スマホは高一3/4、高三6割…高校生の携帯電話所有状況

2013/09/15 14:00

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通信添削事業などを展開するZ会は2013年9月12日に、SNS(ソーシャルメディア)に関する高校生の利用実態調査結果を公表した。それによると高校生で構成される調査対象母集団では、高校一年生で3/4、高校三年生で6割強がスマートフォンを保有していた。一般携帯電話(フィーチャーフォン)も合わせ、携帯電話そのものを持っていない人は学年を通じて5%前後に留まっている(【発表リリース:高校生の67.2%がLINE、23.2%がTwitterを利用】)。


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今調査の調査対象母集団構成や調査様式については、先行記事の【LINE6割強、ツイッター2割超、mixiは…? 高校生のSNS利用実態】を参考のこと。

今調査対象母集団に対し、携帯電話の所有状況(ここでは利用状況を意味する。自前で購入・料金支払いをしている他に、保護者に購入してもらった、利用料金を肩代わりしてもらっている場合も含む)について聞いたところ、携帯電話非保有者は5%前後に留まり、9割以上が所有していた。


↑ 携帯電話所有状況

高性能で使用料金も高いスマートフォンは、「高学年の方が保有率が高い」とのイメージを持つ人が多いだろうが、今調査ではまったく逆の結果が出ている。高一では75.0%(72.3%プラス2.7%)、高二では66.8%、高三では60.2%にまで下がり、学年差で14.8%ポイントもの差が出ている。その分高学年ほど一般携帯保有率が高い。

これは「スマートフォンの普及がこの一、二年で急激に進んだこと」「携帯電話を購入する・してもらうタイミングは高校に進学したタイミングが多いこと」「すでに一般携帯電話を所有していると、高校生の時点ではスマートフォンへの買い替えが認められない場合が多いこと」などの理由による。現在の高一は高校へ進学した際に、はじめての携帯電話としてスマートフォンを所有した事例も多い(新型機のほとんどがスマートフォンなのだから、選択の余地はあまり無い)。

ところが現在の高二、高三となるに連れて、それぞれの高校進学時(高一だった時)に一台目の携帯電話としてスマートフォンを所有する機会は、現在の高一よりは少なく、一般携帯電話を買い与えられる場合が多くなる。結果として現時点でもスマートフォンの保有率がやや低めに出ている次第である。「両方保有」が極めて少数なのは、高校在学中に一般携帯電話からスマートフォンへ買換えをする事例があまり無いからだと考えられる(別調査結果【スマートフォンの伸び率が…小中高校生のパソコン使用率や携帯保有率の変化】でも、若年層へのスマートフォンの浸透がこの一、二年の間に加速度的に進んだことが確認できる)。

スマートフォンの急速な浸透はここ一、二年のことであり、学年とスマートフォン所有率の逆転現象は、この数年の間のみに起きる、特異な現象と考えられる。あと二、三年もすれば、ほぼ横ばい、あるいは学年が上になるに連れて多少ながらもスマートフォンの所有率が上がる形になるだろう。


■関連記事:
【小中高校生の携帯電話保有状況(2012年度・青少年のインターネット利用環境実態調査版)】


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