さらに上昇期待、為替動向への注視強まる…野村證券、2013年11月分の個人投資家動向発表

2013/11/15 14:30

野村ホールディングス(8604)のグループ会社野村證券の一部門「グローバル・リサーチ本部」は2013年11月14日付で、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査結果報告書「ノムラ個人投資家サーベイ」の最新版を発表した(【野村證券リリース一覧ページ】)。その内容によれば今後3か月後の株価見通しを調査対象母集団に尋ねた「ノムラ個人市場観指数」は、先月に続き上昇が見られた。また株価の先行きに対しては「大幅な上昇」「大幅な下落」を見込む意見が減り、「小幅な上昇」の意見が大きく増えている。株価動向に関しては小幅な値上がりを期待する意見に集約されつつあるようだ。

スポンサードリンク


今調査は1000件を対象に(有効回答数が1000件に達した時点で締切)2013年11月5日から11月6日に行われたもので、男女比は79.0対21.0。年齢層は50代がもっとも多く32.4%、次いで60歳以上が29.5%、40代が25.0%など。金融資産額は1000万円-3000万円の層がもっとも多く28.6%、500万円-1000万円が20.4%、3000万円-5000万円未満が12.3%と続いている。回答者の投資経験年数は10年から20年未満がもっとも多く32.8%を占めている。次いで20年以上が27.0%、5-10年未満が25.5%。

投資に対して重要視する点は、概ね長期投資が最大値で43.0%と4割強でもっとも多い。ついで配当や株主優待が25.3%と1/4強となり、売買による売却益より、配当収入や優待確保などの中長期的な安定感を求めている投資スタンスが大部分となっている。日本人の安定志向、よりリスクの低い選択肢を選ぶ志向は今件調査にも現れている。

詳細はレポートで確認してほしいが、概要的には次の通り。

・投資指数は58.8ポイント。前回からは5.8ポイントと大幅な上昇。調査時点の日経平均株価は前回調査時のそれと比較して250円強下回っていた。調査直前までの株価動向を受け、その反動で今後株価は上昇するであろうとの機運が強まっていたようだ。

・3か月後の日経平均株価の上昇を見込む比率は合計で79.4%となり、前月からは2.9%ポイントの増加。「1000円以上の上昇」を見込む意見がもっとも多く、前月からはさらに上昇している。上昇幅では「1000円以上の上昇」以外の全項目で減少し、特に「2000円程度上昇」「2000円以上上昇」の2項目で下落幅が大きい。直前までの下落で上昇への期待は大きくなったものの、天井感が近くダイナミックな株価値上がりは見込めないとの意見が支配的。

・市場に影響を与え得る要因としては「国際情勢」がトップについたものの先月から続いて下落。大手企業の決算発表が近づいていることもあり「国内企業業績」の値が上昇するが、それ以上に大きな上昇幅(6.4%ポイント)を「為替動向」が示している。輸出関連企業の株価に大きな影響を与え、昨今では振れ幅が大きいことから、注目を集めているようだ。

・魅力的な業種は「資本財・その他」「自動車」「医薬品」の順で、これは先月と変わらず。「素材」がプラスで「通信」はプラスマイナスゼロ、「消費」「金融」「電気機器・精密機器」「運輸・公共」はマイナス。先月と順位の上で大きな違いは無いものの、「消費」のDI値が大きく増加しているのが目立つ。

・ドル円相場に対する見通しは小幅な円高ドル安を予想する声が大幅に増え、円安ドル高の意見が減少。この動きは先月から継続している。もっとも小幅な円安ドル高を見通す意見が最多なのには変わりは無い。

・通貨への投資魅力は「日本円」がトップでこれは先月から継続。「アメリカドル」は先月からさらにDI値を下げたが第三位は維持。「オーストラリアドル」も第二位で変わらず。「中国元」はややDI値を戻したが、他の通貨と比べて桁違いにDI値が低い(魅力が無いと判断されている)状況に違いは無い。

・もっとも注目を集めた金融商品は「国内株式」。次いで「預貯金」「国内投資信託」。この順位は先月から不動。
気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、今月も先月から継続してトヨタ自動車(7203)がトップに。魅力的な業種でも「自動車」が上位にあり、昨今では株価も堅調で景気の良い話も相次いでおり、当然の成り行きといえる。

1位……トヨタ自動車(7203)
2位……ソフトバンク(9984)
3位……パナソニック(6752)
4位……武田薬品工業(4502)
5位……オリエンタルランド(4661)
今記事では5位までを抽出しているが、その限りではトヨタとソフトバンクはほぼ鉄板で、今回もその状況が続いている。一方で今回月ではパナソニック、武田薬品工業、オリエンタルランドと、ばらけた業種の上位入りが気になる。先月のオリンピック招致特需的な銘柄選択は、すでに終焉したようだ。


国際情勢は相変わらずの状態だが傍目で観れば小康状態にあり、国内情勢も経済・政治方面では大きな動きも無く(オリンピック周りもあっという間に勢いは終息)、アメリカの金融緩和精査周りで生じる為替変動に、皆が皆、一喜一憂する状況が続いている。

年末商戦に向けて国内外を問わず消費者のお財布動向が注目されるところだが、その動き次第では小売業のすう勢、そして経済全体の方向性などが見えてくるため、皆の注目が集まっている。昨今では株価に一番大きな影響を与える為替動向と共に、注意深くチェックを入れたいところだ。


■関連記事:
【定期更新記事:ノムラ個人投資家サーベイ(野村證券投資調査部発表)】(過去記事一覧まとめ)

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー