スマホ利用、2歳半の時点で2割近く…乳幼児のデジタル機器利用傾向を探る

2013/10/27 20:00

NHK放送文化研究所は2013年9月4日付で、同所公式サイトにおいて「2013年幼児生活時間調査」の概要を公開した。それによると乳幼児では2歳後半から携帯ゲーム機を使う事例が増え、3歳で2割強、6歳では4割を超える使用率を示していた。パソコンやテレビゲーム機なども歳を経るほど利用率が上昇するが、スマートフォンは2歳の時点で2割近い使用率を示し、その後もほぼ横ばいで推移するという、他機器とは異なる動きを示している(【NHK放送文化研究所:世論調査一覧ページ】)。

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2歳後半から利用が伸びるゲーム機やパソコン


今調査は2013年3月3日から4日に渡り、首都圏居住の0歳4か月以上就学(小学校入学)前の幼児を対象としたもので、調査票配布回収法で実施された結果を集計している。記入は乳幼児本人では無く、その保護者が行っている。有効回答数は985人。

パソコンにインターネットに携帯電話に各種ゲーム機。思い返してみればこの10年余り、21世紀に入ってから、デジタル機器、情報通信機器の進歩は著しい。それらの機器や技術はあっという間に日常生活に浸透していき、当然、子供たちにも触れる機会が生じてくる。また、子供向けの玩具にもそれらの機器を模したものが続々登場し、デジタル機器の存在が当たり前の環境の中で育つようになる(デジタルネイティブ化)。

今調査ではテレビゲーム機、携帯ゲーム機、パソコン、スマートフォン(あえて一般携帯電話(フィーチャーフォン)は除外してあるようだ)の4つのデジタル機器を対象とし、乳幼児が「自分で」使うか否かを尋ねている(所有権は問わない)。概して保護者の監視下での利用となるため、目が届きやすい日曜における事例での設問となっている。

↑ デジタル機器を幼児自身が使う割合(日曜)
↑ デジタル機器を幼児自身が使う割合(日曜)

デジタル機器への接触機会を保護者が与えるのは、概して2歳あたりから。少しずつ割合は増え、幼稚園へ入園できる3歳の時点では21%が携帯ゲーム機、16%がスマートフォンに触れている。パソコンは6%とやや低め。これが6歳になると、携帯ゲーム機の42%をはじめテレビゲーム機の36%、スマートフォン14%、パソコン12%となり、かなり高い割合となる。

また、同じゲーム機でも利用開始時期、利用率共に、テレビゲーム機(据置型)よりも携帯ゲーム機の方が値が高い。これは利用上のお手軽さや価格に加え、子供がプレーできるタイプのゲームの多い・少ないによるところもある。さらにいえば友達と気軽にプレーし合える、コミュニケーションツール足り得るという点で、携帯ゲーム機は据え置き型と比べてはるかに優れている。

スマートフォンと携帯ゲーム機と


上記のグラフでは動向がやや分かりにくいところもあるので、携帯ゲーム機とスマートフォンのみを抽出し、その年齢別変移を折れ線グラフで見たのが次の図。

↑ デジタル機器を幼児自身が使う割合(日曜)(スマートフォンと携帯ゲーム機)
↑ デジタル機器を幼児自身が使う割合(日曜)(スマートフォンと携帯ゲーム機)

携帯ゲーム機は1歳後半から使い始める事例が現れ、それ以降は順次使用度合いが上昇していく。3歳前半で急上昇するのは、幼稚園に通う子供が増えて友達同士のつながりが拡大され、友達間でのプレーやソフトの貸し借りの機会も増えてくるからだろうか。6歳になると5人に2人までが利用者となる。

一方スマートフォンでは1歳未満の時点ですでに2%と少数ではあるものの、利用事例が確認できる。1歳後半になると急上昇し、2歳後半でピークの19%に達する。以降やや値を落とすものの、1割半ば台で推移し続ける。

スマートフォンが携帯ゲーム機を含めた他のデジタル機器よりも早期に使用されはじめる(状況を考えれば「保護者から提供され使うように指示される、手渡される」ところだろう)理由について、報告書では何の説明もない。「保護者も最初から持っているため、新たに買いそろえる必要が無い」「タッチパネルの操作方法を早く覚えさせたい」「お絵かきソフトや映像系アプリなど、子供向けの内容も多数揃っている」色々と想定は出来る。恐らくはこれらも含めた複数の理由によるものだろう。またどのようなアプリを用いているのか、いかなる使い方をしているのかまでは今調査では尋ねておらず、発表資料では確認できない。

2歳前後からスマートフォンに触れる機会を持った子供が成長するに連れ、デジタルの世界観をどのようにとらえ、認識し、関わり合う人間として成長していくのか。日本だけの話では無いこともあわせ、非常に興味深い話ではある。


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