2か月以上の家賃滞納率、1.5%…賃貸住宅の平均家賃滞納率をグラフ化してみる(2013年6月発表分)

2013/08/15 16:00

賃貸住宅の管理会社による協会「日本賃貸住宅管理協会」がほぼ半年ごとに更新・公開している【賃貸住宅景況感調査日管協短観】の最新版として、2013年6月付で「賃貸住宅景況感調査日管協短観・2012年度下期(2012年10月~2013年3月)」が発表された。今回はその値を元に、賃貸住宅管理会社が管理する物件における「家賃の滞納状況」を確認し、状況の精査を行うことにする。

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各種調査要項などについては先行する記事【「情報誌」以外は堅調化…メディア別賃貸住宅業者への反応の変化をグラフ化してみる(2013年6月発表分)】にて記載済み。そちらで確認してほしい。

月末、25日、10日前後など、物件によって日取りは異なるものの、賃貸住宅の家賃は原則として月1回支払いが行われる。昨今では自動的に金融機関の口座から引き落とされる場合が多い。もっとも個人経営の賃貸住宅では、今でも家主に直接支払う事例もある。

現在では家賃支払い方法の多分を占めることになる自動引き落としだが、銀行口座残高の調整ミスで肝心の家賃の引き落としが出来ず、気がつけば家賃を滞納してしまうというトラブルもある。その経験を有する人も少なくあるまい。

そこで「(調整ミスの可能性がある)月初全体の滞納率」「(ミスの可能性が排除された)月末での1か月滞納率」「(状況が悪化した、連続した滞納状態の)月末での2か月以上滞納率」それぞれについて、直近値を元にグラフ化したのが次の図。


↑ 家賃滞納率(2012年10月~2013年3月)

残高調整ミスは結構起き得る事例のようで、今回計測期において、全体では7.4%も発生している。一か月間丸々の滞納となると3.0%、2か月連続して「危険信号」レベルになると1.5%の域に達する。

「賃貸住宅の67軒に1軒は現在2か月以上家賃を滞納している」状況となるわけだが、切り口を変えて「通常支払い率98.5%」と表記すればそこそこ良い方に見える。ただしリスクは低いに越したことは無く、滞納額を考慮すると1.5%でも多い。例えば5階建・13列(=65部屋)の大型団地なら、1戸あたりほぼ1世帯は2か月以上の家賃滞納世帯が存在する計算になるからだ(そして滞納はそのままさらに蓄積された上で、未回収になる可能性を多分に秘めている)。

また関東・関西で比較すると、概して関西圏の方が滞納率は高い。この関西圏に限り、経年変化をグラフ化したのが次の図。


↑ 家賃滞納率推移(関西圏)(-2012年下半期)

リリースには「いずれのタイミングでも、前年同期に比べ改善の方向」とあり、関東圏・全国ではその通り。だが、関西圏では「月初全体の滞納率」において、やや悪化の傾向がある。記録にある限りでは、10%を超えたのは2011年下期に続いて2度目ではあるが、その時よりも値は悪い方向に動いている。もっとも同時期における「月末1か月」「月末2か月」の値が共に改善(前半期比、前年同期比共に)されているので、大きな懸念を抱くまでのほどではないのだろう。



現在賃貸住宅に住んでいる人は、残高調整のミスで家賃が引き落としされない事態が起きないよう、くれぐれも注意してほしい(そのようなミスが起きえないレベルにまで、常時残高を積み上げておくのが一番)。仮に何らかの事情で一時的に家賃を滞納する必要が生じても、「引き出しされなければ勝手に判断してくれるだろう」と放置することなく、管理会社などに連絡をしておくこと。

未連絡における滞納は、管理会社の立場にすれば「ミスによる滞納」なのか、それとも事態が継続し「経済的事由による月末までの滞納」「2か月以上の滞納」につながるのか、判断が出来ない。住民に対する不信感・不安感は募り、印象は悪くなる。現在は借り手市場ではあるが、賃貸住宅利用者は「住まいを借りている立場」であることを忘れないようにしてほしいものだ。

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