米成人の非ネット利用率15%、高齢者なら4割を超える

2013/10/08 15:45

米大手調査機関の【Pew Research Center】は2013年9月25日付で同社公式サイトにおいて、同国内のインターネットの「非」利用状況に関する調査報告書【Who’s Not Online and Why】を発表した。それによると同国内に居住する成人男女から成る調査対象母集団においては、85%がインターネットを何らかの形で利用していることが分かった。非利用率は15%に留まっている。属性別では30歳未満が2%に過ぎないのに対し、65歳以上は4割強に達するなど、いわゆる「デジタルデバイド」の大きさを再認識させられる結果が出ている。

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今調査は2013年4月17日から5月19日までにかけて、アメリカ合衆国内に住む18歳以上の男女のうちRDD方式で選ばれた電話番号に対して、英語とスペイン語による口頭インタビュー方式で行われたもので、有効回答数は2252人。そのうち固定電話経由は1125人、携帯電話経由は1127人(うち571人は固定電話を所有せず)。インターネット利用者は1895人(85%)。国勢調査に基づいたウェイトバックが行われている。

インフラの整備や技術の進歩、提供会社間の競争激化と関連機器の廉価化などに伴い、インターネットの普及率は日に日に上昇している。【世界全体のパソコンとインターネットの世帯単位普及率をグラフ化してみる】にもある通り、全世界では4割超、先進国に限れば3/4超という値が出ている。アメリカ国内の動向を継続的に調査しているPew Research Centerでも同様の調査を行っており、それによれば1995年6月の時点では14%でしかなかったインターネット普及率(成人対象。機器を問わず、時々以上の頻度で使っているか。ブラウジング以外に電子メールの利用も含む)は直近の2013年5月には85%に達している。

↑ インターネットを時々以上の頻度で使っているか(利用端末問わず)(米)
↑ インターネットを時々以上の頻度で使っているか(利用端末問わず)(米)

ほぼ21世紀到来のタイミングでインターネット利用者は少数派から多数派に入れ替わり、携帯電話が普及を見せ始める2005年には2/3を超えていく。そして今や7人のうち6人までが何らかの形でインターネットを利用する時代となっている。

それではインターネット「非」利用者はどのような属性に多いのだろうか。主要属性別に「非」利用者の割合を示したのが次のグラフ。

↑ インターネットや電子メールを利用しない人(2013年5月、米)
↑ インターネットや電子メールを利用しない人(2013年5月、米)

新技術は概して若年層が飛び付き、高齢層が後に続く形を取るが、インターネットにおいてもその原則は通用している。30歳未満ではわずか2%しかいない「非」インターネット利用率も50歳-64歳では17%、65歳以上になると44%に達する。詳しくは後日改めて解説するが、「非」インターネット利用者の多くは「意義があるとは思えない」という認識のもとにインターネットを敬遠している節がある。元々長きに渡りインターネットが無い時代を生きていただけに、有意義さを見いだせない、思いつかないというのも理解は出来る。

学歴別では概して低学歴、世帯年収別では低年収の方が、「非」利用率は高い。これは学歴と年収には多分に相関・因果関係があることに加え、低年収の場合はアクセス環境を整備しにくい、低学歴ではネットの利用方法を見出しにくいという悪条件が重なった結果だと考えられる。中には自発的に、高齢者のように敬遠している人もいるだろうが、多分に「したくてもできない」人がいるものと考えられる。

最後に居住地域別だが、都市部よりも地方の方が値は高い。これは純粋にインフラの整備問題と考えた方が良さそうだ。



携帯電話、特にスマートフォンの普及はインターネットアクセスのハードルを押し下げるアイテムとしての立場を有している。パソコンとインターネット回線の整備にはそれなりのお金が必要となり、居住地域に回線が届いていなければそれすら叶わない。ところが携帯電話なら本体以外に特に必要となる機器は無く、行動領域内で電波が届く場所があれば、すぐにネットの世界へダイブできる。

さすがに100%は難しいだろうが、デジタルネイティブの世代が成長し、社会生活におけるインターネットの必要性がさらに増加するにつれ、現時点で「非」利用状態の人も次第に利用サイドに移行していき、インターネット利用率はさらに上昇していくに違いない。もっとも利用できない理由として「アクセス環境が無い」「有意義とは思わない」などを挙げている一部の人は、非ネット化を貫き通すものと考えられる。果たしてどこまで普及率が進むのか、Pew Research Centerの継続調査について、今後の動向を見極めたい。

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