為替動向への注目度が大幅に増加…野村證券、2013年8月分の個人投資家動向発表

2013/08/21 15:45

野村ホールディングス(8604)のグループ会社、野村證券の一部門「グローバル・リサーチ本部」は2013年8月15日に、個人投資家の投資動向に係わるアンケート調査内容と結果報告書「ノムラ個人投資家サーベイ」の最新版を発表した(【野村證券リリース一覧ページ】)。今後3か月後の株価見通しを尋ねた「ノムラ個人市場観指数」は先月から転じて小幅ながらも上昇を見せることとなった。また株価の先行きに対しては「小幅な上昇」を見込む意見が増え、株価上昇の見通しが優勢なものの、その上げ幅は大きなものとはならないとの予見が支配的に見える。

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今調査は1000件を対象に(有効回答数が1000件に達した時点で締切)2013年8月5日から8月6日に行われたもので、男女比は82.2対17.8。年齢層は50代がもっとも多く32.9%、次いで60代以上が29.2%、40代が26.1%など。金融資産額は1000万円-3000万円の層がもっとも多く27.7%、500万円-1000万円が19.5%、3000万円-5000万円未満が12.5%と続いている。回答者の投資経験年数は20年以上がもっとも多く29.7%を占めている。次いで10年から20年未満が28.0%、5年から10年未満が27.2%。

投資に対し重要視する点は、概ね長期投資が最大値で44.5%と半数近くに達している。ついで配当や株主優待が24.9%と約1/4を占めており、売買による売却益よりは、配当収入や優待確保などのような中長期的な安定感を求めている投資スタンスが大部分となっている。

詳細はレポートで確認してほしいが、概要的には次の通り。

・投資指数は48.4ポイント。前回からは1.6ポイントと小幅の上昇。調査時点の日経平均株価は前回調査時のそれと比較して400円強ほど上回っており、株価の穏やかな上昇ぶりが、指数の底上げに寄与したようだ。

3か月後の日経平均株価の上昇を見込む比率は合計で74.2%となり、0.8%ポイントの増加。「1000円以上の上昇」を見込む意見がもっとも大きく増加したが、それ以上の値上がりを見込む声は減少。株価が上昇するだろうという機運は相変わらず大きいものの、その上げ幅は限定的であるとの考えが大勢を占めている。

・市場に影響を与え得る要因としては「為替動向」が大きく上昇しトップに。「国際情勢」「国内政治情勢」は大きく下落してそれぞれ第二位・第三位に。実際回答時期においては為替の変動が株価下落に影響しており、それが回答にも反映されたようだ。

・魅力的な業種は「自動車」「資本財・その他」「医薬品」「金融」の順。「素材」「通信」「消費」「電気機器・精密機器」「運輸・公共」はマイナス。先月と大きな違いは無いが、「自動車」が大きくプラスを上乗せし、DI値は過去最高を記録している。

・ドル円相場に対する見通しは大きな変化なし。あえていえばやや円高ドル安を予想する声が増えた程度か。

・通貨への投資魅力は「アメリカドル」がトップに。次いで「日本円」「オーストラリアドル」が続く。「中国元」は下落を継続中で、DI値は過去最低値を更新。また「ブラジルレアル」は引き続きマイナスのまま。

・もっとも注目を集めた金融商品は「預貯金」。次いで「国内株式」「国内投資信託」。「金」への注目がやや減少。
気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」では、今月も先月に続きトヨタ自動車(7203)がトップの座を確保。魅力的な業種でも「自動車」がトップにであることから、ある意味当然の結果ともいえる。

1位……トヨタ自動車(7203)
2位……ソフトバンク(9984)
3位……本田技研工業(7267)
4位……みずほフィナンシャルグループ(8411)
5位……武田薬品工業(4502)
順位にやや動きはあるものの、上位陣を構成する銘柄に大きな動きは無い。流行り廃りは幾分影響するものの、多くの上位銘柄は投資家から見て安定的・将来性の高い企業であるという強い期待が寄せられていることになる。



今回調査は先月から続く形で、アメリカの金融緩和政策に絡んだ高官の発言や噂話に乗じた為替の乱高下で、安定しない変動相場の中での実施となった。株価そのものはやや上げているが、投資家サイドの不安感は募っているように見える。

昨年と比べれば随分と円安、というよりは適正なレートに向けた為替の動きは進んでいるはずだが、それでもなお経済安定のために必要と思われる値へはまだほど遠いようだ。しばらくは投資家の心境も為替に大きく振り回される状況が続くのだろうか。


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【定期更新記事:ノムラ個人投資家サーベイ(野村證券投資調査部発表)】(過去記事一覧まとめ)

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