広告表示利用者は1日2億3780万人、前年同期比でプラス15.6%…ツイッターのアクセス動向(最新)

2022/07/23 06:35

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2022-0723チャット形式のミニブログサービス「Twitter(ツイッター)」を提供しているツイッター社は2013年11月7日付でニューヨーク証券取引所に上場(コードはTWTR)、大型のインフラサービス系IT企業の上場として大いに市場の話題を集めることとなった。上場以降は基本方針・事業内容こそ変わらないものの、それまで以上に株主の視線を気にする、収益確保の姿勢をより強く示す動きを示している。今回はそのツイッター社の公開資料を基に、ツイッターのアクセス動向を確認していくことにする。

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ツイッターの広告表示をする利用者は1日2億3780万人


データの取得手順は【アマゾンドットコムの売上推移など(最新)】で紹介したものとほぼ同じ。SECの【SEC Filings & Forms】から【Search for Company Filings】を経由し、【Boolean and advanced searching, including addresses】を選択。そして検索キーワードとして「twitter 10-k」を入力すれば年次会計報告書を取得できる。「twitter 10-q」ならば四半期単位の報告書。なおツイッター社では決算発表当日に同社公式サイトに概要的決算報告書を掲載し、それからしばらく経ってから詳細な報告書をSECに登録する。

今回はSEC上に発表される報告書を待たず、ツイッター社の財務会計関連の公式公知ページとなる【Financial information】上にて2022年7月22日付けで発表された、2022年第2四半期(Q1)=四半期会計報告書「Q2 2022 Earnings」の各種資料を確認する。

報告書は財務面のデータがメインだが、それを裏付けるための本業の動向、ツイッター社なら主事業のツイッターに関する成長性についての数字も記されている。それらを基にツイッターのmDAU(monetizable Daily Active Users、公式サイトあるいはアプリケーションを通じて広告表示をした上でアクセスする、つまり収益に貢献する1日の利用者数)を確認する。これは以前公開されていたアクセスの指標値MAU(Monthly Active Users。月一以上の利用者数、月次アクティブユーザー数)に代わり公開対象となっている値。MAUの公開を止めてmDAUに差し替えたのは、単なる利用者数よりも収益に直接つながる利用者数の方が、株主には経営実情を把握しやすいとの思惑によるものと思われる。

なおmDAUは2017年以降の値のみ公開されている。

↑ ツイッターの公式サイトあるいはアプリケーションを通じて広告表示をした上でアクセスする1日の利用者数(mDAU、世界全体)(億人)
↑ ツイッターの公式サイトあるいはアプリケーションを通じて広告表示をした上でアクセスする1日の利用者数(mDAU、世界全体)(億人)

↑ ツイッターの公式サイトあるいはアプリケーションを通じて広告表示をした上でアクセスする1日の利用者数(mDAU、世界全体、前年比と前年同期比)
↑ ツイッターの公式サイトあるいはアプリケーションを通じて広告表示をした上でアクセスする1日の利用者数(mDAU、世界全体、前年比と前年同期比)

四半期成長率がおとなしめに見えるのはあくまでも四半期のみでの成長だからに他ならない。年ベースでは10%内外から20%を超える成長を示している。広告収入がメインのツイッターにとって、これはよい傾向に違いない。もっとも、2020年6月をピークに、前年同期比における伸び率が落ち込みを示しているのも事実ではある(ここ数期では前期比でプラスを示すようになったが)。

直近の2022年第2四半期におけるmDAUは2.378億人。毎日ツイッターに2.378億人もの人が広告を表示した上でアクセスしている計算になる。そして年成長率は15.6%に達している。

報告書の中でツイッター社のCEO(最高経営責任者)のParag Agrawal氏、そしてCFO(最高財務責任者)のNed Segal氏は、今回の決算短信の中で何のコメントもしていない。これはすでに報じられている通り、イーロン・マスク氏によるツイッター社の買収合意が撤回されており、それに関する裁判に向けて準備中のためだと思われる。また今四半期では記事執筆時点で10-Qすら公開されていない(今記事の各値は唯一発表された四半期決算報告書から抽出している)。

なおMAUなどが掲載されている2019年第1四半期までの実情は別途記事【ツイッターのアクセス動向(2019年第1四半期まで)】に保存している。詳しくはそちらを参照してほしい。


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