1/3が「ネット上の情報が投票判断に影響」、若年層ほど強い影響

2013/07/23 15:45

マクロミルは2013年7月22日、同年7月21日に投票が実施された第23回参議院議員選挙(以下参議院選挙と略)における、インターネット選挙活動関連の調査結果を発表した。それによると調査対象母集団では、インターネット上の情報が投票先選択の際に影響を与えたとする人は1/3強に留まっていたことが分かった。世代別では若年層ほど強い影響を受けており、20代では過半数の人が「影響あり」と回答する一方、60代では1/4に留まっている(【発表リリース:参院選有権者2,000人緊急意識調査】)。

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1/3は「ネット情報が投票判断に影響」


今調査は今回の参議院選挙投票終了直後における2013年7月21日20時から翌日の22日8時までの間に、インターネット経由で実施されたもの。調査対象は全国20代から60代の男女。有効回答数は2000人。2010年国勢調査の結果に基づいて、性別・年齢別人口比率に合致するよう割付が行われている。

詳しくは【インターネット選挙活動解禁、知ってる人は9割近く・内容までなら2割足らず】などで解説している通り、今回の参議院選挙では日本で初めてインターネット選挙活動が解禁となった。それに伴い、公示後のネット上の選挙情報が、有権者の投票行動にどれほど影響を与えるかにも注目が集まっている。今件項目では、公示後のインターネット上における選挙情報が、有権者の投票先選択判断に、影響を与えたか否かを尋ねている。


↑ 参議院選挙でインターネット上の情報が投票先を選ぶ際の判断に影響を与えた人の割合(複数回答、男女別)

まず注目したいのは、右端の項目「影響なし」。全体では65.0%が回答している。逆算すれば35.0%が何らかの影響を受けたことになる。1/3強という値が高いか低いかは微妙なところ(影響の度合いは今件調査では問い合わせていない)だが、期待したほどではないというのが大勢の感想だろう。

項目別では「ニューストピックス・ニュースサイトの記事・コラム」がもっとも高く2割近く、そして「政党・立候補者のサイト・ブログ」「政党・立候補者のSNS公式アカウント」が続いている。政党関係者・立候補者にとって、トップを第三者の解説的な記事に奪われたのは複雑な想いもあるだろうが、公式サイトやSNS(Facebookやツイッター、LINEなど)での活動が、まったくの無意味では無かったことも再確認できる。ただしその効果が、すべて政党・候補者にとってプラスに働いたとは限らないことに注意する必要はある。

また男女別では概して男性の方が「影響あり」の回答率が高い。インターネット上の政治・選挙関連の情報に対する、日頃からの関心度の高低が、そのまま表れているものと考えられる。

若年層ほどネット情報に強い影響


これを世代別に区分した結果が次のグラフ。


↑ 参議院選挙でインターネット上の情報が投票先を選ぶ際の判断に影響を与えた人の割合(複数回答、世代別、一部)

やはり一番右の項目「影響なし」が一番多いが、世代間で大きな差異が確認できる。20代は5割を切り、60代は3/4近く。逆算すれば「影響あり」は20代で過半数、60代で1/4程度。その差は実に25.4%ポイント。今調査がインターネット経由で行われていることを考慮すれば、デジタルデバイド(技術格差)は関係なく、ネット上の政治情報に対する関心の高低が、そのまま結果に出ていると考えられる。

具体的な項目を見ると、上位4項目、「ニューストピックス・ニュースサイトの記事・コラム」「政党・立候補者のサイト・ブログ」「政党・立候補者のSNS公式アカウント」「政策マッチングサービス」で、若年層ほど大きな影響を受けたとの回答が寄せられている。インターネット上の情報公知は、若年層に小さからぬ影響を与えたようだ。

もっとも同調査先行記事で示している通り、またこれまでの選挙関連の記事でも解説しているが、若年層ほど「投票棄権率が低い」「人口構成比率(人口数)が低い」「よって有効投票数が低い」ことから、政党・立候補者への訴求力は低い。ネット情報は高齢層にもそれなりの影響を与えているのが幸いだが、「効果が高い世代は有効投票数が少なめ」という現状において、インターネット上の選挙運動の効果を政治家・政党はどのように判断するのか、気になるところではある。

もし「政党・政治家にはインターネット上の選挙活動をもっと積極的に行い、選挙時の判断がしやすいような環境を整備してほしい」と考えている人がいれば、特に若年層は、政治家・行政を動かすだけの数字を出すため、これまで以上に投票率を上げる努力が求められよう。


■関連記事:
【若年層の意見力は団塊世代の三分の一!? 投票者ピラミッドをグラフ化してみる】

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