際立つガンホーの急成長…国内主要ゲーム関連企業の時価総額をグラフ化してみる(2013年)

2013/07/29 07:55

総務省は2013年7月16日付で、最新(2013年版)となる【情報通信白書】を公開した(【発表リリース:平成25年「情報通信に関する現状報告」(平成25年版情報通信白書)の公表】)。今白書は当サイトでも春先に何度かに分けて紹介・分析した「通信利用動向調査」の結果をベースにしているが、その一方で他にも多様な資料、調査結果を素材として用いており、日本を中心とした情報通信の現状を知るのに適した白書となっている。今回はその中から、日本国内の主なゲーム関連企業の、この一、二年における株式時価総額動向を見ていくことにする。

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同白書ではデジタル系企業の業績や提供商品のすう勢と共に、株価が大きく変動し、企業そのものの規模・勢いを示す一つの指針となる株式時価総額(株価×発行株式総数)にも変化が生じていると解説している。一概には言い切れないが、時価総額が大きいほど、その企業は規模も大きく、勢いがある(少なくとも市場からはそう見られている)ことになる。

今回スポットライトを当てるのは、ソーシャルゲームの動向で大きな変化を見せる、国内ゲーム関連主要企業の時価総額。白書内では2012年1月から2013年6月にかけての、ガンホー・任天堂・GREE・DeNA・スクウェアエニックス、そして日経平均株価の動向を記したデータが配されている。今回はそれに、記事執筆時点での最新値までを同様の形式で計算した上で追加し、グラフを生成した。


↑ 主要国内ゲーム関連企業の株式時価総額比較(各社は億円、日経平均株価は円)

対象とした企業内で一番目立つ動きをしているのがガンホー。今年に入ってから株価が大きく上昇し、それに伴い時価総額も積み増しされている。昨今ではわずかな期間ではあるが、任天堂すら追い抜いている。これは同社が2012年2月にリリースした、スマートフォン向けパズルゲーム『パズル&ドラゴンズ』(パズドラ)が、2013年4月末時点で1300万ダウンロードを超えるヒットを記録したことを受け、同社決算が売上で2.7倍・営業利益が7.9倍に達したと公知されたのがトリガーとなっている(それ以前から同作品の堅調さが伝えられ、株価はじわじわと上昇していたが、この決算が急上昇のきっかけには違いない)。

同社時価総額は2013年に1兆円を突破。DeNAやGREEをはるかに超え、スマートフォンにおけるソーシャルゲームの成功事例として、国内だけでなく国外においても知られることとなった。一部には「ジャパニーズ・ドリーム」として伝えられ、スマートフォン向けの自社開発ゲームアプリ市場が一層活気を帯びるきっかけにもなった。また上記にある通り、一時期ではあるが任天堂の時価総額を超えたことも大きな話題となっている。

一方、任天堂だが6月あたりから急激に時価総額が上昇している。これは同社が業績において為替レートに影響を受けやすいことに加え、国外ではやや不振さが伝えられていた携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」について、6月に「とびだせ どうぶつの森」の発売以降好調さを見せるようになったこと、さらに一部証券会社の目標株価引き上げが原因となっている。現在ではガンホーとの差は再び開いた状態にある。



上記にもある通り、時価総額は株価動向で大きく変動するため、あくまでも企業動向・規模を示す指標の一つでしかなく、それですべてが決まるわけではない。しかし一方で、その企業の勢い、特に市場がどのようにその企業の現状と行き先を見ているかを推し量ることができる。これから伸びる、業績が上向くことが市場から予想される企業の株価は上がり、必然的に時価総額も押し上げられるからだ。

今回のグラフにおいて、ガンホーの事例はやや特殊にも見えるが、ともあれ昨今のゲーム市場の一端を表していることもまた事実には違いない。


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