食パン購入時の最重要ポイントは?

2013/11/26 08:30

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2013年11月20日にパルシステム生活協同組合連合会が発表した、家族の食卓に関する調査結果によれば、朝食で最も幸せを感じる主食として挙げられた主食は「ご飯」「パン」がほぼ均衡していることが分かった。一方夕食では9割以上が「ご飯」を選んでいる。また食パン購入時に最重要視しているポイントは「価格」で、7割近い人が留意していることが明らかになっている(【発表リリース:「家族の食卓に関する調査2013」を集計しました】)。


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朝食はパンがやや優勢、夕食は圧倒的にご飯が優勢


今調査は2013年11月1日から5日にかけて、携帯電話を用いたインターネット経由により、20代から50代の既婚女性に対して行われたもので、有効回答数は1000件。世代構成比は10歳区切りで均等割り当て。調査対象母集団中、子供を有する世帯は82.3%。調査機関はネットエイジア。

日本の食卓では概して「朝食はパンかご飯」「夕食はご飯」というイメージがある。もちろん麺類その他も主食として食卓に登ることは多々あるが、代表的な主食としてこのパターンに異を唱える人は多くはあるまい。

実際、家族の食卓に上がる主食として、もっとも幸せを感じるもの、言い換えればもっとも好きな主食を挙げてもらったところ、朝食ではご飯・パンがほぼ同数でほんのわずかながらパン優勢、夕食では圧倒的にご飯が優勢という結果が出ている。

↑ 家族の食卓に上がるともっとも幸せを感じる「主食」の種類
↑ 家族の食卓に上がるともっとも幸せを感じる「主食」の種類

世代構成別の回答事例が公開されていないのが残念だが、他の類似調査では複数の事例で、「朝食にはパン」という選択肢は、若年層よりもむしろ中堅層以降が選ぶ場合が多い。今件でも多分に、朝食にパンを好む選択をしたのは、中堅層以降だと思われる。

↑ 朝食は「パン派」「ごはん派」どちらか(朝食をほぼ毎日食べる、時々食べる人限定)。朝食はパン派かごはん派か、それが問題だ
↑ 朝食は「パン派」「ごはん派」どちらか(朝食をほぼ毎日食べる、時々食べる人限定から再録。)。【朝食はパン派かごはん派か、それが問題だ】から再録。

他方夕食はパンを挙げる人はほぼゼロに近く、9割以上が「ご飯派」。ある程度時間をかけて、多種多様な惣菜と共にじっくりと楽しむのには、パンよりもご飯の方が相性の良いおかずが多いのだろう。また、腹持ちという点でも、夕食にパンを取ると夜中にお腹が減ってしまう可能性もあるのが難点。

食パン購入時の最大ポイントは「価格」


それでは朝食時に活躍するパンの中でも、もっとも多く購入されているであろう「食パン」における、購入時に重視されているのはどのような点だろうか。

↑ 食パンを購入する際に重視する事(複数回答)
↑ 食パンを購入する際に重視する事(複数回答)

最重要項目は「価格」。67.9%の人が食パン購入時には価格を重視すると答えている。購入頻度が高く、期間単位の出費額も多くなることから、必然的に節約志向が前面に押し出されることになる。どれほど他の項目において優れているパンでも、それらの利点を打ち崩すほどの高値では、一度や二度のお試しはともかく、日々の食生活の中に取り込むことは難しい。

次いで多くの人が重視しているのは「トーストした時の味」。ほぼ半数の人が重視している。毎日のように食するものだからこそ、価格と共に味わいがそれなりに良いものであることが求められる。また、食パンは概して焼いて食べるスタイルであることが、この回答からも見て取れる。一方で「やわらかさ」「そのまま食べた時の味」も高い値を示しており、焼かずにそのまま食べるスタイルもそれなりに行われていることがうかがえる。

「枚数・容量」が高めの値を示しているのは、少子高齢化・少数世帯化に伴い、パン購入者の世帯構成も多様化し、企業側も多様なパターンの枚数・厚みの食パンを販売することに伴うもの。先日発表された山崎製パンの「ロイヤルブレッド」「ダブルソフト」でも、わざわざ少人数世帯向けとして、適時に新鮮味のある状態で食べてもらえるよう、小分けタイプを別途用意しているのが好例である(【食パン好きには聞き捨てならぬ新商品、山崎製パンもプレミアムな食パン・「ロイヤルブレッド」「ダブルソフト」のゴールド版発売へ】)。



【セブンの「金の食パン」はちみつ増量でリニューアル】で紹介したセブン&アイの「セブンゴールド 金の食パン」に代表されるように、昨今では食パンの分野で「ちょっとお高めで高品質」の商品が人気を博している。一方で今件調査では「全体の回答」ではあるが、味わいの各項目よりも価格を重視する回答率の方が高い。

高級志向の食パンに人気が集まっているのは、既存の商品ではカバー出来なかった「ワンランク上の食パンを望む層」、今件ならば「価格」には回答せずに「トーストした時の味」「やわらかさ」などに回答をした人たちの需要に応える商品だったからだと考えられる。価格や美味しさは誰においても気に留める選択基準だが、その基準のウェイトは一様ではない。価格をより重視する人は多いものの、ある程度なら価格を妥協しても味わいを選ぶ人もいる。

食する量がさほど多く無く、価格に対するウェイトが比較的低い高齢層の増加で、美味しさにより大きなウェイトを置く人による需要が増え、高品質の食パンに注目が集まるようになったのだろう。


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