「さらに厳しく」約7割…自転車の規制強化への想い

2013/09/19 07:55

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ライフメディアのリサーチバンクは2013年9月11日に「自転車に関する調査結果」を公開した。その内容によれば調査対象母集団では、自転車に対する昨今の取り締まりの強化に対し、7割以上の人が「さらに厳しくすることを望んでいる」ことが分かった。現状維持(現在の厳しさで良い)とする意見は1/4程度で、「厳しすぎるので緩めてほしい」との考えを持つ人は1割にも満たない(【発表リリース:自転車に関する調査】)。


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今調査は2013年8月30日から9月4日にかけて10代から60代の男女に対し、インターネット経由で行われたもので、有効回答数は1200件。男女比、10歳区切りの世代構成は均等割り当て。なお今調査対象母集団で自転車保有率は、自前・家族兼用も合わせ68.9%。

【警察庁、自転車の歩道通行への対応見直しを通知】などにもある通り、元々健康志向で自転車の利用に注目が集まっていたのに加え、東日本大震災による交通の混乱などを機に、通勤手段などとしても自転車が注目を集め、利用される機会が増加している。これに合わせ、自転車への各種法令上の規制も強化されつつある。

この「自転車への取り締まり強化」という流れに対し、どのような感想を抱いているのかを尋ねた結果が次のグラフ。もっと取り締まりを強化すべきか、このままで良いか、厳しすぎるので緩めるべきかを5段階で聞いたものだが、多分に「さらなる取り締まり強化を願う」人が居ることが分かる。


↑ 自転車事故増加のため、取り締まりが強化されているが、この状況をどう思うか

現状の「取り締まり強化」状態の維持を望む人は1/4。さらなる強化に期待する人は7割。取り締まりの緩和を願う人は1割にも満たない。大勢としては「自転車への取り締まりをさらに強化してほしい」という意見に集約されることになる。

男女別では「取り締まり強化」派は女性の方が多いが、これは別記事で触れている「第三者運転の自転車による危険行為で、怖い体験をした人」において、女性の方が体験率が高いことを起因にしている。自分の経験の上で、さらなる強化を願っている次第である。


↑ 自転車の交通ルールやマナーが守られず、怖い・不快な思いをした行為はあるか(複数回答)(男女別)(再録)

自転車は軽車両であり、各種交通規制の適用対象ではあるが、運転そのものには免許などを必要としないため、どうしても荒れた運転が生じてしまう。しかも歩道走行も可能なため、歩行者の立場からは、自動車以上のリスクを覚える状況にもなりうる。取り締まり強化を求める声が多いのも致し方あるまい。もっとも取り締まりを強化する前に、リスクが体現化されて当事者が「知らなかった」と口に出す前に、啓蒙・教示方面の強化を推し量るべきなのかもしれない。

なおリリース中では「自転車による事故が増えている」との表現があるが、年ベースでの統計値を見る限り(【自転車事故、交通事故全体に占める比率は2割を切る(2012年分反映版)】)、件数そのものは2005年以降、交通事故全体に占める自転車事故件数比率は2010年以降、漸減状態にある。


↑ 交通事故全体件数と自転車事故件数、およびその比率(-2012年)(再録)

他方、携帯電話の普及により、携帯電話を利用しながらの危険運転の事例が頻発していることも事実である。あるいは携帯電話の利用マナーの徹底だけでも、それなりの効果が望めるかもしれない。


■関連記事:
【「自転車一方通行規制」標識が新設】


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