1/3強の若者は日常的に「歩きスマホ」、主にSNSやメールを確認

2013/08/09 20:45

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リビジェンは2013年8月8日、歩きながらスマートフォンを操作する行為「歩きスマホ」に関する、若年層の意識調査結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、「歩きスマホ」の経験がある人は9割近くに登ることが分かった。そのうち4割は日常的に行っている。またその最中に何をしているかについては「SNS」を挙げる人がもっとも多く、1/3を超える回答率を示していた(【発表ページ:「歩きスマホ」の規制は難しい!?】)。


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今調査は2013年8月5日にスマートフォンを用いたインターネット経由で行われたもので、対象は10代・20代の男女。有効回答数は500人。世代・性別区分は未発表。

携帯ゲーム機で遊んでいたり携帯音楽プレイヤーの曲に夢中になるのと同様に、携帯電話、特にスマートフォンを操作しながらの歩行は、リスクが高いことで知られている。その操作に注意力を奪われ、周囲への警戒がおろそかになり、転落や衝突事故につながりかねないからである。半ば目をつぶったり、目隠しをしながら歩いているようなものだ。

【駅ホーム歩行中の携帯電話操作などに注意・りんかい線が注意喚起】でも紹介しているが、駅構内での「歩きスマホ」に関する注意勧告が行われている事例も少なくない。特にスマートフォンへ傾注しやすい、若年層にその傾向が強いのも、「歩きスマホ」の特徴の一つではある。

今調査対象母集団に対し、「歩きスマホ」の経験があるか否かを聞いたところ、86.8%の人が経験あり、と回答した。大部分は経験者ということになる。


↑ 「歩きスマホ」の経験があるか

その経験者に頻度を聞いた結果が次のグラフ。4割が日常的に、5割強がたまに、何度かの経験があるだけでほんどしない人は1割にも満たなかった。


↑ どの位の頻度で「歩きスマホ」をするか(経験者限定)

試算すると調査対象母集団全体比では約35%、1/3強の人が日常的に「歩きスマホ」をしていることになる。

立ち止まったり、落ち着いた場面での操作では無く、なぜ歩きながらでも、表現を変えれば仕切りなしに・急いでスマートフォンを操作したくなるのか。「歩きスマホ」で主に何をしているのかについて、単一回答で聞いた結果が次のグラフだが、最多回答項目は「SNS」となった。「歩きスマホ」をする人の1/3強の人は、主にSNSを一刻でも早くチェックしたくて、操作していることになる。


↑ 「歩きスマホ」で主に何をしているか(経験者限定)

かつて一般携帯電話(フィーチャーフォン)が主流だったころは、メールやSMSのやり取りに夢中になり、暇さえあればやり取りをする人が、特に若年層に多かった(【携帯でメールの返事が無い場合、四人に一人は「とても不安」に】)。スマートフォンでもメールの送受信によるコミュニケーション依存傾向に変わりはないが、同機の高性能を存分に活用でき、不特定多数が参加して更新頻度もより高いSNSが使えるようになったことで、SNSがやり取りの主流となり、一層熱中・依存する対象として注目されているようだ。

メールならば相手からの返事が来なければ状況に変化はない(無論、自分から出す場合もある)。しかしSNSならば自分がリアクションをしなくとも、数分のうちに状況は変わりうる。メールがそのまま手紙によるやり取りならば、SNSは井戸端会議のようなもの。ほんの数分席を外していた間に、話があっという間に進展してしまうかもしれない。その変化が気になり、内容を確認すべく「歩きスマホ」をしてしまう……という塩梅である。



「インターネット(ブラウジング)」や「ゲーム」はともかくとして、上位2項目に「SNS」「メール」が位置する現状からは、スマートフォン依存による結果として「歩きスマホ」が生じるのではなく、コミュニケーションの過度な依存によるものと見た方が道理は通る。

「歩きスマホ」について考える場合、スマートフォンそのものよりも、何に依存した結果なのかを考えた上で検証・対策を練った方が、具体的かつ的確な手立てが取れるに違いない。


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