降水量の多さで客足に影響…2013年8月度のコンビニ売上高は既存店が1.4%のマイナス、2か月連続

2013/09/22 10:00

日本フランチャイズチェーン協会は2013年9月20日付で、同協会公式サイトにおいて、同年8月度のコンビニエンスストアにおける統計調査月報を発表した。それによれば協会加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でマイナス1.4%となり、2か月連続してのマイナスを記録した。客単価はほぼ前年同月と変わらなかったものの、来客数がマイナスを示し、これが売上でマイナスをもたらす起因となった(いずれも既存店ベース)。同協会側では下旬における日本海側を中心とした降水量の多さと、たばこや雑誌購入者の減少が影響したと説明している(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要や調査対象企業に関しては過去記事まとめページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明済みなので、そちらで確認をしてほしい。

主要項目における前年同月比は次の通り。

●店舗売上高:既存店は2か月連続のマイナス、全店は6か月連続のプラスに
・全店ベース……+4.0%
・既存店ベース…−1.4%

●店舗数(前年同月比)
・+5.7%

●来店客数:既存店は2か月ぶりのマイナス、全店は29か月連続のプラス
・全店ベース……+3.9%
・既存店ベース…−1.3%

●平均客単価:既存店は2か月連続のマイナス、全店は2か月ぶりのプラス
・全店ベース……+0.1%(607.5円)
・既存店ベース…−0.1%(598.3円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+7.8%
・加工食品……+2.2%
・非食品………−0.4%
・サービス……+20.5%
・合計…………+4.0%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

8月は前月から続き猛暑が日本全土を襲い、特に東日本・西日本を中心に上旬から中旬にかけて晴れの日が続き、厳しい暑さとなった。しかし下旬になると日本海側を中心に降水量が多くなり、これが客足を引っ張る形に。

コンビニ各社が注力しているカウンター商材は堅調に推移したが、来客誘因商材としてかつてはコンビニの雄だったたばこに加え、雑誌購入者の減少も特記されるほどのものとなり、客数の減少を招くことになった。特に雑誌は今年4月度分以降久々に、再び言及されており、具体的な値は不明ながらも特筆しなければならないほど、セールスが落ち込んでいることがうかがえる。

商品構成比の動向を確認すると分かるのだが、たばこ・雑誌が該当する「非食品」の項目の伸び率が一番低く、昨月はかろうじてプラスに留まっていた値が、今月は唯一マイナスを示してしまっている。コンビニからのたばこ離れ・雑誌離れは、来場客数の減退とも合わせ、売上へ影響を与えていることが分かる。

一方、構成額比は4.7%と小さいものの、「サービス」項目の堅調さが今月も目立つ形となった。該当項目は「コピー、ファクシミリ、宅配便、商品券、ギフト券、乗車券、各種チケット、テレフォンカード、宝くじ、D.P.Eレンタル、航空券、宿泊券、クリーニング(公共料金の収納代行は含まず)」とあるが、昨今大手コンビニ各社が専用スペース・棚を用いて取り扱いをしている各種プリペイドカードの販売が、堅調に推移しているものと思われる(何しろカードの特性上、購入単価はそれなりに高い)。

たばこや雑誌に代わる商品とは


日本フランチャイズチェーン協会の月報ではほぼ毎月、冒頭のコメント部分でたばこに関して言及を行っている。これはこれはたばこの単価が高いことに加えて、リピーター率も高く、コンビニサイドの視点では「お得意様の購入品」として認識されているからに他ならない。販売時の手間暇があるとはいえ、たばこが一等席的な場所に配されていることからも容易に理解できよう。また実測値として【売れるたばこ・落ちる粗利益率…コンビニの商品種類別売上の変化をグラフ化してみる(2012年9月版)】で解説している通り、大手コンビニでは全体の売上の約1/4を示しているほどの実績もある。

さらに今月では上記にある通り、同じように「お得意様購入品」としての認識度が高い雑誌についても、状況が思わしくないことが伝えられている。しかも双方とも売上そのものではなく、「購入者数」に関する言及であり、売上自身はもちろん、集客力が減退していることへの懸念が透けて見える。

「たばこ」と「雑誌」という、高単価・高集客力を持っていた商品の商品魅力の低下は、コンビニにおいては一大問題であり、その問題が現実のものとして客単価・来店客数の低迷の一因となっている。コンビニ側でも周囲環境や内部データを元にその傾向をつかんでおり、逐次代替品・サービスの開発を進めている。

同じように高単価で来客動機となり得るもので、しかもリピート率が高い商品はなかなか見つからないが(簡単に開発・提供できるのなら、とうの昔に展開されている)、昨今ではドリップコーヒーがその最有力選手として挙げられる。先程コンビニ最大手のセブン-イレブンで、全店舗での導入が完了したとの話もあり、今後は導入を終えていないコンビニの環境整備と共に、コンビニ間の品質などをはじめとした中身の競争が激化しそうだ。

また、ドリップコーヒーよりも先に注力されはじめた、惣菜の展開もリピート率の高さでは注目に値する。そしてこの数年でしっかりと根を下ろしたコンビニスイーツも、新たな「客寄せ商品」の一つと位置づけられる。現在は主力選手の切り替えを巧みに行っている最中における、過渡期的な低迷期間にあるのかもれしない。

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