主要テレビ局の直近視聴率をグラフ化してみる(2013年3月期下半期・通期版)

2013/08/20 14:00

4マス最大の市場規模と媒体力を誇るテレビにおいて、もっとも良くその勢力・パワーバランスを示す指標となるのが「視聴率」。とりわけ主要キー局の動向が気になるところだが、今サイトではほぼ半年ペースでそれらの動向を精査している。今回は2013年3月期(2012年4月から2013年3月)における下半期・通期の視聴率動向を確認していくことにする。

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日本のテレビ視聴率は以前【「テレビをつけている時間」と「視聴時間」、「視聴率」を考え直してみる】で解説したが、現在ではビデオリサーチ社のみが計測を実施している。今件記事ではキー局の四半期決算短信などの決算資料をベースにして精査を行うが、どの短信資料の値もビデオリサーチ社提供のため、基本的に同じものとなる。

まずは現時点で直近半期に該当する、2013年3月期通期におけるキー局の視聴率をグラフ化する。また前回記事の結果を基に、合わせて下期の値も算出してグラフを生成しておく。データそのものは【TBSホールディングス・決算説明会資料集ページ】内にある「2013年3月期決算説明会配布資料」から取得した。


↑ 2013年3月期・通期視聴率(2012/4/2~2013/3/31、週ベース、ビデオリサーチ)


↑ 2013年3月期・下期視聴率(2012/10/1~2013/3/31、週ベース、ビデオリサーチ)

テレビ東京は在京キー局の5局に収められているものの、他の4局と比べて放送エリアの問題や放送内容の特異性もあり、視聴率で低めの値が出るのはある程度仕方が無い。その特異性を考慮すれば、TBSが主要キー局では視聴率が一番低迷している。

通期において、いわゆるゴールデンタイム・プライムタイム双方で10%を切っているのは(テレビ東京以外では)TBSのみ。あとはテレビ朝日と日本テレビがやや優勢、そのあとをフジテレビとNHKが追いかけている。またNHKは他局と比べると視聴集中時間と全日との差異が大きく、全日に限ればTBSとほぼ同じ値でしかない。同局の放送番組に対する視聴者の視聴スタイルが、他局(民放)のそれとはやや異なることがうかがえる。

ゴールデンタイムに限定すればトップはテレビ朝日、次いで日本テレビ、NHKの順。プライムタイムで見るとテレビ朝日、日本テレビ、フジテレビ。個々の局で放映されている番組の人気ぶりや社会情勢で0.数ポイントは動き得るので一概には言えないが、全日の動向と合わせ、時間帯・局毎の得手不得手が見えてくる。

視聴率の変移を通期における前年比で表すと次のようになる。比較対象は2012年3月期通期のもの。


↑ 2013年3月期通期・視聴率前年比(週ベース、ビデオリサーチ)

各キー局の「勢い」が明確に表れたグラフとなっている。健闘組はテレビ朝日・テレビ東京、横ばいはNHK、そして不調組は日本テレビ、TBS、フジテレビ。特にフジテレビの下げ率が著しい。同社の該当時期決算説明会資料で動向を確認すると、「2013年4月は視聴率反転に向けて好スタート」「課題は、バラエティと情報の新番組の浸透・定着」「若者層ターゲットの23時台バラエティが大きく改善」などの文言が確認できる。見方を変えれば、今回グラフを生成した通期では、これらの部門で同社のテレビ番組が不調だったことがうかがえる。なお同社通期の放送収入は前年比でマイナス2.1%であることが確認されている。

テレビ朝日の決算短信資料から一方、元々の視聴率が高めでさらに前年比からの伸びが大きかったテレビ朝日だが、こちらも決算説明会資料に目を通すと、「年度平均視聴率ではゴールデン・プライムで開局以来初の第一位を獲得」と大見出しで語られており、具体的な勝因として「報道・情報部門ではベルト番組の視聴率が改善」「バラエティ・ドラマ部門では大黒柱的な番組陣が好調」「単発番組ではWBCやサッカーW杯アジア地区最終予選などが高視聴率をけん引した」と説明されている。これを受けてテレビ広告の収入も前年比でプラス5.6%を記録したとのこと。

数年に渡る経年としての流れを見ると、少し異なる姿を見せる面もある。しかし昨今の状況では、各キー局の大勢はこれらの数字に表れていると見てよいだろう。この視聴率の動きが、今後の各局・各社におけるテレビ放送事業、具体的には会計上の数字動向、番組構成やその質、報道姿勢にいかなる影響を及ぼすのか、気になるところではある。

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