続、MNPのマイナス幅も縮小(2013年11月末携帯電話契約数)

2013/12/07 10:00

電気通信事業者協会(TCA)は2013年12月6日に、同年11月末時点における日本国内の携帯電話、PHSの契約数を発表した。その公開値によると11月末時点の携帯電話の契約数は主要3社合計で1億3583万2000件となり、前月比で0.4%のプラスを示した。純増数ではソフトバンクモバイル(SBM)が23万7100件の増加で、主要3グループ中トップの座を継続。次いでau、NTTドコモの順となっている。ドコモは9月にこの数年では最大の下げ幅を見せる純減を記録したが、今月は10月から続き純増を示している(【発表リリース:事業者別契約数(2013年11月末現在)】)。

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auに競り勝つも幅が縮まるSBM、ドコモは復調へ


2013年11月末時点の主なデータは次の通り。

・携帯電話3社全体……1億3583万2000件
・事業者別
 NTTドコモ……6190万2500件(+9万3400)
 au(KDDIなど)……3939万4300件(+19万0200)
 ソフトバンクモバイル……3453万5200件(+23万7100)
 イー・アクセス……(非開示)
↑ 携帯電話契約件数(万台)(-2013年11月)
↑ 携帯電話契約件数(万台)(-2013年11月)

↑ 携帯電話契約件数(増減)(-2013年11月)
↑ 携帯電話契約件数(増減)(-2013年11月)

NTTドコモは度重なる噂の登場とその公的否定を繰り返した後、【NTTドコモからもiPhone販売へ、正式発表】でも伝えたように、2013年9月20日に発売を開始したiPhone 5c/sからiPhone販売に参入。日本の携帯電話事業者主要3社では最後の参入ではあるが、このドコモの参入で「iPhoneを購入使用できる」との他2社の独自優位性は無くなった。しかし販売体制の整備過程にあることや、他2社の特典構成に押される形で、ドコモのMNP(ナンバーポータビリティ)は今回月でもマイナス値(数字上は他社への流出が続いている)が続いている。

しかしながら去年後半からは6ケタ台のマイナスを継続していたMNP値も、今月は先月に続き5ケタ、しかも先月よりさらにマイナス幅を縮小しており、確実な復調傾向にあることが見受けられる。iPhone 5c/sだけでなく秋冬モデルも堅調な売れ行きを示した模様。

【ドコモのデータ公開ページ(契約数月次データ)】で確認すると、2013年11月単月のXi(クロッシィ)(LTE)純増数は84万7700件。またFOMAの契約数は75万4300件の純減。仮にFOMAの解約者がすべてXiに流れたとしても、さらに9万件強が足りないことになる。新規契約者がそれなりに増加していることを再確認させられる。

SBMは先月から続く形で、主要3社では純増数トップを維持。第2位のauとの差異はau側の追い上げで先月から縮まり、やや焦りを覚えるところもある。新機種のiPhone 5c/sが一時的に品不足だったのが原因のようだが、これも現在では解消済み。来月は再びエンジンをかけることになる。au(KDDI)は契約純増数では今回月はソフトバンクモバイルに接近する勢いを見せている。先月より減ったものの、後述するMNPでトップを続けているところが少なからぬ影響している。無論、800MHz帯LTEの猛烈なアピールも功を奏しているようだ。

プラスマイナスは変わらずだが少しずつ変化が…大手企業間の往来動向


TCA上では非公開なものの、MNPはドコモが引き続き転出超過(マイナス6万8600)、SBMとau(KDDI)は転入超過状態(それぞれプラス1万2300、プラス5万6800)。数の上だけではドコモ利用者からの移転組の大半がSBMとauに流れている(今回の場合は500件がイー・アクセスも転出している計算)。auへのMNP利用者がMNPによるドコモからの移行組の過半数を占めている状況に変わりは無い(今月は8割強)。

一方ドコモのMNPのマイナス幅は上記でも触れた通り、iPhoneの販売参入以降確実に縮小しつつある。当然流入先だったKDDIとSBMはプラス幅を縮小している。ドコモの「出血」状況の鎮静化はiPhone効果によるものと見て良い。

↑ MNP件数推移(-2013年11月)
↑ MNP件数推移(-2013年11月)


↑ 2013年11月時点での3社間契約者数比率

小数第一ケタまでの表記だが、現時点で上位3社におけるドコモのシェアは45.6%。先月から0.1%ポイント減少。今月はSBMが0.1%ポイント上乗せしており、ドコモのジリ貧状態は続いている。iPhone参入効果はまだこのシェアグラフ上には表れていない。もっとも全体数が多いことから、シェアの減少・増加関係が現状から覆るようになるには、相当な契約数の変化が必要になる。そこまでiPhone参入効果が生じるのか否か、今のところは判断が難しい。

今後の流れ


ドコモのiPhone販売参入による初動は大したものでは無く、先行するSBMとauの優勢、ドコモの苦戦が続いている。先行者による「iPhoneプレミアム」そのものは継続していると評せる。一方でMNPの動向、特にドコモの劇的なマイナス幅縮小を見るに、確実にiPhoneの販売がされているかいないかによる、企業間の溝は埋まりつつある。この溝が通常歩行するのに問題無いほどまでに埋まった際、3社間のパワーバランスにどのような変化が生じるのだろうか。

「契約件数」の折れ線グラフを見れば分かる通り、例年なら毎年3月は携帯電話の契約数が一番伸びる。2014年3月の時点で、各社がどのような実績を示すことになるのか。ドコモの販売体制の強化具合、SBMとauの各種先行者ならではの切り口の施策に注目したい。


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