花王が定番トップ復帰、自動車企業が大攻勢(民放テレビCM動向:2013年9月分)

2013/10/17 15:45

映像音声検索技術「AV-Maker」などの独自技術を用いて取得したテレビCMのメタデータを提供するゼータ・ブリッジでは2013年10月16日付で、2013年9月度分の関東民放5放送局(日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビ)のテレビCMオンエアランキングを公開した。その内容によれば同年9月でCMの放送「回数」がもっとも多かった企業・団体は花王だった。企業別順位、商品別ランキングでは相変わらず携帯電話関連企業が多いが、それと共に今回月では自動車関連企業の上位入りが目立つ構成となっている(【ゼータ・ブリッジ公式サイト】)。

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花王がトップ復帰、興和も回復、そして自動車企業


データの取得場所の解説、各種データの意味、今件記事が関東地域のみを対象としていることに関する解説は、一連の記事まとめページ【定期更新記事:関東民放テレビCM動向(ゼータ・ブリッジ)】で行っている。

発表資料には「出演者ランキング」をはじめ、複数項目の切り口から見たデータが掲載されている。そのうち最初の項目である「企業別オンエアランキング(放送回数順位)」の上位10位を抽出して生成したのが次のグラフ。

↑ 企業別放送回数ランキング(2013年9月、上位10位)
↑ 企業別放送回数ランキング(2013年9月、上位10位)

先月は花王がトップから脱落するどころか4位にまで後退し、興和も7位にまで後ずさりする形となったが、今回月では花王がトップに返り咲き、興和も4位にまで回復。季節が変わり秋めいて、秋・冬用の商品(特にトイレタリー関連)のアピールを前面に押し立てた結果が出ている。




↑ 花王のニベアクリームのCM。定番ながらもこのCMをトリガーに「そろそろ肌荒れを気にする季節か…」と再確認するきっかけにも。【直接リンクはこちら:ニベア花王 ニベアクリーム  「一生の素肌に」篇 CM】

一方で今月は自動車関連企業の躍進も目立つ。10位圏内だけでもトヨタ自動車、日産自動車、ダイハツ工業の3社がランクイン。それぞれ個性的で視聴者の興味関心を引きつける切り口のCMを展開している。

毎月必ず最低でも1企業がランクインし、「この世の春」を堪能している感のある携帯電話キャリアでは、KDDIが7位、エヌ・ティ・ティ・ドコモは20位圏外、ソフトバンクモバイルが17位となった。先月に続き今月もまた、多方面の切り口でKDDIが攻勢をかけている。


↑ auの4G LTEのCM。リアルな生活に浸透するLTEをイメージ。

一方で携帯電話向けのエンタメサービスを提供する企業は、14位にグリー、16位にガンホー・オンライン・エンタテインメントが確認できる。自社提供タイトルを明るいノリで紹介するあたり、対象年齢層にマッチした演出を心得ている感は強い。


↑ グリーのCM。日常生活にゲームの世界が浸透している状況をビジュアル化。

これら上位10位の企業のCM出稿量に関して、各放送先のテレビ局ごとに細分化してグラフ化したのが次の図。

↑ 企業別放送回数ランキング(2013年9月、上位10位)(局別)
↑ 企業別放送回数ランキング(2013年9月、上位10位)(局別)

トップの花王による日本テレビとフジテレビ、興和によるテレビ朝日への出稿量突出はいつもの事。特に今回月の興和によるテレビ朝日への出稿量は群を抜いており、上位10位企業の中でも最大回数を誇っている。

また今回月においては、上位企業が比較的特定放送局への偏りが大きく、下位企業はあまり差異が無いような傾向を示している。このようなパターンを形成するのはあまりなく、珍しい動きではある。提供番組のあるなしや量による差異が出ているのだろうが、視聴者側としては番組中のCMだけでなく、テロップで流されるスポンサー企業一覧をチェックしてみるのも一興かもしれない。

携帯大攻勢続く、自動車CMも健闘中


企業別の区切りとは別に、個別商品のCM別に算出したランキングは次の通りとなる。上記で言及している通り、携帯電話向けコンテンツ配信会社として攻勢を続けているグリーがトップとなっている。またau(KDDI)も2つのCMが上位層に名前を連ねている。

↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2013年9月)
↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2013年9月)

企業別ランキングで複数社が名前を見せた自動車関連企業では、日産自動車のノートとダイハツ工業のミライースがトップテン入りしている。前者が対象車両のスペック的なメリットをスマートに二宮和也氏主演で演出しているのに対し、後者は特徴にスポットライトを当てるという点では同じだが、面白おかしくショートストーリーにまとめており、対照的な展開となっている。


↑ ダイハツ工業「ミライース」のテレビCM。外資系新聞社がミライースの利点の謎を思いっきり勘違いして解釈するという流れとなっている。

半期の期末であることに加え、これから行楽シーズンや年末年始の里帰りなど自動車を使う機会が増えるだけに、各社とも自社新車の認知度を少しでも高めようとCMに注力しているようすがうかがえる。

先月「夏季攻勢の終わり」について言及したが、今月はトイレタリーものや自動車関連のCMが堅調さを示すなど、明らかに秋らしさを実感できる構成となった。今後は寒さが身に染みる時期をひかえるだけにホット系の飲食品、さらには年末年始の行事に向けた関連商品、例えば掃除用品などもプッシュされていくことだろう。


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