男性による育児休業取得の受け入れムード、2割強に留まる
2013/08/08 11:30


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今調査は2012年12月27日から2013年1月16日にかけて、携帯電話を用いたインターネット経由にて行われたもので、有職者(正規社員)で既婚の人を対象としている。回答者の構成は20代男女が各166名、30代と40代がそれぞれ男女各167名で、計1000人。調査実施機関はネットエイジア。
法制上では最長1年半まで認められている育児休業について(それ以上の期間は企業側がルール化することで延長が可能)、政府側の施策方針「3年までは取得が可能となるよう、企業側のルール改正で対応してほしい」により注目が集まっている。それに合わせ、育児休業そのものにもスポットライトが当てられている。今件はそれに絡み、育児休業を申請できる雰囲気が職場にあるか否かを尋ねたもの。

↑ 勤務先の育児休業受け入れムード
本来育児休業は対象者における権利であり、何の気兼ねも無く取得できるようなルール化がなされ、周囲環境・雰囲気としてもむしろ祝福されるような状況であることが望ましい。しかしながら現実としては(少なくとも今調査対象母集団では)、女性が取得する場合ですら73.7%、男性にいたっては23.6%しか雰囲気が形成されていない。見方を変えれば女性取得時ですら1/4強、男性取得時にいたっては3/4強が「育児休業を申請しにくい」職場環境であるのが分かる。
育児休業となると、法定では1年から1年半、企業内の制度によっては2年、さらには3年間、該当者が職場を離れることになる。本人の意向はともかく、企業側、特に当人に関連する部局の人には、業務上の「穴」を他の人が埋めねばならなくなる。一般的に職場での業務負担は男性の方が大きく、必然的に職場を離れた際に他人が埋めねばならない「穴」も大きなものとなる。男性の育児休業取得に対する抵抗感が特に強いのも、この補完しなければならない部分が大きいのが理由の一つ。

リリースでは男性の育児休暇取得への反発心が強い結果について「男性に関してはまだまだ抵抗のある組織が多い、と言えそうです」とある。1/4弱が申請しやすい現状が「これでもまだ良い方だ」と認識すべきなのか、「女性と比べてもまだまだ少ない。社会的にもっと認められるべきだ」と現状を憂いるべきなのか。判断は分かれるところ。
もっとも純粋に数字の上で見れば、少ない事実に違いは無い。状況の改善が求められるべきなのも言うまでもあるまい。
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