悪天候による客足の遠のきは続く……2013年10月度のコンビニ売上高は既存店が0.8%のマイナス、4か月連続

2013/11/21 14:30

日本フランチャイズチェーン協会は2013年11月20日に同協会の公式サイトにおいて、同年10月度のコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると協会加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でマイナス0.8%となり、4か月連続してのマイナスを記録した。客単価はカウンターフーズなどの盛況ぶりを受けてプラスを示したが、客数が既存店ベースでマイナスとなり、売上のマイナス化の原因になった(いずれも既存店ベース)。同協会側では台風の接近数が多かったことや秋雨前線の影響などで天候が悪く、これが客足を引っ張ることとなったと分析している(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要や調査対象企業など詳細は過去記事まとめページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明している。必要な場合はそのページを参照のこと。

主要項目における前年同月比は次の通り。

●店舗売上高:既存店は4か月連続のマイナス、全店は8か月連続のプラスに
・全店ベース……+4.3%
・既存店ベース…−0.8%

●店舗数(前年同月比)
・+5.5%

●来店客数:既存店は3か月連続のマイナス、全店は31か月連続のプラス
・全店ベース……+3.6%
・既存店ベース…−1.5%

●平均客単価:既存店は2か月連続のプラス、全店は3か月連続のプラス
・全店ベース……+0.7%(596.1円)
・既存店ベース…+0.6%(586.9円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+8.6%
・加工食品……+3.0%
・非食品………−0.1%
・サービス……+13.9%
・合計…………+4.3%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

10月は北日本から西日本にかけて平均気温が上がり、これを受けてカウンターフーズ(レジ横やレジ前に展開される商品群。主にレジ奥などのフライヤーで揚げられる揚げ物系を指す)や調理パンなどの日用品が好調に推移し、客単価はプラスを示した。しかし台風の接近数が昨月に続き多く、さらに秋雨前線の影響も合わせ、全国的に降水量が多く日照時間も少なかったことがマイナスに作用し、客数は減少してしまう。結果として客単価プラス・客数マイナスで売上高はマイナスとなってしまった。

商品構成別の動向を確認すると、区分では日配食品の次に構成比が大きい非食品が唯一のマイナス。この項目にはコンビニの販売商品として今、色々な方面から注目を集めているたばこ・雑誌が含まれており、多分にこれらの商品が足を引っ張っている可能性がある。もっとも今回の発表リリースでも、先月に続きコメント部分において、雑誌・たばこに関する特記事項は無い。劇的な下げ方ではなく、じわじわと減少している雰囲気はある。

構成比は一番小さいものの、この数か月間伸びが著しく、目を向けざるを得ない「サービス」だが、今月も構成別では最大の上げ幅、13.9%のプラスを示している。店の面積もほとんど必要とせず、1売買あたりの単価が高い各種プリペイドカード(ゲームのチャージ用カードや、アマゾンの入金用など)が貢献していると考えて間違いはない。コンビニの多様化を示す一つの指針でもあり、興味深い話ではある。

移りゆくコンビニの集客アイテム


かつてはコンビニといえば、たばこや雑誌を買う場所としてのイメージが強く、実際それらはコンビニの主要集客アイテム足りえるものだった。売上全体に占める比率も無視できるものでは無く、それぞれの商品は非常に目立つ場所に置かれている。定期的かつ高頻度で購入され(回転率が高い)、客層も幅広く、ついで買いも期待できる商品内容・価格帯という、コンビニには願ったり叶ったりの商品に違いない。たばこに限っても【コンビニの商品種類別売上の変化をグラフ化してみる】で解説している通り、今なおコンビニの売り上げ面では最重要アイテムの一つに他ならない。

しかしながらたばこは価格の引き上げや健康志向に伴う喫煙率の低下、雑誌は紙媒体の需要・品質的な集客力の低下、さらには立ち読みに代表されるマナー問題などがあり、かつてほどの魅力は無くなっているのが現状。そしてその恩恵度は今後さらに減少することは明確。【コンビニの出版物販売額をグラフ化してみる】にもあるが、すでに雑誌は明らかに売上・シェアの面で減少傾向が明らかになっている。

各コンビニではこの動きを以前から察しており、それらの代替品開発に余念がない。今回月堅調な値を示したカウンターフーズへの傾注度の増加・領域拡大もその一つに違いなく、数字の上で明らかな成果が出ているのが分かる。またドリップコーヒーもその成長ぶりは著しく、さらに【コンビニコーヒーのリピート率8割超え】にもある通り利用者の評判・定着率も良好。雑誌やたばこの代替商品としての役割の一端を担うことは出来そうだ。また商品区分別のところで言及した各種プリペイドカードも、今後上手な切り口を見せれば、さらなる伸びが期待できそうな雰囲気ではある。

ここしばらくは前年同月比でマイナスの月が続いているが、多分な要因は客足の遠のきにある。集客アイテムの主役交代時期にあることから、この流れは仕方ないのかもしれない。期待の新人の成長、そして新たな新人の発掘が早急に求められそうだ。


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