ドコモ純増、SBMの増加数トップ変わらず(2013年10月末携帯電話契約数)

2013/11/09 10:00

電気通信事業者協会(TCA)は2013年11月8日付で、同年10月末時点における日本国内の携帯電話、PHSの契約数を発表した。その公開値によると10月末時点の携帯電話の契約数は主要3社合計で1億3530万8100件となり、前月比で0.3%のプラスを示した。純増数ではソフトバンクモバイル(SBM)が22万9400件の増加で、主要3グループ中トップの座を継続。次いでau、NTTドコモの順となっている。ドコモは先月純減、しかもこの数年では最大の下げ幅を記録したが、今月は純増に転じることとなった(【発表リリース:事業者別契約数(2013年10月末現在)】)。

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auに競り勝つSBM、ドコモは遅れが続く


2013年10月末時点の主なデータは次の通り。

・携帯電話3社全体……1億3530万8100件
・事業者別
 NTTドコモ……6180万9100件(+3万7100)
 au(KDDIなど)……3920万4100件(+15万8900)
 ソフトバンクモバイル……3429万4900件(+22万9400)
 イー・アクセス……(非開示)
↑ 携帯電話契約件数(万台)(-2013年10月)
↑ 携帯電話契約件数(万台)(-2013年10月)

↑ 携帯電話契約件数(増減)(-2013年10月)
↑ 携帯電話契約件数(増減)(-2013年10月)

NTTドコモは何度となく繰り返される噂話や先行報道とその否定を繰り返した末、【NTTドコモからもiPhone販売へ、正式発表】でも伝えたように、9月20日に発売を開始したiPhone 5c/sからようやくiPhone販売に参入した。これは携帯電話事業者の主要3社では最後の参入となったが、これにより「iPhoneを購入使用できる」との他2社のアドバンテージは無くなったことになる。しかし他の2社の立ち上がり時の状況同様、発売当初は他機種の買い控えや対応不手際などマイナス要素も重なり、MNP(ナンバーポータビリティ)も他2社の各種特典に押し切られ、9月の時点では大きな影響は与えなかった。

今回月ではMNPは今なおマイナス値のまま(数字上は他社への流出が続いている)だが、前月まで7か月続いていた6ケタ台からは脱しており、ある程度iPhone効果が見え始めた感はある。もつともiPhone 5c/s自身、sはともかくcのセールスが当初の見込みよりも低めという話もあり、発売前に一部で予見された「状況の大転換」には程遠い結果なのも事実。

【ドコモのデータ公開ページ(契約数月次データ)】で確認すると、2013年10月単月のXi(クロッシィ)(LTE)純増数は79万9100件。またFOMAの契約数は76万2000件の純減。単純計算ではあるが、FOMAの契約者がXiに流れ、さらに新規契約者もそれなりに増加しているようだ。

ソフトバンクモバイルは先月から続く形で、主要3社では純増数トップを維持している。第2位のauとの差異は先月から大きく開き、長期間トップの貫録を見せつつある。一方au(KDDI)は契約純増数では今回月はソフトバンクモバイルに大きく差を開かれる形となり、さらに直近1年間ではもっとも少ない純増数となったが、後述するMNPでははるかに上回っている。ドコモからの転出組の多くがauにランディングするというパターンは継続している。

ただし1年前のiPhone5発売月の9月とその翌月の10月の動向と、今回のiPhone 5c/sの発売月である9月と翌月である今回月10月とを比較すると、iPhone5を発売していなかったドコモはともかく、SBM・au共に勢いに欠ける感は否めない。

SBMとauプラス、ドコモマイナスは変わらずだが…大手企業間の往来動向


TCA上では非公開なものの、MNPはドコモが引き続き転出超過(マイナス9万3100)、SBMとau(KDDI)は転入超過状態(それぞれプラス8300、プラス8万3900)。数の上だけではドコモ利用者からの移転組の大半がSBMとauに流れている(今回の場合は900件がイー・アクセスに転入している計算)。

auへのMNP利用者がMNPによるドコモからの移行組の過半数を占めている状況に変わりは無い(今月は9割強)。ただし直上でも触れた通り、iPhoneの新機種が発売された翌月にも関わらず、今回月はSBM・au共に前回月からMNPの流入者を減らしており、ドコモはマイナスに違いないもののその幅は縮小している。まだ流出者を抑えきれない状況に変わりはないものの、ドコモの「出血」が収まりつつある状況は明らかにiPhone効果が表れていると見て良いだろう。

↑ MNP件数推移(-2013年10月)
↑ MNP件数推移(-2013年10月)


↑ 2013年10月時点での3社間契約者数比率

小数第一ケタまでの表記だが、現時点で上位3社におけるドコモのシェアは45.7%。先月から0.1%ポイント減少。今月はauが0.1%ポイント上乗せしており、ドコモのジリ貧状態は継続中。iPhone参入効果でこの動きに歯止めがかかるか否かが注目される。

データ通信のみのワイヤレスブロードバンドのUQ WiMAXを展開する【UQコミュニケーションズ】の純増数だが、今回月以降PHSおよびBWA事業者からの月次契約数の情報提供は取りやめとなり、新規データは無しとなる。これにより今後月次データを公開するのは携帯大手3社、つまりドコモ・au・SBMのみとなった。

各報道によればPHSと3G双方に対応したデュアル端末の値がTCA値では反映されておらず、実情に合致していない状況となった、あるいは競合他社が非公開化したので自社公開の意味が無くなったのが非公開の理由とのこと。今後は四半期毎に各社が独自に発表を行うので、大まかな動向を知ることは出来るが、継続データが取得できなくなるのは残念ではある。

今後の流れ


ドコモのiPhone販売参入により大手3社のパワーバランスにも大きな変化が見られるとの観測もあったが、いざフタを開けてみると劇的な動きは無く、相変わらずSBMとauの優勢、ドコモの苦戦が続いている。「iPhoneプレミアム」そのものが未だに継続しているようでもある。

ただしMNPの動向を見るに、確実にiPhoneの販売の有る無しによる企業間の溝は埋まりつつある。その溝を再度深めるべく、SBMとauも多種多様な特典の展開、先行販売・運用の実績をアピールしており、広報宣伝活動の点でもそれは容易に把握できる。もっともこの動きは、かつてauがiPhone販売に踏み切った直後、SBMにおいて見られたのと同様で、何ら不思議なものではない。

毎年一番の携帯電話販売時期となる3月に、各社がどのような実績を示すことになるのか。直近ではその動きに注目したい。


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