アカウント乗っ取られ経験2割強…米ネット利用者のトラブル体験

2013/11/08 11:30

アメリカの民間調査機関【Pew Research Center】は2013年9月5日付で、同国内のインターネットを利用する際のプライバシーやセキュリティに関する調査レポート【Anonymity, Privacy, and Security Online】を公開した。それによればインターネットを利用している人の2割強が、電子メールやソーシャルメディアのアカウントの乗っ取りを受けたり、無断借用されるなどの経験を持つことが分かった。ハラスメントの被害を受けたことがある人は1割強に登る。世代別では概して若年層ほど高い被害経験率を見せるが、クレジットカードなどの重要情報を盗取された経験者は中堅者がもっとも多い値を示していた。

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ネットのトラブル経験、若年層ほど高い割合


今調査に関する調査要件については、先行記事【2/3が「クッキーや履歴削除」…米ネット活動でのプライバシー保護行動】を参照のこと。

恐らくは直近100年間で人類史において、重要かつ大きな影響を与えた発明の一つに挙げられるであろうインターネット。多種多様な便宜性を持つが、同時に色々な危険もはらんでいる。知らぬ人から(主に性的な)嫌がらせを受けたり、自分の利用しているアカウントをのっとられたり、お金関連の情報を盗まれて第三者にコントロールされたり…今件ではいくつかの事例を挙げて、それらインターネット上で発生しうるトラブルの経験率について見ていくことにする。

次のグラフは全体、そして世代別のネット上トラブル経験率。選択肢中もっとも多いのは「電子メールやソーシャルメディア(厳密にはSNSとは似て異なるものだが今件ではグラフの表記上はSNSとしておく)」で、21%の人が経験ありと答えていた。

↑ インターネット上で経験したトラブル(世代別)(米、2013年7月、インターネット利用者限定)
↑ インターネット上で経験したトラブル(世代別)(米、2013年7月、インターネット利用者限定)

家庭内でパソコンを共有していれば、電子メールなどの無断借用は案外有りえるかもしれない。またアプリやウェブサービスの利用に関して安全意識に欠けていれば、ウィルスなどのリスクは高くなる。もっとも昨今ではソーシャルメディアを介してアカウント乗っ取りを模索する事例も多々あり(例えばツイッターでタイムライン上にある「面白いアプリ」と評されたアプリのリンクを押して連携の許諾をしてしまうだけで、半ばアカウントを乗っ取られ、自分の意図しないツイートを勝手にさせられる)、むしろ2割でも低い感はある。

「ハラスメントの被害」は12%。「ソーシャルメディアなどでクレジットカードなどの重要情報が盗取された」事例は11%。10人に1人以上がこれらを経験していることになる。一方で「評判を落とされた」は6%、実態上の危機が生じた(例えば身元バレしてしまい、物理的ストーキングを受けたなど)は4%。案外低い。

世代別に見ると多くの項目で若年層が高い値を示している。これは単に若年層が安全面をないがしろにしているからでは無く(いくぶんはあるだろうが)、ネットの利用機会・頻度が高く、それだけリスクが発動しやすいからに他ならない。もっとも「クレジットカードなどの重要情報盗取」は中堅層の方が高め。業務上、インターネット通販の利用が高頻度など、重要情報を取り扱う機会が多いがため、必然的にトラブルにも会いやすい。

世帯年収が低いほどトラブルに会いやすい


この5つのトラブル経験について、世帯年収別で最上位・最下位の区分別で見たのが次のグラフ。

↑ インターネット上で経験したトラブル(世帯年収別、一部)(米、2013年7月、インターネット利用者限定)
↑ インターネット上で経験したトラブル(世帯年収別、一部)(米、2013年7月、インターネット利用者限定)

全項目について、低年収の方が高いリスク体現率を見せている。この傾向についてレポートでは何も説明していないが、理由は色々と考えられる。セキュリティ意識、具体的対策の欠如(セキュリティソフトの非導入)、公共の場でのパソコンを用いたインターネット利用時における不用心さ、低コストの娯楽となるインターネットコミュニティを積極活用しており、ネット上の他人とのコミュニケーション上のトラブルに巻き込まれやすいなどである。特に「ハラスメントの被害」「ネット上のトラブルで自分の評判を落とされた」で大きな差が出ていることから、そういう問題が生じやすい場に居る可能性が高いものと考えられる。

もっとも、環境上でリスクが低そうな高年収層でも、16%は「電子メールやソーシャルメディアのアカウント乗っ取りなど」の被害経験がある。上記で例示したリンク経由の怪しげなアプリの実施など、昨今ではこれまで以上に手法が巧みになっており、色々と安全対策を施し意識が高い人でも、トラップにかかりやすいということか。



世代別詳細値が非公開のためグラフには反映しなかったが、レポートでは「6%がフィッシング詐欺などで実際にお金の被害を受けた」「13%は自分の投稿がきっかけで家族や友人との間でトラブルを体験した」「1%は自分や他人の投稿がきっかけで職を失ったり退学処分となった」とある。見聞きはするものの自分には起きないであろうと考える節が強いこのタイプのトラブルも、その確率は決して低いものではない。

今件はアメリカでの調査結果だが、無論日本でも十分起きうる話で、発生率も似たり寄ったりだと考えられる。くれぐれも気を付けてほしいものだ。


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