2013年9月の熱中症での病院搬送者、昨年同月と比べて約1000人少ない3133人に

2013/10/17 14:45

総務省消防庁は2013年10月15日付で、同年9月の熱中症を起因とした全国の救急搬送の状況(確定値)を発表した。それによれば同年9月における熱中症による救急搬送者は3133人となり、前年同月の4209人と比べて1079人減少した値となった。また6月から9月までの合計搬送者数は5万8729人となり、これは毎年6月からの調査を開始した2010年以降では、最多の値を示す結果となった(【消防庁:発表リリース一覧ページ】)。

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今年の9月は秋雨前線の停滞で全国的に雨や曇りの日が多く、また台風も相次いで上陸、あるいは強い影響を日本本土に与えた。一方中旬以降は晴れの日も多く観測されたが、全般的には熱中症の起因となる高温多湿状態となる日は少なく、搬送者数も抑えられる形に。

今回の発表によれば、2013年9月の全国における熱中症による救急搬送人員(救急車で医療機関に搬送された人)は3133人となり、昨年2012年の9月における4209人と比較すると25.6%減という大幅減の値に収まっている。

↑ 熱中症搬送人員(2009-2013年、各9月、人)
↑ 熱中症搬送人員(2009-2013年、各9月、人)

↑ 熱中症搬送人員(2009-2013年、各9月、人数比)
↑ 熱中症搬送人員(2009-2013年、各9月、人数比)

昨年と比べるとすべての年齢区分で人数は減少。特に少年での減少が著しい。元々9月は【夏休み明けの熱中症搬送者比率、学生が高くなる不思議】でも指摘している通り、運動会や体育祭の練習・本番で学生が無理をしやすく、そのために熱中症で倒れる事例が増える時期でもある。天候の悪化に伴い屋外での活動が抑えられ、また屋内でも比較的低い温度での行動となったため、この世代の搬送者数が例年と比べて大きく減少したのだろう。

搬送時の初診傷病程度は次の通り。2011年に大きく減った中等症以上の重い病症率が、再びわずかずつながら増加の動きを示している。2010年の値にはまだ及ばないものの、天候の上では重度の熱中症が発生しにくい状況だったことを考えると、軽度のうちに連絡が成されなかった、あるいは発見されなかった事例が増えていることを意味し、憂慮すべき事態ではある。


↑ 熱中症搬送人員初診時傷病程度(2010-2013年、各9月、人)


↑ 熱中症搬送人員初診時傷病程度(2010-2013年、各9月、人数比)

ちなみに各症状の具体的内容は次の通りとなる。
軽症:入院を必要としない程度
中等症:重症または軽症以外の病状
重症:3週間の入院加療を必要とするもの以上
死亡:医師の初診時に死亡が確認されたもの

「軽症」と「重症」の容体を比較した上で勘案すると、「中等症」とは「3週間未満の入院を必要とするもの」と判断できる。つまり「重症ほどではないが、搬送時には相当状態が悪化しており、入院措置が必要な状況」。本人の無理がたたった、または他に誰もいない環境下で気を失い、第三者による発見が遅れたことが想定できる。

自分自身への注意を怠りなくするのと共に、異常を感じたらすぐに水分補給、涼しい場所への移動、楽になる姿勢を保つなど各種対応を行うのは常識論のレベル。それと同時に身の回りに体力の不安な人、身体の衰えなどの理由から適切な反応が期待できない人が居る時には、積極的に声をかけるなどして、熱中症の発生を極力防ぐ姿勢を望みたい。

なお今回の確定報により、2013年6月から9月(夏期)における搬送者数総計は5万8729人となり、6月から調査を開始した2010年以降では最多数を記録した。

↑ 夏期熱中症救急搬送人員(2009-2013年、各年6-9月の累計)
↑ 夏期熱中症救急搬送人員(2009-2013年、各年6-9月の累計)

今年は台風に押されたのか(?)、残暑が10月に入っても続くこととなり、東京でも11日から12日にかけて真夏日が観測される事態となった。多分に熱中症搬送者がカウントされたと予想されるが、消防庁では10月以降の値は原則公開されず、その状況を推し量ることは出来ない。

とはいえ、計測値が公開されなくとも、環境により、10月でも熱中症を発症する可能性は多分にあることに違いはない。「体調管理」という全般的な視線で自分の、そして周囲の体を気遣い、その中で熱中症に対する注意と配慮をしてほしいものだ。


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