「ニート」の人口比率をグラフ化してみる(最新)

2018/06/27 05:00

2018-0623内閣府は2018年6月19日付で、2018年版となる「子供・若者白書」を発表した。今回はその白書の中から、いわゆる「ニート」に相当する属性として分類されている「若年無業者」の数そのものでは無く、該当しうる年齢階層の人口の何%を占めているか、人口比率の推移を見ていくことにする(【発表リリース:子供・若者白書について】)。

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先行展開記事の【「ニート」数推移をグラフ化してみる】にある通り、今白書では「ニート」をほぼ同定義の「若年無業者」と表現しているが、その数はほぼ横ばいから漸減への動き。雇用市場も含めた景況感の改善や、若年層人数全体の減少、社会認識の変化などが要因として考えられる。

↑ 若年無業者(≒ニート)数(万人)(再録)
↑ 若年無業者(≒ニート)数(万人)(再録)

これらはあくまでも絶対数による人数の推移。多数の他資料からもある通り、日本の若年層人口は漸減傾向にあるので、「若年層全体に占めるニートの割合」は増加しているのか減少しているのか、この動向だけでは判断は難しい。そこで具体的にその状況を逐次算出し、折れ線グラフで推移を示したのが次の図。なお今回年から若年無業者(≒ニート)の定義が変わったことで、過去の値も白書に提示している一次資料を用いて再計算している。

↑ 15-39歳人口に占める若年無業者の割合
↑ 15-39歳人口に占める若年無業者の割合

データの収録開始年である1995年当時は該当世代の1.3%でしかなかった「ニート」だが、その後上下を繰り返しながら中期的には比率は漸次上昇。2005年には2.0%に達し、2012年には最大の2.3%。その後、やや値を落としたが2016年では再び上昇し最大となる2.3%(2012年と同じ)の値を計上した。直近の2017年ではそこからやや値を落として2.1%。概算だが2017年では15歳から39歳が48人集まると、そのうち1人がニートとなる。

このグラフ・値の動向の特徴としては、景気動向に大きく左右される事無く、上昇していた点が挙げられる。2001年から2002年にかけての0.5%ポイントもの上昇は、先行記事で言及した「若年無業者の急増」が、同年齢階層の全体人数の急増による比例的な増加によるものでは無く、何らかの要因によって割合が増加した結果であることを表している。

この急上昇に関しては先行記事の通り「学校完全週5日制」をトリガーとする論説もあるが、そのほかに当時の不況を反映しているとの解釈もできる。しかしながらその後の景気回復にも関わらず割合は減少していないことから、景気とは大きな関係は無いと推測される。不景気のみ連動し、好景気とは無関係の可能性もあるが、ならば2007年夏以降の金融不況の際にも、同様の大幅な上昇が起きねばならない。しかしながらそのような動きは見られない。

就業構造や社会情勢に大きな変化が無い限り、この比率は引き続き中期的には上昇を続けていくものと考えられる。ただしこの数年間の動きからは、現状がほぼ天井、そして減少に転じたようにも見える。

今後もニート数の絶対数とともに、該当年齢階層の人口比についても注視する必要があることには違いない。



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