ドコモiPhoneを購入したい理由、しない理由

2013/09/26 15:45

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NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションのgooリサーチは2013年9月19日に公式サイトにおいて、スマートフォン「iPhone」に関する調査結果を発表した。それによれば調査対象母集団では、NTTドコモのiPhoneを購入する意向がある人は購入検討者も含め12.5%居ることが分かった。それらの人に理由を尋ねると、過半数の人は「NTTドコモからiPhoneが出るのを待っていた」と回答している。他方購入意志の無い人は「プランや値段など詳細が良くわからない」「現在利用している機種で満足している」などが理由の上位についていた(【発表リリース:「iPhone」に関する調査結果】)。


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「『ドコモのiPhone』待ってたの」が過半数


今調査に関する調査要件などは先行記事の【スマホ保有率48%、20代女子は7割超え】で解説済み。また【NTTドコモからもiPhone販売へ、正式発表】で伝えている通り、NTTドコモからのiPhone5 c/s発売が発表されたのは2013年9月11日で、今調査の実施時点(2013年9月13日から17日)では具体的な本体価格、通信プランなどは主要3キャリア共に未発表である。

同調査に関する別解説記事の通り、調査時点で「ドコモiPhone」を予約済みな人は0.1%、購入したい人は3.9%、購入を検討したい人は8.5%となり、購入意向を示している人は合わせて12.5%となっている。

↑ NTTドコモの「iPhone」の購入意向(2013年9月13日-17日時点)(再録)

これらの人に、なぜ「ドコモiPhoneを購入したいのか」を聞いた結果が次のグラフ。最多回答項目は「NTTドコモからiPhoneが出るのを待っていた」で54.5%と過半数の値を示すことになった。


↑ NTTドコモの「iPhone」を購入したい理由(予約済み、購入したい人、購入検討者限定)(複数回答)

日本の携帯電話事業者(キャリア)中、SBM(ソフトバンクモバイル)がiPhoneの販売を始めたのが2008年7月、auは2011年10月。NTTドコモはそれ以降も頑なにiPhoneの発売をしてこなかったが、何度となく発売開始の噂は登っていた。またドコモの情勢をかんがみるに、iPhone販売参入は十分にあり得るとし、「参入は必然。むしろいつになるかが問題」とする意見も少なからずあった。それほど期待が大きかっただけに、今回の発売決定は「待ってました」と感じる人が多いのも理解は出来る。

また「そろそろスマートフォンを利用したいと思っていた」との人は3割強。スマートフォンというだけならドコモに限ってもiPhone以外にAndroid系の端末は多数発売されている。それでもiPhoneを選ぶのは、知名度や魅力の違いからだろう(現在auやSBMの一般携帯ユーザーもこの選択肢を選んでいる可能性はあるが、現在ドコモのユーザーと比べればハードルは高い)。

「待ってました」の気概が大きいのは、購入予定時期にも現れている。


↑ NTTドコモの「iPhone」の購入予定時期(予約済み、購入したい人、購入検討者限定)

予約済みは1.0%しかいないが、すぐにでも・1-2か月の間に買いたい人を合わせると1/3に達する。半年以内で計算すれば61.5%と6割を超える。ある程度ほとぼりが冷めた1年後位は5.5%しかいない。時期未定が1/3近くいるが、これはお財布事情や需給動向を見極めての人が多分にいると考えられる。

「ドコモiphone」は要らない、その理由は


一方、NTTドコモ発のiPhoneを購入するつもりが無い人においては、意外にもその最多理由として挙げられたのが「プランや値段など詳細が良くわからない」だった。3割に達している。


↑ NTTドコモの「iPhone」を購入するつもりが無い理由(複数回答、該当者限定、上位抜粋)

上記にある通り今調査時点では、3キャリア共に本体価格、通信プランなどの詳細を明らかにしていない。そもそも論としてiPhoneを買う・買い替えるのか否かも合わせ、「NTTドコモの」iPhone 5s/cを検討する際の材料が不足しているのが、「ドコモiPhone」に手を出さない最大の理由。見方を変えれば、詳細が判明した時点で、「購入検討者」に移行する可能性も少なからずある。

次いで多いのは「今利用している機種で十分」。auやSBMのiPhoneを含めたスマートフォン利用者、さらには一般携帯電話利用者でも「現時点で乗り換える必要はない」と判断している次第。また後者においては、「スマートフォンへの乗り換えそのものが不必要、一般携帯電話の方がむしろ使いやすい」という人も多分にいる(第三位の回答項目)。

一方で、「キャリアが変わるのが嫌」「今解約すると違約金がかかる」という回答も、それぞれ2割近くいる。理由は異なるものの、各キャリア(今件においてはauとSBM)の「囲い込み」がある程度功を奏しているのがうかがえる。



やや主題からは外れるが、「要らない」派の回答項目中24.1%が「一般携帯電話の方が使いやすい」と回答している。これは全体比では2割強と概算できる。操作性などの点で、少なくとも2割以上の人は「スマートフォンよりも一般携帯電話の方が使いやすい」と答えていることになる。

しかしながら現在主要3キャリアにおいては、新製品のほとんどがスマートフォン。今件調査では「ドコモiPhone」における需要と供給の実情を垣間見れる結果が出たが、同時に「一般携帯電話」においても、需給問題を考えさせられる値を見知ることが出来たといえる。

各キャリアがインフラやメンテナンス、サポート、そしてコストパフォーマンスの上でスマートフォンに注力したい実情は理解できる。しかしながら、一般携帯電話に対する確実な需要にも応え続けてほしいものである。


■関連記事:
【ドコモのiPhone販売開始とMNPとフェルミ推定と…今後の契約者数動向を予想してみる】


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