認知度9割、参加希望は3割止まり…北方領土返還要求運動の現状

2013/11/10 14:00

内閣府は2013年11月7日、北方領土問題に関する特別世論調査結果(速報)を同府公式サイトで公開した。それによれば北方領土の返還を求める多種多様な取り組みを知っている人は9割に達していることが分かった。一方、それらの運動に参加したい人は3割強に留まっている。参加したくない人の意見としては、「時間や労力の負担が大きい」「活動の内容が分からない」が上位を占めている(【内閣府:平成25年度特別世論調査一覧ページ】)。

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「知ってる、けど参加したくない」


今調査の調査要件や北方領土そのものに関しては、先行記事【北方領土問題認知度98%、テレビやラジオ、新聞が主な情報源】を参考のこと。

その北方領土を巡っては外交交渉の際のバックボーンとなる国民世論を高めるため、返還署名運動や各種公演・イベントが開催されたり、北方領土の日(2月7日)を中心に行事が展開されるなど、さまざまな北方領土返還要求運動が取り組まれている。

これらの運動について認知度を確認したところ、9割人が知っていると答える結果が出た。ただし内容を知っている人は5割強に留まっている。

↑ 北方領土返還要求運動を知っているか
↑ 北方領土返還要求運動を知っているか

5年前の同様調査と比べ、特に「内容をある程度知っている」との回答が増えており、啓蒙活動の成果が出ている感はある。

一方、この北方領土返還要求運動に何らかの形で参加したいか否かを尋ねたところ、参加希望者は36.2%に留まる形となった。積極的な参加希望者は3.2%でしかなく、残りの大半は「機会があれば」と消極姿勢に留まっている。

↑ 北方領土返還要求運動に参加したいか
↑ 北方領土返還要求運動に参加したいか

運動への参加傾向は5年前とほとんど変わらず。「積極的参加希望」は1.6倍に増えているが、元々2.0%だったのが3.2%になっただけで、誤差の範囲ともいえる。この5年間における北方領土返還要求運動に関する変化は、認知度はある程度高まったものの、参加姿勢には変化なし、とまとめられよう。

運動非参加理由は「負担が大きい」「内容が分からない」


それではなぜ運動に参加したくないのか。不参加意思を持つ人に複数回答で聞いたところ、最上位についたのは「時間や労力の負担が大きい」で、5割近くに登っている。

↑ 返還要求運動に参加したくない理由(参加したくない人限定、複数回答)(空白は未調査項目)
↑ 返還要求運動に参加したくない理由(参加したくない人限定、複数回答)(空白は未調査項目)

この選択肢は「元々参加する意思がまったくない場合」と「参加したい気持ちもあるかもしれないけど、負担を考えると参加は難しい」という2つのパターンが考えられる。ただし「負担が大きい」と分かっていることから、何をするのかそのものはある程度認識してるものと考えて良い。「健康上の問題などで難しい」も類似回答だろう。そして負担が軽いものであれば、不参加から参加へと意向が移る可能性もある。

「負担が大きい」とはまったく別の理由で不参加としているのが「活動内容が分からない」。北方領土問題そのものを知っていたとしても、返還要求運動について知識が不足していれば、「参加したいと思う?」と聞かれても首を縦に振る人は滅多にいない。

経年変化を見ると、「負担が大きい」の値が高まり、「内容が分からない」「効果や必要性を覚えない」などが減っている。上のグラフにあるように、運動そのものの啓蒙効果によって認知度が高まり、内容を知った上で判断を下している人が増えているのがうかがえる。あるいは「誰かがやってくれると思う」も、啓蒙活動の結果の反映とも考えられよう。

運動参加の負担に関しては、その負担を軽減する手法を生み出すことで、より多くの人の参加をうながし、意思を集約することが可能となる。詳しくは別の機会に譲るが、若年層向けのアピールとしてインターネットをはじめとしたデジタル方面での積極的な展開も考察すべきだろう。


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