先月に続き台風が客足を遠のかせる……2013年9月度のコンビニ売上高は既存店が1.6%のマイナス、3か月連続

2013/10/22 14:45

日本フランチャイズチェーン協会は2013年10月21日に同協会の公式サイトで、同年9月度のコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによれば協会加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でマイナス1.6%となり、3か月連続してのマイナスを記録した。客単価はほぼ前年同月と変わらなかったが、来客数がマイナスを示し、売上のマイナス化の原因となった(いずれも既存店ベース)。同協会側では中旬に発生した台風18号の影響などによる大雨をはじめとした中旬以降の気象の悪化で、客数に影響が出たのが原因と分析している(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要や調査対象企業については過去記事まとめページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明している。詳しくはそちらを参照してほしい。

主要項目における前年同月比は次の通り。

●店舗売上高:既存店は3か月連続のマイナス、全店は7か月連続のプラスに
・全店ベース……+3.5%
・既存店ベース…−1.6%

●店舗数(前年同月比)
・+5.5%

●来店客数:既存店は2か月連続のマイナス、全店は30か月連続のプラス
・全店ベース……+1.0%
・既存店ベース…−1.8%

●平均客単価:既存店は3か月ぶりのプラス、全店は2か月連続のプラス
・全店ベース……+2.4%(597.9円)
・既存店ベース…+0.2%(588.7円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+7.8%
・加工食品……−0.3%
・非食品………−0.5%
・サービス……+28.2%
・合計…………+3.5%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

9月は西日本を除いて平均気温が高めとなる残暑模様で、特に東日本や西日本では中旬以降、青天の日が続いた。一方で西日本を中心に中旬以降は台風などの影響で降水量が多く、これが客足を引っ張る形となる。

コンビニ各社が新たな客層の開拓の要として注力しているカウンター商材(レジなどが配されているカウンター上、及びその周辺で販売される商品。主に食材など。フライヤーを用いて揚げられる揚げ物系や、専用のケースで発売される中華まん、おでんなどが代表商品。これらは「カウンターフーズ」とも呼ばれる)は堅調に推移し、客単価は引き上げられたものの、客足の鈍化を覆すまでには至らなかった。

また商品構成比別動向を見ると、先月に続き今月も、たばこや雑誌が含まれる非食品の下げ率が一番大きく、これら商品の動きの鈍さが軟調さの要因だと考えられる。ただし今回月の報告では雑誌・たばこ共に特記事項としての登場は無く、ややまともな値を示した可能性が高い。

一方、この数か月間「サービス」の伸びが著しい。構成額比は4.7%と小さいものの、スペースも取らず単価が高いプリペイドカードの存在が、大いに貢献しているものと考えられる。さらにコンビニが多様なサービスを導入するに至り、そのやり取りが同ジャンルに該当するのも一因だろう。昨今のコンビニでプリペイドカードを販売する棚の数が増えたのも、需要そのものの増加に加え、高単価による魅力が一因かもしれない。

たばこや雑誌の低迷と、その代替になるものと


今回は幸いにも(?)言及は無かったものの、日本フランチャイズチェーン協会の月報ではほぼ毎月、冒頭の状況解説部分でたばこの販売状況に関する表記がなされている。これはコンビニとたばこは非常に深い関係があるからに他ならない。一つは【コンビニの商品種類別売上の変化をグラフ化してみる】で解説している通り、コンビニの売上の1/4ほどをたばこが占めていること、一つは季節を問わず売れる、購入頻度の高い通年商品であること、そしていわゆる「ついで買い」をもたらしやすい「客引き商材」であるのが、両者間の関係を近しいものとしている。売上こそたばこに及ばないが、雑誌もまたそれに近い関係にある。

しかしながらたばこも雑誌も、以前と比べるとその集客力、魅力は減退し、その動きはさらに加速化する気配を見せている。協会の言及で両者に関するコメントが成される際、売上そのものでは無く購入者に関する動きを語っている点を見るに、集客力の低下への懸念がにじみ出ている。

この2者の集客力の低下はかねてから懸念視されていたことで、コンビニ側でも高単価・高集客力を持ち、幅広い客層を有し、通年発売が可能で、リピート率の高い商品の開発に余念がない。昨今ではドリップコーヒーがその筆頭に挙げられるが、【コンビニコーヒーのリピート率8割超え】にもある通り利用者の評判・定着率も良く、各社とも実装店舗を増やし、さらにコーヒーと連動する形でのスイーツ開発ラインを立ち上げる企業も登場する状況を見ると、少なくとも「次期主力選手」の一人としての役目は果たせそうである。

「サービス」部門の堅調さの説明でも触れているが、コンビニは多種多様なサービスを取り込み、地域社会への存在感をますます深めている。変化する周辺環境の中で、いかにヒット作…というよりはアベレージヒッターを揃えることが出来るかが、今後のすう勢を決定づける大きな要因となりそうだ。

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