新聞を読む人の理由、読まない人の理由

2013/10/18 14:45

ライフメディアのリサーチバンクが2013年10月16日付で発表した「新聞に関する調査結果」によると、紙媒体の新聞購読者における購読理由としてもっとも多くの人が挙げたのは「様々な情報・話題が読める」とするものだった。3/4近くの人が同意を示している。他方、非購読者が挙げた最大理由は「インターネットのニュースサイトで十分」とするもので、同意見者は過半数に達していた(【発表リリース:新聞に関する調査】)。

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今調査は2013年10月4日から9日に渡って、10代から60代の男女を対象にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1200件。男女比・10歳区切りで世代構成比は均等割り当て。

先に【紙の定期新聞購読者は4割、中堅層に進む新聞離れ】で解説したが、今調査対象母集団では約2/3の人が紙媒体の新聞を読んでいる結果が出ている。

↑ 普段新聞(紙媒体)を読んでいるか(再録)
↑ 普段新聞(紙媒体)を読んでいるか(再録)

それでは新聞購読者・非購読者はそれぞれどのような理由で、新聞に対する自分のポジションを決定づけたのだろうか。まずは調査対象母集団の2/3を占める新聞購読者の購読理由。

↑ 新聞を読む理由(紙媒体の新聞を読んでいる人限定、複数回答)
↑ 新聞を読む理由(紙媒体の新聞を読んでいる人限定、複数回答)

7割を超える回答率で最上位を示したのは「様々な情報・話題が読める」。業界専門紙ならばその業界における多種多様な動き、さらには関連する他業界、社会全般の流れを把握できるし、一般紙なら政治経済芸能社会地域文化スポーツその他諸々、ざっくばらんではあるが把握することができる。大きな印刷面を対象にパラパラとめくりながら流し読みが出来るという点は、新聞をはじめとする紙媒体ならではのメリットに他ならない。

次いで多い意見は「自分のペースで読める」で4割強。インターネットなどのデジタルメディアでは情報の流れが速すぎて、自分のペースに合わないという人も多い。情報取得そのものよりも熟読・読み物として新聞を好む人には、紙媒体の方が良いのだろう。

また、紙媒体・デジタル媒体を問わず、新聞そのものの本質として「仕事や生活に役立つ」「情報や解説が詳しい、分かりやすい」「情報や解説が正確」「報道が正確」などを挙げる人も少なくない。もっとも「正確」関連の回答率が低く、「詳しい、分かりやすい」も3割を切っているあたり、新聞としての立ち位置について問題提起が必要かもしれない。少なくとも読者からはそのレベルでしか思われていない、それをメリットとして実感している人はその程度しかいないということだからだ。

他方、新聞を読まない人の理由はもっとストレートな意見でまとまっている。

↑ 新聞を読まない理由(紙媒体の新聞を読んでいない人限定、複数回答)
↑ 新聞を読まない理由(紙媒体の新聞を読んでいない人限定、複数回答))

トップは「インターネットのニュースサイトで十分」で50.3%。他の選択肢、特に「インターネット(電子版)新聞を読んでいる」を見るに、これは非新聞社系のニュースサイト、個人のニュースサイト以外に、新聞社が運営しているダイジェスト的なニュースサイトも含まれると考えて良い。次点の「テレビのニュースで十分」も含め、代替するニュースソースがあるので、紙媒体の新聞は買うのに至らないというものだ。

次いで多いのは「価格・購読料が高い」で37.2%。単純に金額的な購読料の高さはもちろんだが、上記にある代替手段の存在で回答者内でのコストパフォーマンスが下がり、割の合う試算対価と比べたら高いという判断も十分にありうる。例えば「多くのニュースはネットやテレビで手に入るから、紙の新聞を買うとしたら月1000円位が限度。でも実額で3000円もするのでは手が出せない」という次第である。

興味深いのは「新聞を読む習慣がない」とする意見が1/3以上もいること。世代別区分がデータとして公開されていないのが残念だが、多分に幼い時から紙の新聞を定期的に読む機会が無く、情報はインターネットなど他のメディアから取得するのが日常となり、習慣として新聞を読むこと自体がほとんど無かったものと考えられる。

スマートフォンやタブレット機などのデジタルメディアが、今後さらに若年層に浸透していくに連れ、この「新聞を読む習慣が無い」を理由に紙媒体の新聞を買わない人は、漸次増えていくのだろう。実際、2年前の同様の調査では、この項目の回答率は31.3%で、それから3.9%ポイント増加しているのが確認できる。来年のこの季節に行われるはずの、同じような調査でどのような結果が出るのか気になるところだ。


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