夏物堅調だが客単価減少で売り上げ減…2013年7月度のコンビニ売上高は既存店が0.8%のマイナス、2か月ぶり

2013/08/21 16:15

2013年8月20日に日本フランチャイズチェーン協会では同協会公式サイトにおいて、同年7月度のコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。その発表内容によると加盟コンビニの同月度の売上高は前年同月比でマイナス0.8%となり、2か月ぶりにマイナスを記録した。来客数は14か月ぶりにギリギリでプラスを示したが、平均客単価は2か月ぶりのマイナスとなり、これが売上がマイナスになる起因となった(いずれも既存店ベース)。同協会側では月後半における北日本での天候不順、そしてたばこ購入者の減少などが影響したと説明している(【日本フランチャイズチェーン協会公式ページ】)。

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今調査の概要や調査対象企業については過去記事まとめページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明済み。そちらで確認をしてほしい。

主要項目における前年同月比は次の通りとなった。

●店舗売上高:既存店は2か月ぶりのマイナス、全店は5か月連続のプラスに
・全店ベース……+4.6%
・既存店ベース…-0.8%

●店舗数(前年同月比)
・+5.7%

●来店客数:既存店は14か月ぶりのプラス、全店は28か月連続のプラスとなる
・全店ベース……+5.4%
・既存店ベース…+0.04%

●平均客単価:既存店は2か月ぶりのマイナス、全店も2か月ぶりのマイナス
・全店ベース……-0.7%(598.3円)
・既存店ベース…-0.8%(588.9円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+8.0%
・加工食品……+2.6%
・非食品………+1.4%
・サービス……+16.5%
・合計…………+4.6%

※既存店……1年以上営業中の店舗を指す(店舗増加による底上げでの数字上の誤差を防げる)

7月は各所にて平年比で早めの梅雨明けが発表されたこともあり、特に前半では高温で猛暑日が続き、飲料やアイスクリームをはじめとした夏物商材が好調に推移した。これを受けて来店者数も増加し、既存店ベースでは0.04%プラスとギリギリながらも前年同月比を上回る値をカウント。しかし月後半では北日本で天候が崩れ、さらなる上乗せは果たせなかった。

またたばこ購入者の減少は継続中で、これに伴いたばこによる来店客数そのものへの影響も限定的に。さらに客単価も減少しており、今月は既存店売上高もマイナスを示すことになった。

商品構成比の動向を確認すると、たばこ・雑誌が当てはまる「非食品」の項目の伸び率が一番低く、1.4%の伸びに留まっている。この値は「全店ベース」の値であること(増加店舗数プラス5.7%分も加わっている)から、既存店ベースでは前年同月比マイナスの値を示していることが容易に想像できる。たばこ離れによるコンビニの売上への影響は継続中であることが分かる。

一方、構成額比は5.1%とわずかだが、ここしばらくの間「サービス」の項目の上昇ぶりが目に留まる。該当項目は「コピー、ファクシミリ、宅配便、商品券、ギフト券、乗車券、各種チケット、テレフォンカード、宝くじ、D.P.Eレンタル、航空券、宿泊券、クリーニング(公共料金の収納代行は含まず)」とある。昨今大手コンビニで積極的に取り扱われ始めた各種プリペイドカード、そして多機能情報端末を用いたチケット販売が、堅調に推移しているのかもしれない。

減り続けるたばこ購入者


日本フランチャイズチェーン協会の月報ではほぼ毎月、冒頭のコメント部分でたばこの売上減について触れている。これはたばこが単価の高さ(300円前後/個)だけでなく、リピーター率も高い点で、コンビニにとって重要な販売商品だからである。【売れるたばこ・落ちる粗利益率…コンビニの商品種類別売上の変化をグラフ化してみる(2012年9月版)】で解説の通り、大手コンビニでは全体の売上の約1/4を示しているほどだ。

さらにリリースでは「たばこ販売額の減少」では無く「たばこ購入者の減少」と記述している点に注目したい。たばこの販売はそれ自身の高単価、リピート率だけでなく、購入者によるその他商品の「ついで買い」も期待できる。たばこ購入者が減ることは、その「ついで買い」の機会損失という観点でもコンビニにとっては痛手となる。似たような効果対象の商品としては「雑誌」も挙げられるが、こちらも現在ではその効力も薄れ、集客力も落ちている。

コンビニではたばこや雑誌の代替となる「リピート率が高い」「ついで買いが期待できる」「単価が高い」商品を模索し、多種多様な試行をしている。その一つが「淹れたてコーヒー」の展開。これは「単価の高さ」はあまり期待できないものの、リピート率の高さやついで買いへの期待度は大きく、さらにたばこには無い「商品の香りによる直接購入者以外へのアプローチ」という、アロマ的な効果も期待できる。

半ば先行・試験運用的な展開をしていた大手コンビニの「淹れたてコーヒー」が、相次いで本格導入に踏み切られている状況を見るに、小さからぬプラスの効果が乗じているのだろう。その効果については現時点では具体的な値はあまり見かけないが(【セブンのセルフ式コーヒー「セブンカフェ」累計1億杯突破】のように商品そのもののセールスの堅調さが出てくる程度)、じきに各社のアニュアルレポートなどで、その一端を目にすることができるようになるかもしれない。ほぼ同時期に注力度が増している各種惣菜と合わせ、どこまでコンビニの売り上げを支え、伸ばすことができるのか。気になるところではある。

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